ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー


(原題:Rogue One:A Star Wars Story)
2016年/アメリカ
上映時間:133分
監督:ギャレス・エドワーズ
キャスト:フェリシティ・ジョーンズ/ディエゴ・ルナ/アラン・テュディック/ドニー・イェン/チアン・ウェン/ベン・メンデルゾーン/フォレスト・ウィテカー/他

 




 

いやぁギリギリ間に合ったっす、時間が無さ過ぎて観に行けないかと思った。

ご存じ「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフであり、外伝的”アンソロジー・シリーズ”の一作目の作品でもあります。

 

「エピソード4/新たなる希望」の10分前までを描いた作品として反乱同盟軍の活躍を描き、今まではアニメで製作されることが多かったスピンオフの実写化ということで話題を集めました。

ちなみに監督は「GODZILLA」のギャレス・エドワーズ監督。

公開前に前編の半分を撮り直すなどディズニーの危惧が心配されていましたが、蓋を開けてみればこれがなかなかの出来となっております。

 

 

 

さっくりあらすじ

帝国の手を逃れた科学者ゲイレン・アーソは妻のライラ、娘のジンと共に静かな暮らしを送っていた。

しかしある日、帝国軍将校オーソン・クレニックが現れ抵抗したライラを射殺し、ゲイレンは拉致されてしまう。

ライラの殺害を目撃したジンはシェルターに隠れ、その後ゲイレンの協力者であり、反乱軍過激派のソウ・ゲレラに救出される。

それから15年、強制労働収容所に収監されていたジンは反乱軍に救出され、そのまま反乱軍の本拠地であるヤヴィン4へと連行される。

士官キャシアン・アンドーが掴んだ究極兵器デス・スターの情報を元老院に提出し、帝国の企みを暴露しようと計画。

その情報のカギを握るソウ・ゲレラに接触するために、ジンとアンドー達は惑星ジェダへと向かうのだが、、、

 

 

 

 

主人公各のジン・アーソ
彼女中心の物語

 

色々と寄せ集められたチーム
ローグ・ワン

 

新ドロイド・K2-SO
本作一番の漢

 

 

 

 

全員・主人公

「ジェダイが登場しない」という視点で観れば、シリーズの代名詞とも言えるライトセーバーも登場せず、スター・ウォーズ”らしさ”を取っ払った地味な作品とも言えます。

しかし、フォースを信じる者やジェダイになれなかった者、つまり「普通の人」達の戦いを描いた本作は、本編に勝るとも劣らない内容の濃さがあるとも思います。

 

フォースの流れが読めるわけではなく、圧倒的な敵対勢力に脅え、時として何故戦っているのかを見失うような弱い”普通の”人間。

そんな彼らが意を決し立ち上がり、無謀な作戦に臨む姿はとにかくアツい。

様々なしがらみを抱え、傷つき、仲間が倒れても最後まであきらめない、その一心不乱な姿は非常に胸を打つものでしたよ。

 

 

物語としてはフェリシティ・ジョーンズ演じるジン・アーソの幼少期に始まり、彼女が物語の中心になるまでの前半と、ならず者たちが集合し、いざ決死の作戦に挑む後半に分かれます。

前半はちょっと、、、な気もしましたが、キャラ紹介も含めはしょれない部分だと思うので、ここは仕方ないかな。

もう少しずつ掘り下げてほしかった気もしますが、それをやったら3時間超えの大作になっていたでしょう。

やや速足な印象もありましたが、帝国軍の非道さや戦争中である悲惨さは十分伝わってきます。

 

”全員・主人公”と銘打ちましたが、僧侶のチアルートと相棒ベイズも、帝国軍からの亡命者ボーディも、ドロイドのK2-SOも、それぞれに哀愁漂う見せ場が用意され、非常に印象深い登場人物も見どころです。

各キャラクターが意味を持ち、はぐれ者同士で寄り添い”敵ではないけど仲良しでもない”という絶妙なチーム間のバランス感覚は非常に素晴らしいものでした。

 

 

特にチアルートを演じたドニー・イェンの快演が素晴らしく、誰が観ても印象に残る特異な演技を披露してくれます。

”最後の本格派”とも呼ばれるアクション・スターな面が目立つ彼ですが、個人的にはこれほどの存在感を誇るアジア系の俳優はかなり希少だと思います。

ぶっちゃけコイツがライトセーバー持ってれば、、、

 

次いで新ドロイドとして登場するK2-SO。

丸っこくなで肩、猫背で独特の雰囲気を醸し出す新ドロイドですが、かなり人間臭いところがとても可愛らしく、過去のドロイドたちとはまた違う魅力に溢れています。

 

今作ではジェダイVSシスの戦いではないので、その分人間同士の争いが際立っており、より泥臭いというか、戦争映画的な側面が強めに感じます。

必ずしも反乱軍=正義、もしくは帝国軍=悪の権化という図式ではなく、善と悪では割り切れない人間の描写も個人的には面白かったです。

 

 

でも色々とあるけれど、結局は最後の5分が一番興奮しましたよ、えぇ。

暗闇に光る赤いライトセーバー

聞こえてくる不気味な呼吸音

そして「よ!待ってました」とか叫びそうになるタイミングで登場するダース・ベイダー。

 

もう超強いし、怖いし、カッコいいし。

結局はベイダー卿に持ってかれたなぁ、という感想でした。

 

 




 

まとめ

各々が重たいものを背負い、美しくも散ってゆく悲しいストーリー。

反乱軍も帝国軍も同様に苦労し、ジェダイでもシスでもない人間の悲哀が色濃く反映されています。

この手の大作はどう転んでも賛否分かれると思うので、そこについては個人の好みであり言及する気はありません。

ただ個人的に面白かったなと思いました。

 

シリーズの特性として世界観の把握や予習が必要なものではありますが、これ単体で観てもそれなりには楽しめるんじゃないかなと思います。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 

 



ブログランキング参加してみました。
良ければポチっと押しちゃってください。