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美女と野獣

      2017/11/22


(原題:Beauty and the Beast)
2017年/アメリカ
上映時間:129分
監督:ビル・コンドン
キャスト:エマ・ワトソン/ダン・スティーヴンス/ルーク・エヴァンス/ケヴィン・クライン/ジョシュ・ギャッド/ユアン・マクレガー/イアン・マッケラン/他

 




 

言わずもがな、1991年に公開されたアニメーション映画「美女と野獣」の実写リメイク作品。

ちなみにアニメーション映画史上初のアカデミー賞ノミネート作品でもあります。

 

知りませんでしたが元ネタが執筆されたのは1740年頃とのことだそうで、最近では2009年(オーストラリア)、2014年(フランス)、そして本作と、やたらハイペースでリメイクが量産されている模様。

1991年だと筆者は当時9歳、何度か観たはずなのにあまり覚えていない作品でもあり、懐かしさを覚えると同時に自分の記憶力に不安も覚えます(悲)

 

ちなみにディズニー実写化作品としては初めて製作・配給をディズニー自身で行った試験的な側面もあるようです。

さっくりあらすじ

とある城には若く美しいが、傲慢な王子が住んでいた。

ある晩の宴の最中に醜い老婆が現れ、一輪の薔薇と引き換えに一晩を城で過ごさせて欲しいと願うも、王子はそれを無下に断った。

すると老婆は美しい魔女へと姿を変え、優しい心を持たず傲慢な王子をはじめ、そのような王子へと育てた召使い、ひいては城ごと呪いをかけ、王子は醜い野獣の姿に、召使い達は残らず家財道具へと姿を変えてしまった。

残された薔薇が散るまでに王子が真実の愛を見つけなければ永遠に姿が元に戻ることはないと告げ、魔女は姿を消した。

 

とある村に住む発明家モーリスの娘・ベルは村一番の美貌を誇るも読書や空想を好む風変わりな少女。

村の生活に馴染めない日々に疲れ、ハンサムな人気者ではあるが乱暴者なガストンが求婚を迫ってくる毎日にウンザリしていた。

モーリスが出かけたある日のこと、愛馬フィリップが父を連れずに単身戻ってきたことでベルは父にトラブルが起きたと考え、フィリップと共に森へと向かうのだが、、、

 

 

 

村の変わり者な親子
狭く閉鎖的な村に住む理由は、、

 

ハンサムな乱暴者・ガストン
というか超ジャイアン

 

かの有名なシーンも完全再現

 

 

 

ビル・コンドンの手腕

本作で監督を務めたビル・コンドンですが、2006年公開の「ドリーム・ガールズ」でも監督を務めています。

つまりミュージカルというコンテンツを映画に落とし込むのが得意な監督だと言えますが、本作に於いてもビル監督の手腕が大いに発揮されていた印象。

そういった意味では全般的にに歌と踊りが挟まるディズニー映画との相性は良かったように思います。

 

愛情溢れるロマンス、どこか生々しさを感じさせる切なさ、決まりきった台本の中で醸し出される表現はビル監督独自のものだと断言できます。

後述しますがビル・コンドン氏は自らをゲイだと公言しており、作品を通して男性寄りでも女性寄りでもない、独特の感性で描かれているのが節々に感じられますな。

 

 

主演のエマ・ワトソンは相変わらずの美しさ。

どうしてもハーマイオニーのイメージがちらつきますが、それも昔の話。

 

よく言えば芯のある女性、悪く言えば勝気な女性であるベルというキャラクターですが、凛とした美しさを誇るエマ・ワトソンは本当に適役でした、ナイスキャスティング。

というか映画の4割くらいはひたすらに彼女の美しさを堪能する作品だと言っても過言ではないでしょう。

 

 

野獣王子を演じたダン・スティーヴンスは特に印象は無し、強いて言えば特殊メイクはさぞ大変だったんだろうと。。

野獣だけあって超人的な腕力や身のこなしを誇りますが、普通に二足歩行だし、見方によってはモフモフしてて可愛いようにも感じるのがむしろ残念な気もしました。

 

美しい王子から醜い野獣に変身したわりには卑屈さを感じないというか、、悲観はしているものの心で渦巻く憎しみのようなものは感じませんでしたね。

おまけ程度に傲慢な王子になってしまった原因が描かれていましたが、「何でこんなに王子の肩を持つんだろ?」という印象。

 

 

そして個人的にツボだったのがルーク・エヴァンス演じる乱暴者・ガストンの存在。

乱暴者というよりは超がつくほどのジャイアン気質でずる賢く、心の奥に感じる異常性はディズニー映画の枠を越えた不気味さを感じさせます。

二面性というか、キレやすいというか、、時折現れる暴力的な素顔は普通にゾッとします、怖いっす。

 

舞台は村と城くらいしか出てこないものの、どれも色彩豊かで映像的に美しいシーンが多いです。

特に城で行われる食事やダンスのシーンはなかなかに圧巻な華麗さで、2Dで観ましたが明らかに3Dを意識したかのような奥行きは一見の価値ありかなと思いますよ(筆者は酔うので観ません)

 

で、公開前から物議を醸していましたが本作では過去作との決定的な違いとして同性愛を感じさせる表現があります。

個人的には全く気にならず、むしろこーゆーのもありかなと思いましたが実際に批判や公開中止も少なからずあるようですな。

 

映画の終盤にならないと分かりませんが、黒人やゲイ風な人物が登場することはまさに現代風な作品だと言えるのでしょう。

人種的に差別された人たちや、性的な少数派を登場させることが悪いことだとは思いませんし、こういった演出ができるのもビル・コンドン監督の持ち味なんでしょう。

LGBTなんていう概念も生まれ、性的マイノリティに対して気を使うようになる時代なんですし、むしろノーマルな人達が慣れなきゃいけない時期が来ているんじゃないすかね?

ただ日本の同性愛者は何かと言えば海外の同性愛思想を持ち出しますがね、アメリカに住んでた筆者に言わせれば、少なくともアメリカには同性愛に対する差別はあるけどな。

 

日本人としての環境の中に何でも海外の思想を持ってくるのはどうかとも思いますねぇ。

話が逸れましたね、戻ります。




 

まとめ

過去作に比べやや脚色した感はありますが極めて原作に忠実であり、適切なキャスティング、美麗な映像表現、正に”完璧”に再現したアニメーションの実写化だと思います。

ぶっちゃけ内容的には良く分かっている範囲内の物語であり、良くも悪くも想像以上のものは出てきません。

 

しかしそれを上回る演出や映像、より深く掘り下げたキャラクターの内面など、すでに完成されている物語をより魅力的に描こうとする熱意は十分に感じられます。

そういった映画に対する熱意は本当に伝わるものであり、個人的には満足な出来だったと思います。

 

アニメ版も良いけど実写版も良いよ」と言える稀有な作品です。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

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