キング・アーサー


(原題:King Arthur)
2004年/アメリカ/アイルランド/イギリス
上映時間:126分
監督:アントワーン・フークア
キャスト:クライブ・オーウェン/キーラ・ナイトレイ/ヨアン・グリフィズ/レイ・ウィンストン/ヒュー・ダンシー/ジョエル・エドガートン/マッツ・ミケルセン/他

 




 

中世より伝わる「アーサー王と円卓の騎士」をモチーフに、大胆な解釈と演出で魅せる歴史的スペクタクル・アクション。

マグニフィセント・セブン」で監督を務めたアントワーン・フークアと、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズを手掛けた大御所ジェリー・ブラッカイマーが制作を務めます。

 

歴史上では6世紀はじめにサクソン人(ドイツ人の先祖らしい)の侵略を防いだとされるアーサー王ですが、時代と共に形を変え創作が生まれ、ある種のファンタジーとして現在では伝えられています。

石から剣を引っこ抜いたり、聖剣エクスカリバーをゲットしたり、12人の騎士と共に戦ったり、聖杯を見つけたり。。

 

実際に存在した人物かどうかも定かではないようですが、歴史に始まり文学の枠を越え、あらゆるメディアで引用されるロマン溢れる物語でもあります。

 

 

 

さっくりあらすじ

西暦415年、ローマ帝国の支配下にあるブリテンでは帝国からの独立を求める民族・ウォードとの長年の争いに加え、サクソン人がブリテンに対しての侵略を始めようとしていた。

長年に渡る兵役を終え、アーサーと円卓の騎士たちはようやく自由になる日を迎えようとしており、互いにその後の人生の話で盛り上がっていた。

そんな矢先、ブリテンからの撤退を決めた帝国は司教を通じ、アーサー達にハドリアヌス城壁の北に居を構える貴族の息子・アレクトの救出を命じる。

この作戦が終るまでは兵役が解かれることはなく、しぶしぶながらも一行はアレクトの救出へと向かうのだが、、、

 

 

 

円卓の騎士を率いる司令官・アーサー

 

No.2ポジションの騎士・ランスロット
双剣で戦う

 

騎士団の斥候を務めるトリスタン
マッツ・ミケルセンがカッコ良すぎる

 

 

 

 

割とオススメ

中世の歴史アクション映画なので、興味が無い人は全く興味が無いジャンルでしょう。

実際にアメリカ滞在中に何かの映画の予告で初めて見た時は「なんだ?トロイのパクリかい??」くらいの舐めきった態度で見ていましたが、いざ観てみるとこれが面白いんですよ。

今では大物となった俳優が多数出演されているだけあって、トータルの演技構成は相当なものです。

 

長きに渡る兵役の終了を目前に控えながら、危険な作戦に従事せざるを得ない騎士たちの悲哀や正義感。

その表現力が素晴らしく、守るために、また生き残るために血を流し、戦い抜ける男たちのカッコよさは半端じゃないです。

戦いを通して育んだ騎士たちの男臭い友情も美しく、申し訳程度に挟まるキーラ・ナイトレイ(貧乳)とのロマンスもあっさりめで好印象。

下手にビジュアルに拘らず、イケメンとは異なるベクトルの渋さ、無骨さを中心にチョイスしたキャスティングも秀逸です。

 

多数のエキストラを盛り込んだアクションシーンも良く出来ていて、精巧に作られた城壁や城下町、主演クラスから雑魚まできっちりと作られた甲冑は実にリアルに見えます。

DVDにはメイキングも入っているので、担当した美術さんのこだわりを聞くのも楽しいですよ。

 

 

また本作は非常にキャスティングが絶妙であり、どの俳優も良い意味で存在感を発揮しています。

 

主人公・アーサーを演じるクライブ・オーウェンの無骨さと不器用さ。

相棒・ランスロットを演じるヨアン・グリフィズの知的さと品性。

ハリウッド最高峰の貧乳を誇るキーラ・ナイトレイの妖艶さ。

 

その他に登場する円卓の騎士たちもそれぞれが役割と存在感を発揮し、印象に残りながらも出しゃばらない絶妙なバランスと完成度は素晴らしいの一言です。

 

そして最も語りたいのがデンマークの至宝ことマッツ・ミケルセンの存在。

各キャラクターはどれも印象的で素晴らしい演技を見せてくれますが、彼は頭ひとつ抜けてますね。

 

「ハンニバル」「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」「ドクター・ストレンジ」など、着々とキャリアを積み重ね、歳を重ねるごとに滲み出る渋さは本当に憧れます。

これからもまだまだ活躍が楽しみな俳優です。

 




 

まとめ

割と馴染みのある中世の世界観、魔法は出てきませんが、それを補って余りある政治的な人間ドラマと騎士道はなかなか見応えがあるものです。

正式なアーサー王物語とはかなり剥離しているようですが、これをきっかけに興味を持つのも悪くないですし、そういう意味では取っつきやすい作品とも言えます。

 

自由を求め戦う騎士たち、どこか悲壮感漂う物語はなかなかオススメできます。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 

 



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