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エクス・マキナ

      2017/11/19


(原題:Ex Machina)
2015年/イギリス
上映時間:108分
監督:アレックス・ガーランド
キャスト:アリシア・ヴィキャンデル/ドーナル・グリーソン/オスカー・アイザック/ソノヤ・ミズノ/他

 




 

28日後、、、」の脚本を担当したアレックス・ガーランドの監督デビューとなるSFサスペンス作品。

視覚効果賞とはいえ仮にもオスカー受賞作品にも関わらっず何故かあまり宣伝されず、上映自体も少なめという意味不明な扱いをされた作品だったと記憶しております。

しかしコントラストを強調した映像や、それに伴う哲学的な物語性など、総じてなかなかの良作かなと思いますし、人工知能をテーマにした作品が増産され続けている昨今ですが、その中でも頭ひとつ抜けている印象です。

さっくりあらすじ

世界中で使用される検索エンジンの開発会社「ブルーブック」のプログラマー・ケイレブは抽選により、ブルーブック社の社長・ネイサンの自宅に招かれることになった。

広大な敷地を誇るネイサンの自宅へ向かうため専用のヘリコプターで移動し、まるで社会から隔離されたような邸宅は人工知能を研究するための施設であることが判明する。

一切の出来事を口外しないよう機密保持の書類にサインさせられ、ケイレブは人工知能に対してのチューリング・テストとして女性型ロボット・エイヴァと面談することになる。

美しい女性の顔を持ちながらも全身の大部分の骨組みが露わになったエイヴァに対し興味を抱くケイレブだが、ネイサンによれば非常に優秀な知能を持つエイヴァがロボットだと分かるように”意図的に”そうしてあると言う。

そしてケイレブとエイヴァのチューリング・テストが始まるのだが、、、

 

 

 

 

ケイレブ・スミス
ブルーブック社のプログラマー

 

エイヴァ
人工知能を搭載した女性型AIロボット

 

面談は特殊な部屋で行われる

 

 

 

 

人間と人工知能

最初に言っておきますが、主役となる女性型人工知能は「エヴァ」じゃなくて「エイヴァ」だかんね。

吹き替えと字幕が何でか「エヴァ」になってるんだけど、彼女は「AVA」であって「EVA」じゃないんだかんね!

 

 

で、感想ですが、あれは中学生くらいの頃か、初めて「ときメモ」をプレイした時を思い出しますな。

明らかに「ゲーム」というか、決まった質問に対し選択制の答えを出し結果的に上手くいったりフラれたり、、今思えば実にくだらないような気もしますが、思春期を迎えた少年からすればクラスメイトの女子もゲーム内の女子も、等しく恋愛の対象になり得たように記憶しております。

 

生身の”人間”以外の女子を口説こうとする後ろめたさ、それに反比例する上手く口説いた時の高揚感、プレイしているのがバレたら恥ずかしいけれども止められないような、そんな不思議な感覚を覚えた記憶があります。

初期の恋愛ゲーしかやったことないので詳しくはないのですが、きっと現在はもっと精巧に良くできているのでしょうし、多感で性的に未熟な男の子からすればハマってしまう気持ちも分かるというものです。

 

 

異形ではあるものの”知性”を感じるような相手であれば、端的に言えば話が分かる相手であればコミュニケーションの対象になるのが人間という生き物の習性だと言えますよね。

そういう意味では機械的な見た目に反し、極めて人間的なエイヴァは十分に魅力的な存在となり得るでしょうし、僕らが潜在的に考える「機械に対する安心感」があれば十分に恋愛対象になるのも納得できるというものでしょう。

 

実際にネイサンは家政婦ロボットともヤッテルシネ、、さすがにどうかと思うけど官能的な魅力は理解できます(おかしいか?)

つーかエイヴァがエロ可愛いんだよ!!(逆ギレ)

顔や口元のアップカットも多いし、意図的に妖艶さを感じるような演出もあって自分の性癖を疑いたくなること請け合いです。

顔をまじまじと見つめたり、ぎこちない表情を見つめたりすると何とも魅力的な”生身の女性”に見えてくるわけで、カメラが引いて全身の骨格が映ると我に返るような、そんなムズムズする映像表現は見事なものですな。

 

 

で、疑問なのが「優秀な人工知能」と「人間性」はイコールなのか?

エイヴァの望みは一貫して「自由になりたい」ということであって、それが人間として生きたいという意味ではなく、単に閉鎖的な空間から抜け出したいと言っているように見えます。

機械的な見た目をしているせいで「あぁ、人間のようになりたいのね」と考える我々の方が根底から間違っているような気もしますがね。

 

このまま機械やAIが進化したとして、それは新たな生物が生まれるのと同義だと理解しております。

まぁ人が新たな生物を創造することになるわけだし、キメラ的な生物を除けば有史以来初めてのことになるのでしょう。

人間同士でさえ互いの理解を深めることに苦労するわけですし、明確に自分を上回る知性を持つ生物と打ち解けあうことは本当に可能なんでしょうか?

また機械も人間の感情や不安定さ、醜い部分まで含めて理解してくれるようになるんでしょうか?

個人的にはそういった部分が非常に興味深いところですな。

 

あれ?真面目な話になってもうた。。




 

まとめ

とにかくアリシア・ヴィキャンデル演じるエイヴァが魅力的で、男性であれば殆どがケイレブと同じ末路を辿ることでしょう。

サスペンス性はあるものの、よく考えればいたってシンプルな物語であり、やや抑揚に欠けるような気がしないでもないですが、じっくり味わい深い作品なんだと思います。

このエキゾチックさ、溢れ出る官能的なエロス、対照的に交わされる深いテーマと知的な演出、良くも悪くもガーランド監督のセンスが色濃く反映されているのでしょう。

哲学的なエンターテイメントとしては一級品かなと。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

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