シャーロック・ホームズ

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(原題:Sherlock Holmes)
2009年/イギリス/アメリカ/オーストラリア
上映時間:128分
監督:ガイ・リッチー
キャスト:ロバート・ダウニー・Jr/ジュード・ロウ/レイチェル・マクアダムス/マーク・ストロング/エディ・マーサン/ケリー・ライリー/ジェラルディン・ジェームズ/他

 




 

イギリスの著名な作家、アーサー・コナン・ドイルの推理小説の映画化作品。

とはいえ、あくまで「シャーロック・ホームズ」という同名のキャラクターを描いているだけで、原作とは関係ないそうな。

 

名探偵と探偵助手によるバディムービーとして、原作を好きな人ほどつまらない、知らない人ほど面白いという興味深い作品かと思います。

ガイ・リッチー監督の荒々しい演出、灰色がかった独特の映像、スタイリッシュなアクションはなかなかのもので、個人的にはロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウの魅力を存分に引き出せているかなと感じます。

 

原作小説は非常に有名で、数々の舞台や映画、TVドラマなどに引用されていますが、実際に原作を読んだことのない筆者的にはかなり面白かったと思います。

 

 

 

さっくりあらすじ

1890年の英国・ロンドンにて、名探偵シャーロック・ホームズと相棒のジョン・ワトソンはブラックウッド卿による、女性を生贄にする儀式に乱入し、逮捕した。

3ヵ月後、死刑宣告されたブラックウッド卿と面会するホームズだったが、「さらに起こる3人の死を止められなければ、世界は変化する」と告げられる。

その後死刑が執行され、ワトソンが死亡を確認、ブラックウッド卿は死亡した。

ある日、かつての敵でありプロの泥棒であるアイリーンがホームズの元を訪れ、ルーク・リオドンという男の捜索を依頼する。

そしてブラックウッド卿が蘇ったとの報告を聞いたホームズとワトソンはブラックウッド卿が眠る墓へと出向くも、内側から壊された棺に入っていたのはリオドンの死体だった。

死体から手掛かりを得てリオドンの家を探し当てたホームズとワトソン、そこで科学と魔法の融合を目的とした実験の痕跡を発見するのだが、、、

 

 

 

 

Sherlock-Holmes-sherlock-holmes-2009-film-11313841-1920-1080名探偵・ホームズと相棒・ワトソン
どちらも良い味を出してます

 

ブラックウッド卿
マーク・ストロングの個性が光る

 

sherlock_holmes_2009_1280x720_673250動きを計算し、スローで演出される格闘シーン
面白いアイデア

 

 

 

 

鮮やかに描かれるキャラの魅力

主人公ホームズをはじめ、相棒のワトソン・泥棒のアイリーン・ワトソンの婚約者メアリー・スコットランド警察のレストレード警部・そして敵役として君臨するブラックウッド卿。

どれも個性的で魅力的、キャラクターの造形が素晴らしいです。

原作を知らないからこそ言えるものではありますが、観察眼に優れ、高い推理力を持ち、格闘技に長け、アヘン中毒で変人というシャーロック・ホームズの姿には個人的に憧れを感じるくらいカッコ良かったと思います。

 

知らないなりにイメージしていた「紳士的な天才」とはかけ離れた汚いロバート・ダウニー・Jrのビジュアルはよくハマっていて、かなり危ない魅力的な人物として成立していたわけですね。

ついでにロバート・ダウニー・Jrにラリった役をやらせるあたり、なんともエッジが効いてますよね(笑)

 

 

対してワトソン演じるジュード・ロウもまた非常にカッコ良い。

見た目はまんまハンサムでホームズとは対照的に紳士的、ジュード・ロウは何やっても絵になりますなぁ。

比較的常識があり、ホームズに振り回される”普通”の人として、しかしながら奥ゆかしい魅力を発揮しております。

 

コミカルに描かれる探偵と医者のコンビはなんとも面白おかしく、そしてバリバリの武闘派としてスタイリッシュに戦うアクションは共に見応え十分です。

互いが互いにツンデレする関係なので、その手のものが大好物な人にはウケると思います。

 

 

ストーリーとしてはいわゆる黒魔術と科学を組み合わせたオカルト的なもの。

超常現象による謎かけを科学で解明していくと言った方が正しいかなと思いますが、いずれもスピーディーでテンポ良く、ウダウダ長い推理を聞かされることもないところが秀逸です。

言ってしまえばオカルトなんざ全てインチキだぞ、と言っているようにも見えますけどね。

 

時折ややグロめな演出があるものの、大抵の人は大丈夫なラインかと。

ついでにアイリーンに嵌められ、全裸に手錠(股間に枕)で繋がれたシーンは一見の価値あり、面白いっすよ。

 




 

まとめ

前述したようにテンポ良くサクサク進み、鮮やかに解き明かされる謎と、面白いアイデアで魅せるアクションは内容十分、見応え十分。

各々個性を持つキャラクター達が上手く噛み合い、エンターテイメントとしては一級品かなと思います。

 

先ほどから言っているように、原作のファンの方には到底オススメできるものではないですが、逆に言えばそれ以外の方なら誰でもそれなりに楽しめるかなと思います。

映像・演出・アクション・耳に残る独特の音楽と、どれをとっても標準以上の佳作です。

 

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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