アポロ13

iQa98vAzqHaM115SldO9mGQ2Yx(原題:Apollo 13)
1995年/アメリカ
上映時間:140分
監督:ロン・ハワード
キャスト:トム・ハンクス/ケヴィン・ベーコン/ゲイリー・シニーズ/ビル・パクストン/エド・ハリス/キャスリーン・クインラン/ローレン・ディーン/他

 




 

小さい頃は内気で小柄で、可愛い少年だった筆者。

いじめられっ子で友達がいなかったあの頃はよく天体の本を読んでいたもので、当時使われていたスペースシャトルに憧れ「宇宙飛行士になりたい!」と本気で思っていた、そんな純粋な少年の夢。

その名残で今でも宇宙関連は多少詳しいですし、好奇心も変わらず持ち続けています。

 

そして30代になった今。

たまたま読み始めた漫画「宇宙兄弟」の主人公ムッタと出会い、奇しくも彼が31歳で宇宙飛行士を目指す姿を見て「もしかしたら、情熱さえあればNASAを目指せるんじゃないか?今からでも遅くないんじゃないか?」と派手に勘違いする僕

JAXAは募集していないので、NASAのホームページやそれに関連するサイトをを翻訳してみると。。

    • 機械工学の大学院卒、博士号取得。
    • 機械工学の研究、それに伴う仕事に3年以上従事。
    • ネイティブ並みの英語力。

、、この時点でテストなんかいらねぇじゃねぇか!バカ!!

 

大人になって思い出した夢、花火のように散っていった儚い思い出でした。

 

 

 

さっくりあらすじ

1969年、人類で初めてアポロ11号とニール・アームストロング船長が月面に着陸した。

その後の計画として、次の打ち上げのチームリーダーであるアラン・シェパード飛行士の体調不良が発覚し、予備チームだったジム・ラヴェル船長、フレッド・ヘイズ飛行士、ケン・マッティングリー飛行士の3名が正チームとして、アポロ13号に搭乗することになる。

しかし打ち上げ直前になりケンが風疹感染者と接触していたことが判明し、ラヴェル船長の判断でクルーのみの交代、つまりケンと予備クルーであるジャックを交代することになってしまう。

1970年の4月11日、現地時間13時13分にアポロ13号は無事打ち上げられ、順調に月までの飛行を開始する。

しかし4月13日、月面到着の直前で酸素タンクの攪拌スイッチを入れたことで爆発が発生し、大量の酸素が漏れ出し危険な状態に陥ってしまう。

NASAの管制官は月面到着はおろか地球の帰還さえ困難であると判断、各チームの関係者や専門家を招集し、対策を練るのだが、、、

 

 

 

 

3番目の有人月面飛行を目指していたのだが、、

 

管制官・ジーンを演じるエド・ハリス
地味だけど一番印象に残りました

 

実際に事故にあった3人の写真

 

 

 

 

 

「輝かしい失敗」

と呼ばれているそうです。

1995年公開の古い映画ですが、それを全く感じさせない映像技術は本当に素晴らしく、「最悪の事故」と「奇跡の生還」という二面性を持つ事件の内容を描くドラマ性も秀逸です。

 

いざ撮影にあたっては無重力状態の映像は実際の航空機訓練(通称・嘔吐彗星、飛行機が上下ジグザグに飛行するやつ)を600回も(一回分が25秒のため)実施したそうな。

この映像の数々は極めて素晴らしく、また編集の手腕もあり本物の無重力状態にしか見えません。

このこだわりっぷりには脱帽ですね。

 

 

 

何よりも深いため息と共に関心・感動してしまうのは、やはりこれが実話であるという点に尽きます。

もちろん映画なので多少の脚色はあるにしても、実際に事故に遭ったジム・ラヴェル船長の著作「Lost Moon」が原作であり、かなり忠実に作られたものなのは間違いありません。

 

NASAはあらゆる可能性を踏まえて訓練しているとは言うものの、予測不能&物資不足の事態でもこれほどの行動を起こせるというのはマジでハンパないっすね。

二酸化炭素を減らすために丸い穴を四角いもので塞ぐ方法を考える。

ラヴェル船長が手動で大気圏突入する際の角度調整を、一発勝負で成し遂げる。

4アンペア足りない電力を何とかする

 

数々の難題を解決するために試行錯誤を繰り返す姿、解決して一喜一憂する姿、そして新たな難題に頭を抱える姿。

危険な状態にある宇宙飛行士も、普段は映らない裏方職員たちの努力も、どちらもハラハラドキドキの連続で140分という長丁場も全く気になりません。

宇宙ものは基本的に映像ありきの作品になるものです。

しかし本作に限ってはドラマ性が見どころであり、色褪せない素晴らしい映像ですら、あくまでオマケだということはハッキリ言っておきたいところです。

 

 

どの俳優も素晴らしい演技ですが、特筆すべきは降ろされた飛行士・ケンを演じたゲイリー・シニーズと、管制官・ジーンを演じたエド・ハリスの2人。

感染症の疑いで宇宙に行けなかったケンが、遠くからロケットの打ち上げを眺める姿や、事故にあったクルーのため不眠不休で尽力する姿は何とも泣ける。

どれほどの困難や異常事態に見舞われても、決して冷静さを失わないように努めた管制官・ジーンがクルーが帰還し「お帰り」と告げ、ホッとマイクを外す姿もこれまた泣けます。

 

 




 

まとめ

原因不明の爆発・酸素量の大幅な低下・水不足・船内気温1°~4°C、というカオスな異常事態の中。

ひたすらに訓練し続けた人間が、皆で協力し続けた人間たちが起こした”奇跡”はむしろ知っておくべき記録だと言ってもいいと思います。

元々有名な話ですし、本作に限ってはネタバレしてからでも十分に楽しめると断言できます。

むしろ何があったのか、どう解決してから予習してから観ても良いくらい。

 

オススメです。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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