オールドルーキー


(原題:The Rookie)
2002年/アメリカ
上映時間:128分
監督:ジョン・リー・ハンコック
キャスト:デニス・クエイド/レイチェル・グリフィス/ブライアン・コックス/ベス・グラント/アンガス・T・ジョーンズ/他

 




 

高校教師が夢を追いかけ、メジャーリーグ入りを目指すノンフィクション・ドラマ。

今年はダルやマー君やマエケンで盛り上がったメジャーリーグですが、やはり世界一の野球の聖地であり、プロならば誰でも憧れる夢の舞台です。

世界中から一流の選手が集まり、ファンを熱狂させ、豪快なパワーと繊細な守備、そしてハンパじゃない年俸で魅せてくれるメジャーリーグという世界。

しかしながら夢の舞台でプレイできる選手は極限られた選手だけであり、当たり前ではありますが夢半ばで諦めてしまう人も山ほどいます。

そんなメジャーという舞台を目指し、夢と現実の狭間で葛藤し、揺れ動いたおじさんの物語です。

さっくりあらすじ

海軍勤務で転勤の多かった父の影響で、大好きな野球をする機会に恵まれなかった少年ジム・モリス。

大学に入りようやく野球に専念し、マイナーリーグでプレイするも肩を故障し、現在では高校教師として勤める傍らで野球部のコーチとして指導に当たっている。

しかしモリスのチームは連戦連敗、チームを鼓舞するために「夢を持つことの大事さ」を語るも、逆に生徒達からは「夢を諦めている」との指摘を受ける。

生徒達は自分たちが地区大会で優勝したらモリスにプロの入団テストを受けるよう求め、やる気を取り戻したチームは快進撃を続けていく。

無事に地区大会で優勝を果たし、今度はモリスの番だと励まされ、モリスは妻・ロリーに内緒で入団テストを受けに行くのだが、、、

 

 

 

 

野球チームのコーチに甘んじる毎日

 

夢を追いかけ入団テストを受けることに

 

こちらは本人
最速98マイルってすごくない?

 

 

 

人生をかける葛藤

ジム・モリスという実在したメジャーリーガーの半生を描いた物語ですが、単純なサクセスストーリーとは一線を画す深い味わいがあります。

 

燻っていた高校教師がメジャー入りを目指すことに変わりはありませんが、注目すべきは夫婦間、親子間、そして教え子との間に生まれるドラマ性。

良くも悪くも「プロフェッショナル」という存在は周りに影響を与える存在であり、ほとんどの人間が夢を挫折する中で、それでも夢を追いかける覚悟や葛藤を描いた作品として良くできていると思います。

強いて言えば「プロへの葛藤」を描いたのか、「親子愛」を描いたのかの焦点がボヤけているような気がしないでもないですが、それを差し引いても「実話」という補正もあり素晴らしい物語と言えるでしょう。

 

 

作品としてはコーチを務める野球チームの奮闘や、再びメジャーを目指す決意をするまでに焦点が当ててあり、どちらかと言えばメジャー入りに至る経緯は割とあっさり終わります。

諦めたはずの夢を引きずり、年齢的なものや妻や子供の存在などが彼を前向きにさせず、もう一度挑戦したい気持ちと挑戦できない現実の葛藤が軸となるわけですな。

 

若干間延びして盛り上がるまでが長く感じるようにも思いますが、彼が抱えた葛藤の重さを考えれば計算された仕上がりとも言えるかな。

つまりはメジャーリーグはあくまで背景であって、「後悔をしない選択」や「夢を描く意味」や「子供から見た親の立場」という点が最も強いメッセージとして伝わってきます。

 

 

「夢を追いかける」というのはリスキーなものであることは間違いないわけで、失敗や挫折をした人は「物語」にはならないのが現実でしょう。

誰もがジムのように埋もれていた才能に恵まれているわけではないですし、誰もがジムのように支えてくれる人に恵まれているわけではないですもんね。

 

だからこそ誰もがリスクを避け、安定した職を得て家族を育んでいくわけですし、それ自体は平凡なのかもしれませんが、だからといってつまらない人生ではない、ということだけは強く言っておきたい。

世の中の主役でも脇役でも端役でも、自分の人生に誇りを持ちましょうってことね。

 

ただ、父として家族を支えるだけではなく、子供の憧れになるような「夢」と「誇り」を持つ背中を目指すのは良いことかもしれませんね。

逆に言えば夢を追いかけること、本作で言えばメジャーリーグの舞台に立つことはあらゆる人の支えがあるからこそ可能なわけで、誰かに背中を押してもらえるということがどれだけ幸せなことなのかにも気づかされます。

 




 

まとめ

各地の天才児を集め、その中で選ばれた天才児がメジャーリーグに在籍し、一流の天才児だけが試合に出れるわけです。

何十億という年俸を叩き出すスーパースターがいる影で、人知れず消えていく選手の方が圧倒的に多く、ジム・モリスのように”金”は得られずとも”夢”を叶えられるということは稀なことだとも思います。

だからと言って本作を見てプロ野球選手を目指すのはさすがにどうかと思いますが、歳と共に変わっていく夢の形を見直し、真摯に夢に向き合う良い機会にはなるんじゃないでしょうか。

 

頑張るオッサンの背中は語るに相応しい説得力があります。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

おまけ

実際に35歳とはいえ156キロ左腕だと思えば、コントロール次第ではあるもののロッテとかヤクルトとか楽天あたりは手を出しそうな気もしますがね。

左のワンポイントとかセットアッパーだったら、そこそこイケるんじゃないかなと。



ブログランキング参加してみました。
良ければポチっと押しちゃってください。