
2008年/日本
上映時間:113分
原作:伊坂幸太郎
監督/脚本:筧昌也
キャスト:金城武/小西真奈美/光石研/田中哲司/石田卓也/村上淳/他
映画界で大人気の作家、伊坂幸太郎の短編集を映画化したファンタジー・ドラマ。
映画化を渋っていた伊坂幸太郎が、金城武が主演ならとGOを出して制作が決まったそうです。
原作は読んでないのでまっさらな気持ちで観たつもりですが、気になる点やツッコミどころが山ほどありました。
伏線の描き方や表現などがあまり上手とは思えませんし、映画としての完成度は残念ながら低めかなーと思います。
映画作品というよりドラマ特番くらいの方がしっくりくるかな。
何となく観てたら思ったより面白かった、そんな感じの作品です。
さっくりあらすじ
死神・千葉の仕事は調査員。
亡くなる予定の人物の元へ現れ、七日間観察した上で生か死かの判断を下す仕事をいている。
千葉が現れる日はいつも雨、そしてその日も雨だった。
死を迎える予定の女性、一恵のもとにやってきた千葉。
クレーム処理の仕事に疲れ、生きる理由を見失っていた彼女を観察し始める千葉だったが、、、
死神はいろんな人に化けて現れます
金城武の七変化も見どころか
物語のキーパーソン・一恵
コニタン可愛いよね
なんというか、、、ねぇ?
最近あまり見かけなくなりましたが、とにかくコニタン(小西真奈美さんね)が可愛すぎます。
(;´д`)ハァハァ
内気で冴えないOLの役ですが、彼女の”声”を中心に物語は進み、少しずつ前向きになっていく姿は魅力満載。
マジで可愛い。
あと個人的な感性ですが、金城武ってカッコよくないですか?
濃いー顔なんで好き嫌いは分かれそうですが、最近の草食系男子とか中性的な男性なんかより、よっぽど男前だよね?
演技に対しては日本語にどうしても違和感が出てしまいますが、そこにそんなに目くじらたてなくてもいいじゃない。
特にこの映画に関しては色々とおかしいから、彼のぎこちない日本語もそんなに気にならないと思います。
物語は3つのストーリー構成。
時間軸が飛び飛びになりつつも、実は全て繋がっていて構成は興味深いもの。
ただその時代の暗示というか、時代を印象づけるための表現が露骨というか、稚拙というか。
端的に言うと、さりげない演出というのは皆無ですね。
ので、あぁこれ全部繋がるストーリーなんだなぁって序盤で気づけてしまうのがもったいなかった印象です。
その上かなり無茶のある展開だったり、ストーリー上で必要のないキャラクター(終盤でいきなり出現するメイドロボとかね)をぶっこんできたり。
完全に力を入れるポイントがずれてる感が最後まで拭えませんでした。
原作を読んだことがないので何とも言えないですが、非常に興味深い物語なだけに、それを発揮できるほどの完成度になっていないのが悔やまれます。
まとめ
必要なものを詰め込んで、要らないものをしっかり削ることが良い映画の条件ですが、そういう意味では相当に荒削りな作品だと言えます。
でもね、不満点はあるものの終わってみると不思議と面白かったんですよ。
タイトル通り全体的にとても優しい雰囲気があり、ほのぼのとするような暖かい気持ちが残ります。
これは制作陣のおかげなのか、はたまた原作のおかげなのか、、、その辺はなんとも言えないところですが(笑)
恐らく観て損は無いかなとは思います。
良ければ一度ご鑑賞くださいませ。