ハイランダー悪魔の戦士

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(原題:Highlander)
1986年/アメリカ/イギリス
上映時間116分
監督:ラッセル・マルケイ
キャスト:クリストファー・ランバート/ショーン・コネリー/ロクサーヌ・ハート/クランシー・ブラウン/ビーティ・エドニー/アラン・ノース/ジョン・ポリト/シェイラ・ギシュ/他

 




 

 

1986年公開のSF・ファンタジー・アクション活劇。

公開されたのが昭和61年ですからね。

男女雇用機会均等法が施工されたり、上野動物園でパンダが生まれたり、「写ルンです」が発売されたり、広島カープが優勝したりした年です。

 

当時は大ヒットを記録したらしく、現在でもカルト的な人気を誇る秀作でblu-rayにもなってるみたいですね。

古い映画だからと敬遠されず、良いものは後世まで受け継いでいってほしいものです。

 

 

監督は「バイオハザード3」でメガホンを取ったラッセル・マルケイ。

もともとはCMやMVを作る映像作家さん。

クイーン、エルトン・ジョン、ビリー・ジョエルなど、そうそうたる一流ミュージシャンのミュージックビデオを手がけてきたせいか、MVのような独特のカメラワークと音響が特徴です。

 

主演のクリストファー・ランバートはアメリカ生まれ、スイス育ちのフランス人。

元フランス軍人だったり証券マンだったりと珍しい経歴の持ち主ですが、知的な雰囲気と野生的な顔立ちを併せ持つ、なかなかインパクトのある俳優です。

眉間にしわを寄せているような独特の眼力が印象的ですが極度の近視のせいなんだそうです。

「ゴーストライダー2」やアメリカの連続ドラマ「NCIS」にも出演してたりと、しれっと画面に映っていることが多い気がします。

 

 

さっくりあらすじ

1539年のスコットランド。

若き戦士コナーは初めての戦に挑むが、黒騎士の剣に貫かれ瀕死の重症を負う。

しかし致命傷の傷を負ったはずのコナーだったが、傷は回復。

何事も無かったかのように全快したコナーを見た村人は悪魔の仕業だと彼を恐れ、恋人までもが火あぶりにしろと石を投げつけ始めた。

村から追放されたコナーは行く当てもなく彷徨い、5年を経て、移り住んだ土地で出会った新たな恋人と幸せな生活を送っていた。

そんな中、ラミレスと名乗る男が現れる。

同じ不死の人間だと言うラミレスは剣の使い方や戦い方、そして彼らの宿命をコナーに教えるが、再び現れた黒騎士に首を刎ねられ殺されてしまう。

 

時は過ぎて1990年代アメリカ。

ニューヨークで古物商を営み、ラッセル・ナッシュと名前を変えてコナーは生き残っていた。

”集合のとき”は近く、「最後の戦士」がかつて自分を不死にした原因であり、師匠・ラミレスを殺した黒騎士であったことを知ったコナーは最後の戦いに赴くのだが、、、

 

 

 

 

ハイランドの戦士・コナー

 

若き日のショーン・コネリー
セクシーどすなぁ

 

 

 

 

 

不死のつらさ

やはり古い映画なので、アクション面は現代のCGやワイヤーを使った映画と比べ、だいぶ見劣りしてしまうのは否めません。

個人的にはレトロ感満載の大味なアクションはけっこう好きなんですが、昨今のアクション・スタントと比べれば、つまらない演出に感じてしまうことでしょう。

 

が、本作で観てほしいのはアクションシーンよりもドラマの部分なんです。

不死になり、愛した人がやがて歳をとり死んでしまい、一人になってしまう彼の苦悩。

取り残されたように長い時間を過ごし、最後の一人になるまで戦わなくてはならない宿命に翻弄される姿が悲しく、その悠久の生き様が切ないストーリー。

そんなところにフォーカスして観ていただきたい作品です。

 

 

全体的に感じ取れる、悲壮感漂う世界観。

口数少なく、悲しみを目に宿し、影を背負う主人公・コナーを演じるクリストファー・ランバートが素敵。

あまり作品に恵まれることが無かったように思いますが、紛れもなく名俳優です。

 

また、狂戦士・クルガンもなかなかに魅力的。

もう見たまんま狂戦士といった感じで、圧倒的なパワーや狂気、ずる賢さは極めて印象的なもの。

今でいうダークヒーローに近いかもしれませんね。

 

余談ですが「ハイランダー」とはスコットランド北部、ハイランド地方の民族を指す言葉だそうです。

また、昔のイギリス軍の精鋭部隊の総称でもあります。
(屈強なハイランド人が多く、傭兵になる人が多かったそうな)

南方から侵略してくるローマ帝国や、北方から襲ってくるヴァイキングなどとの戦闘に明け暮れるハイランダーという民族。

排他的な民族性に、独自のケルト文化やカトリックの信仰が生まれたとされています。

タータンチェックのキルト(スカート)を腰に巻いてクレイモア(大剣)を振り回して戦う姿にはロマンがありますねぇ。

 



 

 

まとめ

儚く美しいファンタジーの世界観、その延長線上そして描かれる現代の街並み、そして長きに渡る宿命の戦い。

今思えば安っぽく、当時感じたほどに脚本も練れていない印象ですが、当時少年だった筆者に感銘を与え、映画好きの道を歩ませるほどに影響を与えました。

まぁ、だから面白いってわけでもないんだけどね。

 

(個人的に)色あせない秀作です。

良ければ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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