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イングロリアス・バスターズ

      2018/07/26

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(原題:INGLOURIOUS BASTERDS)

2009年/アメリカ
上映時間:153分
監督/脚本:クエンティン・タランティーノ
キャスト:ブラッド・ピット/メラニー・ロラン/クリストフ・ヴァルツ/マイケル・ファスベンダー/イーライ・ロス/ダイアン・クルーガー/ティル・シュヴァイガー/ダニエル・ブリュール/他

 




 

変態暴力映画監督(褒め言葉)タラちゃんこと、クエンティン・タランティーノ監督による、何気に初となる歴史戦争映画。

先に言っておきますが、史実を改変した完全フィクション作品です。

 

個人的に好物である”B級映画”にブラッド・ピットをはじめ、「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」のティル・シュヴァイガーが出演。

さらに本作でハリウッドデビューを果たしたメラニー・ロラン、そして本作でアカデミー俳優となったクリストフ・ヴァルツなど、豪華なキャスティングが加わることで生まれた傑作だと思います。

 

個人的には過去のタランティーノ作品の中でも間違いなくNo.1ですね。

作品の特徴として、最初から最後まで「穏やかに流れる緊張感」が充満していきます。

 

 

生き延びたユダヤ系の女性、ナチスドイツの将校、そしてアメリカ人特殊部隊が複雑に絡み合う作品ですが、各章ごとに表面上はゆったりとした会話がひたすら続きます。

その会話のシーンが長い。とにかく長くてダレるんですが、気がつけば緊張の糸が張り詰めていく様が分かってきます。

そこからはもうハラハラドキドキ、正直観てて疲れるくらいの緊張感が画面に溢れ出てくるんですね。

 

そしてやってくるカタルシス。

長い会話と沈黙の後には必ず誰かが死ぬという構成です。

そこに行き着くまでの過程が長い(というか作品自体が長い)ので正直観ていて疲れるんですが、観終わってみるとあら不思議、もっと観てみたいという不思議な印象に駆られます。

 

 

さっくりあらすじ

1941年、「ユダヤ・ハンター」の異名をとるナチス親衛隊のハンス・ランダ大佐はとある酪農家を尋問し、匿われていたユダヤ人一家を銃殺する。

しかし一人生き残り逃げる娘、ショシャナに銃口を向けるもあえて見逃し、別れの言葉を口にする。

1944年、アメリカ軍のアルド・レイン中佐はユダヤ系アメリカ人の精鋭を率いてドイツ軍占領下のパリに潜入し、ナチス・ドイツの兵士を「血祭りにあげる」任務につく。

別人に成りすまし、亡くなった叔父夫妻から引き継いだ劇場を経営していたシャショナ。彼女に惚れこんだドイツ軍兵士フレデリックはシャショナの劇場でプロパガンダ映画の上映をするよう上官に進言する。

ヒトラーをはじめナチスの高官が集まり、一網打尽を狙うレイン中佐、劇場の警備を担当するランダ大佐、千載一遇の復讐のチャンスに燃えるショシャナ、それぞれの想いが交差し上映が始まるのだが、、、

 

 

 

 

inglourious-basterds-7_convert_20160202124949ナチスの将校・ハンス大佐
マジ超怖い

 

inglourious-basterds-81_convert_20160202125056虐殺を生き延びたユダヤ人・シャショナ
気骨ある美人

 

inglourious-basterds-43_convert_20160202125007個人的に好きな俳優
ティル・シュヴァイガー

 

 

 

 

複雑に交差する単純なプロット

物語は5つの章で構成されていて、家族を皆殺しにされ復讐を企むショシャナの視点と、アメリカ陸軍の特殊部隊を率いるアルド・レイン中尉の視点が交互に展開されていきます。

大まかな印象としてショシャナの話は終始緊張感に包まれハラハラドキドキ、レイン中尉の話はバイオレンス全開でややコメディタッチな印象。

総じてメリハリがはっきりしていて、非常に分かりやすい構成です。

 

主演は一応ブラピであり、出演者が全員キャラが立っていて存在感があります。

しかし、真の主役はハンス・ランダ大佐を演じるクリストフ・ヴァルツで間違いないでしょう。

ポジション的にラスボスになるわけですが、完全に他の役者さんを喰ってます、圧倒的な存在感です。

 

張り詰めた緊張感を生かすためにユーモアを用いることは基本にして常套手段であるものの、この基本をしっかりと丁寧に描くことが映画を面白くする土台になります。

和やかな笑顔、ユーモラスな振る舞い、観ている僕らからしても「ナチにも話せるやつがいるんだなぁ」と思ってしまいそうなハンス大佐の素振り。

しかしそう思った瞬間に牙を剥く怖さ、全て見透かされているような猛烈な視線にゾクっとします。

 

バレれば待っているのは”死”のみ。

そんな精神的な極限状況でのハンス大佐の尋問シーンはとにかく怖い、そして疲れる。

気づいているのか?

気づいていないのか?

そんな葛藤が僕らの神経を磨耗させていきます。

 

特に、身分を隠して劇場を経営するショシャナとハンス大佐の打ち合わせ中のやり取りは必見です。下手なホラー映画よりもよっぽど息が詰まりますよ。

 

 




 

まとめ

実在した人物を登場させているものの、史実を完全に無視したタラちゃんオリジナルストーリーです。

各章ごとに演出や作風がコロコロ変わる上、全体的には少なめですがグロテスクでショッキングな描写もあるので人は選ぶ映画だと思います。

 

150分という長い時間を飽きさせないための工夫や緊張感を上手く演出していると思いますが、それでも長いですし疲れます(笑)

作品の特性上、絶対に集中して観ることになりますんで元気な時に観ることを推奨します。

 

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。


 

おまけ

日本で公開された時にはキャンペーンの一環として「つまらなかったら全額返金」をやったことでも話題になりましたね。

タラちゃん映画は「あーつまんねー」と思っても、何故かまた観たくなるんだよなぁ。。不思議。

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