ジョー・ブラックをよろしく


(原題:Meet Joe Black)
1998年/アメリカ
上映時間:181分(129分)
監督:マーティン・ブレスト/アラン・スミシー
キャスト:ブラッド・ピット/アンソニー・ホプキンス/クレア・フォーラニ/ジェイク・ウェバー/マーシャ・ゲイ・ハーデン/ジェフリー・タンバー/他

 




 

”俳優”というより”アイドル”的な人気が絶頂期だった頃のブラピ主演のファンタジー・ドラマ。

元より、演技力に定評のあるブラピ様。

ブロンド・ヘアーに透き通るような青い瞳のイケメン外人の代表格として、とにかくビジュアル面での人気が常軌を逸しており、当時は爽やかな青年役ばかりのオファーに辟易としていたそうな。

 

そんな中で公開された本作は、まさにブラピの魅力をエンジン全開でふかしたような作品であり、内容もそこそこ面白いにも関わらず「ブラピに癒されたい女性向け」な映画の印象が強めです。

とはいえ女性に媚を売るだけの作品ではなく、ある種の人生観や死生観をテーマに描かれたドラマ性も感じるのが特徴でしょうか。

 

 

 

さっくりあらすじ

65歳の誕生日を間近に控えたニューヨークの実業家ウィリアム・パリッシュは、ある日に自分の死期を考え、どこからか謎の「声」を効く。

そんなパリッシュの娘・スーザンはコーヒーショップにてある青年と出会い、名前も知らぬ青年に好印象を抱くものの店を出たが、その直後に青年は車にはねられ即死した。

そしてパリッシュの誕生日を祝うため、家族や会社の役員達が集う中、死んだはずの青年が現れる。

「死」そのものである青年は人間の世界に興味を持ち、パリッシュが死ぬ前に人間世界の案内を頼むのだが、、、

 

 

 

死期が近いパリッシュ
迎えに来たジョー

 

パリッシュの娘・スーザン
惹かれあう二人

 

ピーナッツバターがお好き

 

 

 

ブラピのおかげ、、かな

随分昔に観た作品なのでうろ覚えですが、良くも悪くもブラピ頼りといった印象であり、それ以上の見所も無いというのが正直なところ。

「恋は理屈ではない」的なことはよく耳にしますが、ものすごい勢いでコーヒーショップで意気投合するスーザンと青年の燃え上がりっぷりに早速置いていかれますな。
(・Д・)ポカーン

 

あまりにも意気投合し過ぎたせいかモジモジして連絡先を交換できず、互いに名残惜しそうに振り返るシーンも個人的にはもどかしいばかりでして、現実にあんな良い感じになったら勇気出して突っ込むよ普通。

でも甘い恋愛を妄想する人にはど真ん中の演出なのでしょう。

 

 

それ故にいきなり青年(ブラピ)が車にひかれるシーンには度肝を抜かれますが。。本当にいきなりだからマジでビックリします。

車の運転には気を付けましょう、最近は事故が多いしね。マジで。

 

で、死んだ青年に「死」が乗り移り、死期が近いパリッシュのお迎えにやって来るわけで、偶然にも(笑)娘のスーザンと再会するわけで、、

朝に出会った青年とは打って変わり、どこか冷たく寂し気な青年にも関わらず、やはり恋に落ちるスーザン。

 

初めこそあまりにも異なる人間性に嫌悪感を示すものの、結局は再び好きになるってのがなぁ、、

顔か?やっぱり顔なのか?

ブラピ得意の目元の演技で別人のように見える振る舞いはさすがの一言ですが、個人的には納得できんて。

 

 

青年ことジョー・ブラックも「死」だか「死神」だかの割には特別な力があるわけでもなく、特別な存在としての演出は少な目であり、どう見ても「変人」と言ったところ。

そのくせスーザンを気に入り、自分の世界に連れていくとか言い出す傍若無人っぷりを発揮するあたり、掴みどころが無いというかサイコパスっぽいと言うか。。

まぁ死神だし人間の理屈は通用しないんでしょうけど、その割には特殊能力もないし、、何だか全面的に説得力に欠けますね。

 

あ、アンソニー・ホプキンス演じるウィリアム・パリッシュが語る、人生観とか価値観は素敵です。

実業家として成功し、亡くなった妻を心から愛し続け、その経験から娘に語る深いアドバイスは一見の価値ありです。

むしろジジイになったらこんな素敵なセリフを吐けるようになりたいもんです。

 

特に捻りこんだ脚本でもないので、ほとんどの方が先を読める展開だとは思いますが、強いて言えばラストのシーンはなかなか良かったです。

常識外れな死神に振り回されたからこそ生きるエンディングであり、この部分だけは素直に感動しましたよ。

 




 

まとめ

決してつまらない作品ではないが、でも特別オススメする作品とも言えない難しい映画ですな。

ブラピが好きな人はひたすらキュンキュンできますし、パリッシュが語る言葉には感銘を受けるものがありますし、そういう意味では観て損の無い作品だと言えます。

 

物語や演出的にも曖昧なところが多く、スッキリしない後味も良くないのかもしれません。

というか、ゴールデン・ラズベリー賞の「最低リメイク賞」にノミネートされたのもその辺が原因でしょう。

 

俳優に頼り過ぎると良くないよ、という見本のような映画です。

良ければ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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