世界にひとつのロマンティック


(原題:Accidental Love)
2015年/アメリカ
上映時間:100分
監督:スティーブン・グリーン
キャスト:ジェシカ・ビール/ジェイク・ギレンホール/キャサリン・キーナー/ジェームズ・マースデン/トレイシー・モーガン/他

 




 

事故により全てを失った女性と、建前上で弱者救済を掲げる若手政治家が織りなすロマンティック・コメディ。

アクション・コメディ・ドラマ・サスペンスと何でも器用にこなすジェシカ・ビールと、同じく憑依型俳優のジェイク・ギレンホールという稀有な2人がW主演を務めます。

ちなみに原題は「Accidental Love」となっておりますが、「世界にひとつのプレイブック」を手掛けたデヴィッド・ラッセルがプロデューサーを務めたそうで、全然関係無いけどそれに便乗したのでしょう。

 

風刺的に描かれる社会的弱者や、それに伴う政治の裏側などを下ネタで包んだような作品です。

ぶっちゃけこの2人がキャストに名を連ねたわりには微妙な仕上がりだった気もしますが、それなりに楽しめる安定のコメディと言ったところでしょうか。

 

 

 

 

さっくりあらすじ

ウェイトレスとして働くアリスはプロポーズの最中の事故により脳に釘が刺さってしまい、手術の失敗で別人のように性格が変わってしまう。

婚約者も含め全てを失ったアリスは新鋭の政治家・ハワードが弱者を救うための活動をしていることを知り、彼のオフィスを訪ねた。

何故か衝動的に肉体関係に発展した2人だったが、ハワードは「可哀そうなアリス」の存在を政治利用しようと目論むのだが、、、

 

 

 

 

ウェイトレスとして働くアリス
充実した日々を送っていた

 

しかし頭に釘が刺さり
一転して転落人生に

 

困ったアリスは
若手政治家のハワードを頼るのだが、、、

 

 

 

 

 

お粗末

あくまで冗談半分に、純粋な悪役のいない優しい映画ですな。

極めて軽いタッチで描かれる恋愛の物語として、口当たり軽やかで気楽に観れるハードルの低さはあります。

 

しかし「ロマンチック」と銘打ってはいるものの、ロマンスとしてもコメディとしてもかなり微妙な仕上がりの映画であり、全体的に中途半端な印象。

レトロな雰囲気に包まれた可愛らしい演出は良い味が出ていて、牧歌的な雰囲気をひっくり返すエキセントリックな展開が面白そうなだけに、余計にマイナスに感じる部分が少なからず見受けられます。

 

ファンタジックな恋愛模様を描くでもなく、ユーモアが笑えるでもなく、どうにも観る側のスタンスが定まらないどっちつかず感が否めません。

そもそもロマンス映画の枠には入るものの、それと同等くらいに政治風刺な展開があり、純粋な恋愛映画ではないと言えると思います。

それでも、それなりに楽しめる内容だとは思いますが、これはジェシカ・ビールとジェイク・ギレンホールの努力の賜物であり、作品として優れている訳ではありません。

 

全体的にコミカルと言うよりかはシュールな笑いが中心となります。

頭に釘が刺さり、直情的というかビッチに変貌を遂げたアリス。

本来やりたいことから遠ざかり、政界の世界に馴染めないハワード。

 

互いに利己的な邂逅を果たした2人が秒で肉体関係を持ち、付き合うメリットと純愛の狭間で揺れ動く気持ちが主に描かれます。

シュールでシニカルな政治の世界も、コメディ担当のアリスの付き添い達も、狙いは分かるものの笑える域には達しておらず。

やはり半端というか、ギャグの質が微妙というか、あんまり楽しい印象は持てませんでした。

 

そもそもアメリカの医療保険制度の改革をテーマに掲げ、微妙にイカれてしまった女性の活動を描く割にはパンチが弱いというか、アリス自身がビッチなことを除けばさほど大した人物ではないんですな。

荒唐無稽な物語の軸となる女性だけに、もう少し振り切った人物設計が必要だったのかもしれません。

そんな彼女を支えるべく奮闘するハワードのキャラがなまじ面白かっただけに、主人公のインパクトの弱さが余計に悔やまれるわけですな。

 

 

 




 

まとめ

ちょっとネガティブなイメージが先行してしまいましたが、まぁそれなりに楽しめる映画ではあるでしょう。

ジェシカ・ビールとジェイク・ギレンホール、どちらかがアンテナに引っ掛かれば退屈な映画ではないでしょうし、それ以外の方でもそこそこには面白いんじゃないかなと。

 

観るべき映画ではないですが、観て損の無い映画だとも思います。

良ければ一度ご鑑賞くださいませ。

 



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