ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ


(原題:Sicario:Day of the Soldado)
2018年/アメリカ
上映時間:122分
監督:ステファノ・ソリマ
キャスト:ベニチオ・デル・トロ/ジョシュ・ブローリン/イザベラ・モナー/ジェフリー・ドノヴァン/キャサリン・キーナー/他

 




 

前作はコチラ

2015年に公開された「ボーダーライン」の続編(扱いはスピンオフ)となるクライム・サスペンス。

 

実は毎年10月に休暇を取り、グアム旅行してくるのが毎年の恒例なんですが、今年はJALに搭乗したおかげで日本公開前の作品が観放題という役得があります。

マジJAL最高。

で、映画館まで観に行くつもりだった映画を無料で公開前に観れるという幸せを噛みしめ、臨んだ本作でございます。

 

 

 

 

さっくりあらすじ

アメリカ・カンザス州の商業施設で自爆テロにより、多数の民間人が犠牲となった事件が発生。

国土安全保障省はテロリスト達がメキシコの麻薬カルテルの助力によりアメリカに入国したと考え、CIAのマット・グレイヴァーにカルテルの殲滅を依頼する。

これを請けたグレイヴァーはかつて共に戦ったアレハンドロを再びスカウトし、ルール無用の作戦を実行しようとするのだが、、、

 

 

 

 

 

相変わらずトロ兄貴がカッコいい

 

今回はカルテル殲滅作戦

 

レイエス家の娘・イザベラ
本作最大の被害者

 

 

 

 

 

ちょびっと空回り

前作に引き続き、デル・トロ兄貴を中心に、各登場人物が主人公と思えるくらいの深いドラマ性があります。

誰もが胸に秘める想いや葛藤があり、それぞれ善と悪が交錯する演出は相変わらず素晴らしいものです。

 

前作が麻薬カルテルの攪乱を狙うのに対して、今回は殲滅作戦と、より過激で血生臭い展開が背景となります。

こうなってくるとより残酷で派手なアクション性に重きを置きがちですが、そういったエスカレートした悪ノリもなく、あくまで冷静な演出に終始した点は評価すべきところ。

ただし、今回はジョシュ・ブローリン演じるCIA捜査官マット・グレーヴァーの勇み足が過ぎるというか、ノールールという意味を若干履き違えているような印象。

作戦目標からどんどんと遠ざかり、最終的には本末転倒な結果を生んでしまう展開は、何とも受け入れがたい微妙なものです。

 

 

麻薬カルテルの存在をやや誇張気味に描いた前作とは対照的に、何にでも首を突っ込むアメリカ政府の間違った判断を描いたのだとすれば、肯定的に捉えられるものではありますが。。

マットがやる気満々でえげつない作戦を考える上で、全てが計算通りに上手くいくからこそ”怖いけど有能な男”として魅力的なわけですが、計画が頓挫するとこれはもう、どっちがテロリストなんだか分からんのですよ。

極めて繊細で、難しいバランスの上に成り立つミッションなのは理解できますが、脚本的に少々二転三転を狙いすぎたようにも思います。

 

前作からの流れを汲み、なおかつ次回作への伏線も盛り込もうとしたであろう脚本は十分に理解できます。

ただね、豪快を通り越して稚拙にすら感じるグダグダな作戦展開や、明らかに不死身に近いミラクルを起こすデルトロ兄貴を見ていると、どうにも腑に落ちないというか。

スッキリと終わらない物語も悪くはないけれど、もう少し完成した物語にもできたような隙間が垣間見えます。

 

 

そんな本作で輝きを放つのが、2人の子供です。

カルテルのボスの娘を演じるイザベラ・モナーは素晴らしい存在感。

治安の悪い世界の”王”の娘として何不自由なく育ち、見たまんまワガママで気の強そうな少女ですが、己の(政治的な)価値や振る舞いが何を生むのかを学んでいく難しい役どころですね。

これがもう堂々たるもので、2か国語を話し、未熟なりに賢そうな顔立ちと言い、文句無しの素晴らしい演技です。

それに加え、将来とんでもない美人になりそうです。

 

もう1人の新人ギャング・ミゲルを演じたイライジャ・ロドリゲスにも注目。

いかんせん情報が少なすぎて、どういった俳優なのかまでは分かりませんが、至って普通の青年が徐々に悪に染まっていく様が描かれます。

様々な葛藤や恐怖を乗り越え、一人前のワルになった姿には妙な感慨深さすら感じてしまうほど。

デルトロ兄貴の意味深なセリフもあり、今後の登場もあるかもしれません。

 




 

まとめ

どうやら3部作になるそうなので、2作目としては若干の疑問は感じつつも、可もなく不可もなくといったところ。

ただし、前作の方が圧倒的に面白かったと断言はできますし、ついでに言えばエミリー・ブラントの後日談すら全く語られないのもちょっと寂しす。

 

総じて前作を観ていればそれなりに楽しめると思いますが、逆に前作を知らないままに観るとかなり微妙な判定にもなり得ます。

先の読めない展開と、次々と起こるトラブルに見舞われるような、手に汗握る展開は十分な緊張感がありますし、それなりにヒリつく魅力もあります。

それでもどこか物足りなさを感じるのは、前作の出来が良すぎた故でしょうか。

 

とにかくデルトロ兄貴がカッコいいと、それに尽きます。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 



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