ローン・レンジャー

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(原題:The Lone Ranger)
2013年/アメリカ
上映時間:149分
監督:ゴア・ヴァービンスキー
キャスト:アーミー・ハマー/ジョニー・デップ/トム・ウィルキンソン/ルース・ウィルソン/ヘレナ・ボナム=カーター/ウィリアム・フィクナー/他

 




 

「キモサベ」をキーワードに、流行語を狙ったけどスベったであろう印象の西部劇。

アメリカでウケなくても日本で大人気になったり、逆にアメリカで大人気でも日本でウケなかったり。

映画というコンテンツは正に水物で、当たり外れは結局のところ公開するまで分からないものではあります。

 

「パイレーツ・オブ・カリビアン」のゴア監督だし、ディズニーがバックについてるし、ジョニー・デップが出演しているし、プロデューサーはジェリー・ブラッカイマーだし。。

これだけ見るとなかなかの製作陣なはずですが、やはり映画とは難しいものなんだと思い知らされますね。

日本でもアメリカでも派手にコケたせいでディズニーは1億6000万ドル近い損失を出してしまったんだとか。

 

「西部劇」というジャンルの面白さを表現しきれなかったこと。

カッコ良いジョニー・デップのコスプレに世間が飽き始めていたこと。

古い題材をテーマにしたことで若年層の理解を得られなかったこと。

映画の尺が長いこと、失敗の原因はそんなところでしょうか。

でもね、まぁまぁ面白かったっすよ。

 

 

 

さっくりあらすじ

強盗団の親玉ブッチ・キャベンディッシュを乗せた護送列車に同乗していたジョン・リードだったが、ブッチを奪還するために強盗団一味に襲われる。

列車にはコマンチ族と呼ばれるインディアン・トントも乗っており、ブッチを殺そうと試みるもジョンに阻まれ失敗、ブッチはまんまと逃げだしてしまう。

ブッチを再び捕まえるため、ジョンの兄・ダンを含むレンジャー部隊が後を追うも、仲間の裏切りに遭い殺されてしまう。

幼い頃の悲しい思い出を抱え、悪霊ハンターとして復讐を目論むトントは瀕死の重傷を負ったジョンの命を救う。

自身の復讐を達成するためには手段を選ばないトントに反発していたジョンだが、兄を殺されたことで考えを改め”ローンレンジャー”として自身の正義を追い求めるのだが、、、

 

 

 

 

悪霊ハンター・トント
演じているジョニデが楽しそう

 

armie-hammer-as-lone-ranger-624x438”ローン・レンジャー”ことジョン
多分こっちが主人公

 

lone-ranger-helena-bonham-carter-34182280-500-334お馴染みヘレナ姉さん
美脚が武器になる

 

 

 

 

前振り長し

一言で言ってしまえば「最新のクラシック西部劇」となりますかね。

 

聞き覚えのある「ウィリアム・テル序曲」のリズムに乗せて、白馬にまたがりリボルバーをぶっ放すローン・レンジャー。

悪霊ハンターを名乗り、不気味だけれどもどこか可愛らしさを感じるインディアン・トント。

この二人が主人公のバディ・ムービーですが、掛け合いもなかなか笑えるし、ムチャクチャをやらかすトントと正義感に縛られるジョンの凸凹っぷりも面白かったです。

 

特にジョニー・デップの演技は秀逸で、正直「もうコスプレは見飽きたよ」的な印象が強かったですが、今回に限っては非常に素晴らしかったように思います。

何とも表現しづらいビジュアルに、どこか影のある表情、でもユーモラスでコミカルなキャラクターと内容の濃いキャラクター性です。

これはハマり役でしたね、ジョニデ以外では難しかったのではないでしょうか。

 

 

このご時世に「西部劇」という世界観がそもそも難しかったのかもしれません。

海賊ものがヒットしたので次なるテーマになったのだと思いますが、西部劇って古参のファンが多いジャンルだし、「新感覚な水戸黄門」みたいなもので、それなりに難易度は高かったはずです。

 

そこを踏まえた上で感じるのは、本作ではアクション映画というよりかはややドラマ寄りということ。

正義感が強い若者が死の淵から蘇り、悪を討つ。

その過程にフォーカスしている面が強いので、とにかく映画の尺が長いっす。

 

他のレビューでも大多数の意見として「最後の30分はとても面白い」と評されております、逆に言えば途中経過が無駄に長いってことですな。

実際に鑑賞した感覚としてはそんなに長くは感じなかった気もしますが、昨今の100分くらいの映画に慣れてしまっていると異常に長く感じ、ダレてしまうのも頷けます。

鑑賞に当たっては時間の余裕とスタミナが必要ですな、でもちゃんと観ればけっこう面白いですよ。

 




 

まとめ

売れなかった映画にはそれなりに理由があるものです、本作もまた然り。

でも悪い評判以上に不遇な扱いを受けたようにも思える内容だとは言っておきたいところです。

観るものが無い時に、隙間を埋めるように観るのがオススメです。

思ったより面白かったと満足できるかもしれません。

 

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 

 



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