ステキな金縛り


2011年/日本
上映時間:142分
監督/脚本:三谷幸喜
キャスト:深津絵里/西田敏行/中井貴一/阿部寛/小林隆/竹内結子/山本耕史/他

 




 

落武者幽霊と三流弁護士による法廷サスペンス映画。

脚本家としては一流、映画監督としては二流な印象があり、個人的に苦手な三谷作品の中で唯一観た作品でもあります。

「三谷ワールド」と揶揄される喜劇的なエンターテイメント性を全面に押し出した作品であり、大規模で物語性のあるコントだと言っても良いかもしれません。

波のように怒涛に押し寄せるギャグの数々、毎度お馴染みの俳優陣による息の合ったコミカルな演技、良い意味で大雑把な作品であり、細かいことを気にせずにクスクス笑うような作品です。

 

 

 

さっくりあらすじ

今は亡き優秀な弁護士だった父の影響を受け、自身も弁護士となった宝生エミだが、彼女は失敗ばかりの三流弁護士だった。

ラストチャンスとして彼女のボス・速水はエミに新たな事件を担当させるが、それは妻・鈴子を殺害した容疑をかけられた夫・矢部五郎の弁護だった。

五郎は自殺を考えて訪れた旅館・しかばね荘にて落武者に乗っ取られ、金縛りにあったと証言し、その真偽を確かめるためにエミもしかばね荘にて一泊することに。

そこでエミにのしかかってきた落武者・六兵衛は事件のあった時刻に五郎にくっついていたと証言し、エミは裁判の証人にすべく六兵衛を東京に連れて行くのだが、、、

 

 

 

ダメダメな三流弁護士・宝生エミ
深津絵里がかわゆす

 

志半ばで打ち首にされた武士・六兵衛
実際は冤罪だった

 

そして始まるシュールな裁判

 

 

 

 

評判悪い、、、

数ある三谷作品の中ではかなり評判が悪いようです、この映画。

 

個人的には結構面白かったんですが、三谷ファンの間ではつまらなかったんすかね?

「ギャグが大雑把で空回っている」というのが反対派の代表的な意見のようですが、CMしか観たことないけど、三谷作品なんて大体そんなんじゃないの?

大雑把な笑いの波を何重にも仕掛けておいて、感動的なシーンの落差を作るのが三谷作品の醍醐味かと思っていましたが、そういう方程式としては非常に安定感があり面白かったんすけどね。。

終始明るいテンションに隠れがちですが、こういった喜劇としては非常に基本に忠実な描き方だと思います。

 

とにもかくにも本作の魅力は深津絵里演じる宝生エミ、西田敏行演じる六兵衛、中井貴一演じる検事・小佐野の3人によるところが大部分を占めています。

その中でもずば抜けて素敵なのは主演の深津絵里、もうメチャクチャ素敵。

こんなにコミカルでチャーミングな演技が出来るとは、またそれが似合うとは思いもしなかったので、もうおじさんメロメロですよ。

可愛らしく純粋で、でもアホで変わっている女性として、彼女をこんなに輝かせるキャラクターになり得るとは本当に驚きでした。

 

そしてそんなエミについてくる落武者の六兵衛もまた素敵。

もうビジュアルからしてギャグですもんね、「ごっつええ感じ」のコントみたい。

バリバリの極道からこんなユーモラスな落武者まで、もはや西田敏行に演じられない役は無いのではと思うほどの芸達者ぶりは素晴らしいの一言ですな。

 

中井貴一もまた素敵な演技で、気難しい検事の役を器用にこなします。

ちょっとした笑いを小出しにする検事ですがラブラドールの件は泣けますね、ほっこり泣けるすごく素敵なシーンだと思います。

 

その他、割と絡むキャラから端役までかなり豪華なキャスティングとなっていますが、そこまで印象深いものでもないので割愛。

むしろ無駄に出番があったり、余計なシーンがあったりと、監督としての三谷幸喜の粗さが出ちゃったいるようにも感じます。




 

まとめ

ただ前述したようにやや蛇足で間延びするシーンが多いのも事実、映画としての完成度は高いとは言えないかな。

それに加え笑いのツボは人それぞれなだけに、万人受けするジャンルの作品ではないでしょう。

それでも観て損の無い、十分に楽しめる映画だと思いますが。

 

他の三谷作品を知らないだけに、比較対象が無いから言えることなのかもしれませんが、清々しさすら感じるほどの明るさとバカバカしさは評価に値するものです。

深津絵里の魅力が溢れ、笑いあり、涙ありの悲喜こもごもな本作。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。



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