ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

Guardians_of_the_Galaxy
(原題:Guardians of the Galaxy)
2014年/アメリカ
上映時間:122分
監督/脚本:ジェームズ・ガン
キャスト:クリス・プラット/ゾーイ・サルダナ/デビッド・バウティスタ/ヴィン・ディーゼル/ブラッドリー・クーパー/リー・ペイス/マイケル・ルーカー/カレン・ギラン/他

 




 

マーベルの同名コミックの実写映画化作品で、マーベルのクロスオーバー作品であるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の10作目にあたる作品です。

当時はウンザリするほどにCMがしつこくて、捻くれた性格から「むしろ観に行ってやるもんか!」的な反骨心に飲まれ、結局映画館まで足を運ぶことなく公開終了となったわけですが、、

 

結論から言えば面白いというか楽しい映画で、宇宙を舞台にしているだけあって映像も美しく、ちゃんとスクリーンで観るべきだったかなとやんわり後悔しております。

マーベル作品は一通り制覇しているつもりですが、その中でもトップクラスの「娯楽度」かと思います。

 

キャプテン・アメリカ」や「アイアンマン」では描けない面白さや悲哀など、映画を観終わった後の充実感は非常に素晴らしいものがありますよ。

 

 

 

さっくりあらすじ

1988年、母を亡くした少年ピーターは宇宙海賊ラヴェンジャーズに拉致され、地球から離れることになる。

26年後、”スターロード”を名乗り、宇宙で盗賊家業を営むピーターはとある惑星でオーブを手に入れるも、同じくしてオーブを狙う謎の集団の襲撃を受け逃走。

オーブの持ち逃げを知ったラヴェンジャーズのボス・ヨンドゥはピーターに懸賞金をかけ、ピーターは賞金稼ぎから狙われる羽目になる。

ノバ帝国の惑星でオーブを売り払おうとするも質屋に相手にしてもらえず、追ってきた暗殺者ガモーラと揉み合いになるピーター。

そこに遺伝子改造されたアライグマ・ロケットと樹木型ヒューマノイド・グルートの賞金稼ぎコンビも加わるが、4人まとめて逮捕され、刑務所へと送られることになるのだが、、、

 

 

 

 

guardians-of-the-galaxy-movie-wallpaper-20トレジャーハンターのピーター
3枚目

 

rocket-raccoon-guardians-of-the-galaxy賞金稼ぎ兼傭兵のロケット
いいヤツ、そして可愛い

 

guardians-of-the-galaxy-grootロケットの相棒・グルート
「私はグルート」しか喋れない

 

 

 

 

温故知新

70年代のヒットソングに古めかしいコメディ要素、それを最新鋭の映像表現で包んだ秀作ですね。

脚本的な意味合いでは特筆すべきところはありません、すごく単純で普通です。

 

超人的な戦闘能力を持つキャプテン・アメリカやアイアンマン、もしくはミュータント能力を保持するX-Menとは異なり、登場人物に種族の特徴はあっても皆限りなく普通に近い人間です。

そんな普通の人間たちが知恵と勇気を振り絞り、食うために働いていたはずが宇宙を救うハメになるという演出の妙が非常に素晴らしいところです。

 

 

作品が完成してから出版まで実に21年もの時を経ているだけに、どことなくノスタルジック感漂う作風がまた良い味を出しているのかもしれません。

実際アメリカ人でも知らない人がいっぱいいるんだとか。

 

監督のジェームズ・ガン氏からしてB級を突っ走る作品、つまりマニアック寄りな映画のキャリアしかありません。

そんなマイナーなアメコミにマイナーな監督を起用し、200憶円もの製作費を注ぎ込んだ漢気に尊敬の意を称したいと思います。

 

 

マーベルにしてもDCにしても歴史があり、時代のニーズに合わせて研磨されてきたものではありますが、良くも悪くも観る人を選ぶ難解さがあります。

勧善懲悪な作品が少なくなり、より複雑でシリアスな作風が流行の今日この頃で、これほどに単純で大人も子供も楽しめるエンターテイメントはある意味貴重なものです。

 

とはいえ軽いノリで進む娯楽作品ではあるものの、登場人物がそれぞれ背負う業はなかなか重たいもの。

母との死別に心残りがある主人公ピーターをはじめ、暗殺者としてアイデンティティを保つガモーラ、遺伝子を改造されたロケット、妻と子供を殺されたドラックスなど、、、グルートは知らんよ。

 

 

深みがあるとまでは言いませんが、さりげなく人物を掘り下げるエピソードやそれに伴う人間性など、キャラクターの魅力の伝え方がすごく上手なんですね。

愛国心に溢れてるわけでなく、お金持ちなわけでもなく、どちらかというとはぐれ者だったキャラクターたちがいがみ合いながらも一致団結し、銀河の危機を救う。

これぞ仲間でしょ、ヒーローでしょ。

 

余談ですがロケットを演じているのは「アメリカン・スナイパー」のブラッドリー・クーパー、グルートを演じているのは「ワイルドスピード」でお馴染みのヴィン・ディーゼルと、何ともたまらない大物俳優の使い方。

さらに主人公ピーターを演じるクリス・プラットの人を食ったような演技も個人的に好きです。

 




まとめ

もともと有名な作品ではないですし、マーベルやアメコミに詳しくなくても十分に楽しめます。

実に王道的で先の読める映画ですが、その上で面白く感じるのだからものすごいことだと思います。

 

笑って泣ける、良作な冒険活劇エンターテイメント。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 

 



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