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ブラックパンサー

   


(原題:Black Panther)
2018年/アメリカ
上映時間:134分
監督:ライアン・クーグラー
キャスト:チャドウィック・ボーズマン/マイケル・B・ジョーダン/ルピタ・ニョンゴ/ダナイ・グリラ/マーティン・フリーマン/他

 




 

順調に興行成績を伸ばしているMCUシリーズ18作目にして、いよいよ陛下の単体デビューでございます。

最近は引っ越しやら仕事やらで目が回るほどの多忙な日々でして、「15時17分、パリ行き」とどっちにしようか散々悩みましたが、時間の関係で先に陛下を拝んでまいりました。

 

「シビルウォー/キャプテン・アメリカ」で初登場し、その戦闘力、その器の大きさにマジ陛下だったブラック・パンサーの存在にフォーカスし、また謎に包まれていた陛下の国・ワカンダの内情を紐解く内容。

国を見下ろす立場の人間と、下から這い上がってきた人間と、強い思想や信念を描いた作品として印象的だったように思います。

 

 

さっくりあらすじ

アフリカの秘境にある小国・ワカンダで亡き父に代わり、国に伝わる儀式を終え新たに国王として、また国を守る「ブラックパンサー」として王座についたティ・チャラ。

父や歴代の王たちのように希少な鉱石”ヴィヴラニウム”や国の安定を守る決意はあるものの、世界中の紛争が続く中でワカンダの安定を保てるか不安になっていた。

まずはワカンダの秘密を知り、なおかつヴィヴラニウムを盗んだ武器商人・クロウを捕まえる任務に乗り出したティ・チャラは取引現場となる韓国へ向かい、奇しくもCIA捜査官のロスと顔を合わせる。

激しい戦闘とカーチェイスの末、ようやくクロウを捕まえるものの、正体不明の戦闘員の襲撃により再びクロウに逃げられてしまう。

さらにロス捜査官が負傷してしまい、迷った末にワカンダで治療するため連れ帰ることにするのだが、、、

 

 

 

 

ワカンダの守護者・ブラックパンサー
チート級の性能を誇る

 

対するは同じスーツを纏う”キルモンガー”
その素性は、、、

 

一応ティ・チャラのライバルであるエンバク
個人的にお気に入りのキャラ

 

 

 

 

ワカンダは素敵な国ですね

バットマンぽい戦闘スーツに身を包み、ワカンダを守る”ブラックパンサー”という存在のルーツと、その使命を背負った陛下の成長を描いた作品です。

良くも悪くもMCUな味付けであり、良く言えば王道的な、悪く言えば特別代わり映えしないような演出だとは感じました。

 

特筆すべきはアフリカ大陸を舞台に、登場人物の殆どが黒人であるというセンセーショナルな演出でしょうか。

主演のチャドウィック・ボーズマンをはじめ、ヒロインも仲間もほぼアフリカンな人々であり、ワカンダの部族の中には現実に存在するムルシ族(唇にお皿はめ込んでる民族)が出演するなど、物珍しくも興味深い登場人物が非常にユニークに感じます。

ここまでアフリカン・アメリカンが活躍するSFアクション大作は恐らく初めてなんじゃないでしょうか?

 

「世界で一番夕日が美しい国」という旅行会社のキャッチコピーのような触れ込みがあるワカンダ王国ですが、大自然に囲まれながらも、その景色に溶け込んだ建築物の数々は目を見張るものがあります。

明らかに先進国のそれを超えたレベルの文明が存在し、埋蔵された豊かなヴィヴラニウムの発掘・加工を中心に、極めて高いレベルの生活が成り立っているんですね。

 

それと同時に国境付近では遊牧民のような部族も散見し、超先進国と途上国が融合したような不可思議な雰囲気に溢れています。

なんてことの無いシーンでは陛下が街(城下町?)を散歩するようなシーンが挟まるわけですが、この街並みが非常にオシャレで素敵な風景なんです。

所狭しと溢れるお店や雑貨の数々、そこで生活を送る人々のファッションセンスが高く、これはぜひとも旅行してみたい!と思わせるような現実味を感じる空気感は本当に良くできていると思いました。

 

ついでに言えば戦略を考える際や遠隔操作のマシンをかたどる砂の装置や、携帯電話のようなホログラム装置など、さりげなくも先進的な装置の数々はユニークで面白いですね。

ありふれたアイデアなようでいて、それを現実的に、自然に見栄えするような計算は素晴らしいものです。

 

で、本題ですが、前回ではあまり深く掘り下げられなかったブラック・パンサーのスーツ、そして陛下の強さの秘密に迫ります。

 

ハイテクを通り越してチートな域にまで入っているスーツは超科学の塊とも言えますし、ティ・チャラの強さを支えるブラックパンサーという存在の意味や強さの源の説明とも言えますかね。

ティ・チャラを演じたチャドウィック・ボーズマンもさることながら、敵役を演じたマイケル・B・ジョーダンも非常にカッコイイ存在であり、そのビジュアルも相まって魅力的なキャラクターだなと。

 

言ってしまえば本作の争いの原因は「思想の違い」であり、映画だけに善悪の区別はつけないといけないにしても、ブラックパンサーもキルモンガーも、どちらの言い分にも一理ある安定のマーベル社会問題は相変わらず考えさせられます。

「自国を守る」ことと「世界を救う」ことはイコールではないですし、ヴィヴラニウムと独自の文明を守るために鎖国状態になっているワカンダも、紛争が続き弱者が虐げられている世界も、どちらも健全な状態だとは言えませんね。

 

いわゆる「タカ派」と「ハト派」的な問題提起だとは思いますが、監督・脚本を務めたライアン・クーグラーはこういった答えを出すのが難しい思想のズレを描くのが上手ですね。

暴力という概念の無い平和な世界は理想なのかもしれませんし、暴力にはより強い暴力を用いるのが現実なんだとも思いますし、そういった荒んだ世界を変えるために何が必要なのか。

そういった面で潔く答えを出したスタンスが個人的には最も注目すべき点だなと思います。

 

ライアン監督は「ロッキー」の続編である「クリード・チャンプを継ぐ男」でも監督・脚本を務めていましたが、若年な監督ではあるものの実に素晴らしいセンスの持ち主だなと。

これからの飛躍が楽しみな監督だと思います。

ちなみに彼も黒人です。




 

まとめ

MCUっぽさを踏襲しながらも、オリジナリティ溢れる発想や自然と融合した先進的なな風景の数々と、目で楽しむ魅力がギッシリと詰まっていますよ。

 

一国を背負う若者の苦悩と成長、そして選択とドラマ部分にもそれなりの見応えがありますし、十人十色な思想の違いにも触れている硬派な側面も見えてきます。

アフリカンなリズムを加えたBGMも素敵ですし、先述したように映像面でもオシャレで豊か、それに加えた迫力溢れる演出はMCUならではの高い完成度がありますね。

 

これは結構オススメかも。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

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