ルビー・スパークス

Locandina-Ruby-Sparks
(原題:Ruby Sparks)
2012年/アメリカ
上映時間:104分
監督:ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス
キャスト:ポール・ダノ/ゾーイ・カザン/アネット・ベニング/アントニオ・バンデラス/スティーブ・クーガン/エリオット・グールド/クリス・メッシーナ/デボラ・アン・ウォール/アリア・ショウカット/他

 




 

 

12歳でブロードウェイの舞台に立ち、17歳から映画にも出演している若手俳優ポール・ダノ。

出演作にも恵まれ、着々とキャリアを積み、ネクストステージの代表格になり得るポテンシャルを秘めた若手俳優でしょう。

 

そして端役からコツコツとキャリアを重ねてきたゾーイ・カザン。

本作では脚本も担当し、新たな才能の片鱗を見出し始めています。

 

 

で、この二人は長くお付き合いしているカップルなわけですが、そんな二人が製作総指揮と主演を務めたバカップル映画です。

ジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリス夫妻は常にペアで監督を務める異色の映画職人。

奇跡のデビュー作「リトル・ミス・サンシャイン」で非常に高い評価を得た実力派の監督夫妻です。

 

そんなクリエイティブな面子が揃って製作されたバカップル映画ですが、そこは当然ひねりが効いておりますよ。

 

 

さっくりあらすじ

19歳でデビューし「天才」と謳われた小説家のカルヴィンだが、極度のスランプに陥り、長きに渡り何も執筆できないでいた。

通っているカウンセラーに勧められ、夢に現れる女性をテーマに小説を書き始めると、現実に夢の女性”ルビー・スパークス”が現れるようになる。

最初は戸惑うカルヴィンだが、自分で描いた女性のままに振舞うルビーに惹かれていくようになり、途中で執筆を中止する。

しかし陽気で明るいルビーに対し、社交性に欠けるカルヴィンは少しずつ温度差を感じ始め、再びルビーについて書き始めるのだが、、、

 

 

 

Ruby-Sparks期待の若手俳優ポール・ダノ
八の字眉毛の困り顔が特徴

 

zoe-kazan-in-ruby-sparks脚本も担当したゾーイ・カザン
なかなかの体当たり演技を見せてくれます。

 

 

 

 

思い描く理想の女性

よーく考えたらメンズが思い描く理想の女性ってテーマな時点で、下世話な臭いがプンプンしそうなところですね。

主人公の天才小説家カルヴィンはスランプで物語を描けず、人見知りな性格もあってかなりの引きこもりになっています。

いわゆる一発屋なわけですが、頭の中で湧き上がる想いを言葉にできず、モヤモヤと10年近くも妄想だけで生きているわけです。

 

とはいえオタク的な描写は無く、想像力から生まれた女性ルビーも天真爛漫な明るい女の子。

奥手な男性がハマる女性像としてはなかなかに説得力がある気がします。

自分が持ちあわせていない”何か”に惹かれるのが人間なんでしょう。

 

文字通り、人物設計が途中で止まったままのルビーという女性。

カルヴィンからすればそれだけで十分に魅力的な女性だったわけで、それ以上の改竄を止めたあたりが彼の純粋性を表しています。

だってこれ、僕だったら人間の醜いところ全開で自分好みの女性にしちゃいますもん、絶対(汗)

 

しかしカルヴィンも聖人ではありません。

色々な事情が重なり、ブチ切れた彼は文章の力でとんでもないことを始めます。

 

前半は変わったストーリーながらもほのぼのとした雰囲気ですが、終盤にさしかかってからは若干ホラー寄りに。

グロいのはありませんが、人間の心に潜む欲求、妄想、狂気を上手いこと表現してます。

 

 




 

 

まとめ

冷静に観てしまえば、バカップルによるバカップルな映画です。

しかし、誰でも持ちうる人としての微かな欲求というものを具現化したアイデアは素晴らしく、平凡な作品に強烈なインパクトを残す演出も実に素晴らしい。

 

あと何気にアントニオ・バンデラスを久しぶりに見たのがちょっと嬉しい。

良い歳の取り方をしていて、ナイスミドルなおっちゃんになってました。

 

個人的には「ラストはちょいとなぁー」と感じましたが、その辺は人の好みによるでしょう。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。



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