ワイルド・ブレイブ


(原題:Braven)
2017年/カナダ
上映時間:94分
監督:リン・オーディング
キャスト:ジェイソン・モモア/ギャレット・ディラハント/ジル・ワグナー/スティーヴン・ラング/他

 




 

材木業を営む男性が麻薬の密売人とのトラブルに巻き込まれていくアクション・サスペンス。

 

ジャスティス・リーグ」の”アクアマン”ことジェイソン・モモアが主演を務めます。

ちなみに父親役には「ドント・ブリーズ」で驚異的な怪演を披露したスティーヴン・ラングが起用されていますので、そちらにも注目。

海を味方にするでもなく、超人的な身体能力を誇るでもない等身大の男が、数々の危険なトラブルからどう身を守り、状況を打開していくのかが見所ですな。

 

 

 

さっくりあらすじ

材木店を営むジョー・ブレイブンは妻と娘、そして父親と一緒に暮らしている。

ジョーの父・リンデンの認知症が悪化していることもあり、今後の事も含め、ロッジで話し合うことにした。

2人がロッジに到着したのも束の間、ロッジに麻薬を隠していた組織が取りに戻ってきてしまうのだが、、、

 

 

 

 

材木店のオーナー・ジョー
強靭な肉体と斧が武器

 

ジョーの父・リンデン
認知症ながら狙撃銃で戦う

 

麻薬組織の怖い人
彼らと対峙するハメに

 

 

 

 

 

設定は生きていない

武器と人数で劣る親子が籠城し、マフィアを迎え撃つ迎撃系なアクション映画ですな。

体は逞しくともアクアマンと違い、あくまで人並みの身体能力しか持たない主人公の決死の戦いが描かれます。

認知症を患い、つらそうに見えながらも普通に戦える親父さんがとにかく印象的で、何故にこの設定にしたのかは謎ですが。

 

ジワジワと麻薬組織が距離を詰めてくる緊迫感はあるものの、いざ開戦した後の展開はやや単調。

ロッジに籠っての戦いを描くうえで、周りが雪山だけに景色の代わり映えが無いんですよ。

よって包囲して距離を詰める敵サイドの方角が極めて分かりづらく、どこから敵が来ているのが掴めず、あと一歩の緊迫感が足りない要因になっているんですな。

 

アクション性だけをウリにしているのはないと思いますが、それにしても演出的な盛り上がりが一瞬だけであり、ちょっと物足りないかなと。

中盤を過ぎてからはもう主人公も親父も妻も、斜め上の戦闘力を発揮し始め、ドキドキ感よりも笑いの方が上回ってしまうくらい。

「たまたまトラブルに巻き込まれた戦闘家族」という感じで、面白いんだけど、制作側の意図とは違うのではないかと妙な余韻が残ります。

 

 

主人公・ジョーを演じるジェイソン・モモアは十分な存在感。

大柄でワイルドな風貌ながらも、どこか懐っこく優しそうな雰囲気が素敵ですな。

意外と役柄に合わせての演じ分けも出来ているようで、少し粗削りな感は否めませんが、これからのキャリアにも期待ですね。

 

その父を演じるスティーヴン・ラングはさすがの安定感。

痴呆症を患い非常に不安定な記憶やメンタルを十二分に表現し、独特のビジュアルがスナイパーとしての緊張感を高めます。

役柄が独特なことが多いラング氏ですが、普通に滅茶苦茶イケメン親父ですしね、こんなおっさんになりたいものですなぁ。

 

そして忘れちゃいけないのが、マフィアのボスを演じるギャレット・ディラハント。

おっかない暴力性を内に秘めながらも、冷静で冷酷、容赦の無い悪人っぷりは現実的に超怖いっす。

この人だけマジで笑い無しというか、どんな時でも真顔が崩れないから怖いんですよ、ホント。

 

 




 

 

まとめ

籠城系の戦いを描く作品は大抵面白いものですが、正直ちょっと物足りないかな。

つまらなくはないんだけど盛り上がりに欠けるというか、サスペンスとしてもアクションとしても、いまいちパンチが足りてない感じ。

 

何かのついでに観れば、そこそこに楽しめるかな。

よければ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



ブログランキング参加してみました。
良ければポチっと押しちゃってください。