MW-ムウ-

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MW-ムウ-
2009年/日本
上映時間:129分
監督:岩本仁志
キャスト:玉木宏/山田孝之/山本裕典/山下リオ/石田ゆり子/石橋凌/他

 




 

今日はオススメ記事ではありません。

1976~78年にかけて連載された手塚治虫の同名漫画が原作のクライム・サスペンス映画。

実際には原作とはかけ離れた内容のようで評判は芳しくないですが、原作をまんま表現するとR18は避けられないようなストーリーなので何とも仕方ないところではあります。

かなり古い漫画が原作なので知らない方も多いかと思いますが、予備知識が無いとあまり楽しめない作品かなと思います。

 

 

さっくりあらすじ

16年前、沖乃真船島で開発中の神経ガス「MW」が漏れ出し島民の大半が中毒死する事故が発生、証拠隠滅のために生き残った島民も虐殺されてしまった。

しかし奇跡的に2人の少年は事故を生き延び、賀来は神父になり、結城は将来有望な銀行員となった。

ある日、タイで日本人女性の誘拐事件が発生。

日本からタイ警察の応援にやって来た沢木刑事は犯人との激しい追跡劇の末に逃げられてしまうも、身代金を用意した担当銀行員である結城に対して疑惑を抱くのだが、、、

 

 

エリート銀行員の結城
仮面の下に見え隠れする狂気

 

o0600039910205782289神父の賀来
結城と共に惨劇を生き延びた

 

 

 

ボヤけたテーマ

原作が手塚治虫の漫画だということすら当時は知らず、全く予備知識を持たずに鑑賞しました。

が、それでも違和感を感じるくらいに物語が霞んで見えます。

 

原作では「猟奇殺人」と「同性愛」がテーマとなっており、1970年代の漫画としては相当にセンセーショナルな内容であったと思われ、それ故に映画としても魅力的な原作だったのではと思います。

しかし猟奇的な表現やセクシュアルな表現がほとんど感じられず、結果的に作品としての深みがないのが最も残念なところ。

 

壊れた人間性を持ち、意味不明に人を殺すから猟奇的なんであって、「復讐」のために殺人を重ねるだけでは”悪”としての魅力に欠けます。

原作では結城は本当の意味で手段を選ばず、平気で女も殺すし、誰とでも寝るし、、こういった演出ができなかったのが映画としては致命的です。

 

 

ついでに神父の賀来もとても聖人君子と呼べるような人物ではなく、結城と同性愛で肉体関係を続け、それに思い悩むという複雑な人間として描かれています。

悪いと知りながら結城の犯罪を止められず、肉体を重ねる賀来。

常識的なモラルが欠如し、最も嫌悪するような方法で殺人を重ねる結城。

そんな人間性と獣性の間で揺れ動くような心の闇、葛藤を描くことが作品としての魅力ではないでしょうか?

 

確実に18禁は免れないレベルの映像になるでしょうが、せっかくだからキッチリと仕上げてほしかったなぁ。

要は生々しさが足りんということだね。

”罪”と”背徳感”を描くのであれば、直視するに堪えないほどの生々しさが欲しいものです。

 




 

まとめ

ヒットした漫画をペラッペラに肉付けし映画化するのはもはや日常茶飯事な現代ですが、やはり原作者とそのファンに対しての思いやりを持ってほしいなと思います。

「嫌なら観なけりゃいい」

確かにその通りですが、漫画って好きな人からすればものすごい価値を持つ書物であり、少なからず人に影響力を与えるものだと思います。

よく分からんクリエイター達が勝手に改変を施し、よく分からん仕上がりになってしまうのはやはり苦痛なものでしょう。

 

 

それ相応の内容にできないのであれば公開すべきじゃないし、そもそも製作すべきでもない。

いま一度、映画化の意味を考える良い機会になるかもしれません。

 

筆者は読んでないけれど、原作漫画は面白そうだよ。

オススメはしませんが、よければ一度ご鑑賞くださいませ。



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