ゴーストバスターズ2

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(原題:Ghostbusters2)
1989年/アメリカ
上映時間:108分
監督:アイヴァン・ライトマン
キャスト:ビル・マーレイ/ダン・エイクロイド/ハロルド・ライミス/シガニー・ウィバー/リック・モラニス/アニー・ポッツ/アーニー・ハドソン/ピーター・マクニコル/他

 




 

キャッチーな音楽とシンボルマーク、大ヒットしたSFコメディの続編として前作のキャストが集結し、再び幽霊退治に挑みます。

同じニューヨークという舞台で、同じ顔触れによる同じような話、興行的には大成功を収めたものの評論的には厳しいコメントが相次いでいた模様。

 

当時ほぼ同時に公開されたティム・バートン監督「バットマン」が大ヒットしたせいもあり、前作と比べると寂しい結果となってしまいました。

まぁシリーズものは尻すぼみになってしまう法則が存在しますし、特に2作目というのは風当たりが強くなりがちになるもんで、それを差し引いても個人的には十分面白かったなと思っています。

 

 

表面的な人物描写でSF部分にフォーカスした前作とは対照的に、本作では「人の感情」を中心に物語は進みます。

つまり人物描写を中心に描かれた脚本になるわけで、確かに前作とは色合いが異なるのは否めませんが、だからつまらないと判断するのは早計ってもんです。

 

ド派手な幽霊退治を期待していた人には駄作になるでしょうが、むしろ映画を受け入れる姿勢をもう少しだけ柔軟にしてみたら?と言いたいくらい。

分からない人もいっぱいいるのでハッキリ言っておきましょう、これは”失ったものを取り戻す”物語です。

 

 

さっくりあらすじ

破壊神・ゴーザとの闘いから5年、かつてニューヨークを危機から救ったゴーストバスターズ。

しかし破壊した高層マンションの修繕費&賠償金を請求され、さらに数々の違法行為も問題視され会社は破産してしまう。

ピーターはオカルト番組の司会者として、イゴンは心理学の研究者として、レイモンドはオカルト専門の書店を営みながら、ウィンストンと一緒に芸人としてパーティーを盛り上げていた。

ある日、かつてピーターと付き合っていたディナの息子が乗るベビーカーがひとりでに動き始め、交差点の真ん中で止まるという怪現象が発生。

不審に感じたディナはレイモンドに調査を依頼し、ウィンストンを除く旧バスターズが調査に乗り出すことに。

道路工事を装い地下に潜入すると、50年前に廃線となった地下鉄トンネルに膨大な量のスライムの川を発見する。

しかし違法に道路に穴を開けたこと、それが原因でニューヨーク中が停電に陥ったことで全員逮捕、法廷で裁かれることになっていしまう。

数々の証拠を掲示され裁判長が怒りに燃えると、地下で採取したスライムがそれに呼応するかのように活発に活動、そして凶悪犯罪者・スコレーリ兄弟がゴーストとして蘇った。

ゴースト退治の代償として無罪を勝ち取ったバスターズ、プロトンパックを背負い、再び幽霊退治に赴くのだが、、、

 

 

 

 

gb-ghostbusters-2紆余曲折し、バスターズは営業再開

 

22716世紀の狂魔術師・ヴィーゴ大公
ラスボス

 

c3062e1171fd7b9075ee14c193158ede税理士・ルイスと受付嬢・ジャニーン
ナイスカップル

 

 

 

 

「感情」が世を動かす

破壊神を倒し、ハッピーエンドに包まれて終わったはずの前作から5年が経過。

ピーターとディナが別れ、バスターズは解散しているというなかなかにダークな幕開けで物語は始まります。

 

明るく楽しいSFコメディから一転、いきなりぶっこまれる現実的なお話にやや面食らいますね。

まぁ、原子炉を武器に高層マンションを吹き飛ばしたりしたのは事実なわけで、よく考えたらその場で射殺か終身刑は免れないのがリアルな社会というところか。

 

 

話の流れとして、

バスターズ復活

経営順調

行政と喧嘩

逮捕

悪霊大暴れ

ラストバトル

と、まるでなぞったかのように同じプロットを踏むわけで、その辺りが評判がよろしくない原因でしょうか。

 

新メンバー、新兵器、新ヒロイン、、続編の王道とは対照的にそのまんま後日談を繰り広げるわけで、期待に応えたとは言い難いのも頷けます。

ついでにラスボスも破壊神から昔の魔術師と、かなりのスケールダウン。

演出を盛り上げるためのアイデアは分かるものの、やはり一抹の寂しさは拭えません。

 

 

しかしピーターと別れ、バスターズとも疎遠になっていたディナが怪奇現象に悩まされ、イゴンに相談。

イゴンはレイに相談。

なし崩し的にピーターも参加と、やや強引ではありますがテンポよく、めでたくゴーストバスターズが秘密裏に復活する流れは極めてスムーズ。

 

で、心霊現象を調査するために色々と装置を持ち込み、道路に穴を開ける3人、これがまた楽しそうなんですよね。

破産に追いやられ、生活するために別々になったバスターズの面々。

しかし好奇心を仕事に変えた彼らの初心そのままに、再び霊の正体を突き止めようとする姿はセミ取りに夢中になる子供のように輝いています。

そうして自分が輝ける場所を取り戻せたおじさん達を見ていると、なんともほんわかと嬉しい気持ちになるものです。

 

ついでに税理士のルイスと受付嬢のジャニーンが二人とも可愛くてもう、、、オドオド過ぎるルイスがジャニーンを食事に誘い、不思議ちゃんのジャニーンがルイスを誘惑するシーンは個人的にツボでした。

 




 

まとめ

先行上映後、8月19日より公開される新たな「ゴーストバスターズ」ですが、3作目として2008年の時点で製作が決定しておりました。

しかし脚本に難色を示し主演のビル・マーレイが出演を見送ったのを皮切りに、脚本の度重なる修正、キャスト選定の難航などで撮影開始が遅れに遅れ、公開予定日も延期に次ぐ延期を繰り返す事態になってしまいます。

 

やっとこさビル・マーレイの参加が決まったかと思えばイゴン役のハロルド・ライミスの死去など、さらなる不幸が重なり結局3作目としての作品は断念してしまうという悲しい結末。

そんなこんなで新たにイチから作り直された新・ゴーストバスターズ、全米では賛否分かれる仕上がりになっているようですが、個人的には非常に楽しみにしております。

 

では皆さま、バルト9でお会いしましょう。

あ、ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 



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