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サイレントヒル

      2017/08/25

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(原題:Silent Hill)

2006年/カナダ/フランス
上映時間:126分
監督:クリストフ・ガンズ
キャスト:ラダ・ミッチェル/ショーン・ビーン/ジョデル・フェルランド/ローリー・ホールデン/キム・コーツ/タニヤ・アレン/デボラ・カーラ・アンガー/アリス・クリーグ/他

 




 

 

元は「バイオハザード」と並ぶ恐怖感を誇る和製ホラーゲームとして有名な作品です。

ゾンビがワラワラと襲ってきて直接的にビビらせてくる「バイオハザード」シリーズに対して、遠まわしに得体の知れない恐怖感でジワジワ包んでくるのが「サイレントヒル」の特徴です。

まさに静と動、ホラーという同じコンテンツでありながら正反対の属性を持っていると言えるでしょう。

 

また映画としても、ミラ・ジョヴォヴィッチを中心とした分かりやすいアクション重視の「バイオハザード」に比べ、「サイレントヒル」は静かで不気味な世界観を前面に押し出し、限りなくゲーム版に近い質感を再現しています。

ゲームの商業的な面では「バイオハザード」に一歩譲りますが、逆に映画としては三歩は先を行っていると思います。

とにかく丁寧にゆっくりと引き込んで行くミステリアスな世界、何が起こるのか先が読めない緊張感が終始続くため、純度の濃いホラーの世界に吸い込まれるような奇妙な魅力があります。

ゲームをプレイした方はそこそこに、未プレイの方はかなり楽しめるんじゃないかと思います。

さっくりあらすじ

ローズとクリストファー夫妻は養女として引き取ったシャロンが情緒不安定になり頭を悩ませていた。

サイレントヒルと呻いて動きまわるシャロンを見てクリストファーは本格的に入院させようと考えるが、サイレントヒルという街が実在することを知ったローズはクリストファーに無断でシャロンを連れその街へと向かう。

サイレントヒルは30年前に大規模な火災が発生し多くの犠牲者が出た場所だった上、現在でも地下火災が続くゴーストタウンとなっていた。

道中、白バイ警官のシビルの職務質問を無視し、追いかけてくるシビルを振り切るように荒々しく運転をするローズ。

不意に前方に飛び出してきた少女を避けると車は山腹に激突し、そのまま気を失ってしまう。

夜が明け、目を覚ましたローズはシャロンがいないことに気づく。

あたり一面が灰に覆われた街「サイレントヒル」でローズはシャロンを探しに行くのだが、、、

 

 

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血と錆びにまみれた、おぞましい世界

 

ほぼ完璧な世界観の再現

まず完成されたゲームを映画化するにあたり、世界観や背景に対して余計なことをしなかったことが一番評価に値するところだと思います。

有名な原作ありきの昨今の映画業界ですが、結果的に改悪されたものが非常に多く、映画というコンテンツの完成度が優れた作品に出会うことがほとんどありません。

原作が有名な映画は、脚本や演出に自分の個性を出そうとすると大体失敗するもんなんです。

 

中には製作陣や脚本化がでしゃばり過ぎて「お前は何がしたいんだ!?」と本気でツッコミたくなるようなものも少なくないです。

その点、本作はオリジナル(アレンジ?)の脚本でありながらも世界観や舞台背景はそのままに、完璧に近いバランス感覚で良くまとまっていると言えます。

これってなかなかできそうでできないんですよね、ホント。

原作に対するリスペクトを感じる素晴らしい完成度でした。

ゲーム版をプレイしたのも随分昔の話なので、詳細までは覚えていませんが脚本的にも概ね原作に近い思われます。

主人公が女性になったのもマイナスではないかな、個人的には男性でも良かった気もしますが、映画として考えれば妥当なところでしょう。

 

そして特筆すべきは極めて素晴らしい映像表現。

サイレントヒルの裏世界に突入する際の血と錆びにまみれたおぞましい世界の表現は完璧で、グロさが一周してむしろ美しさすら感じる気がします(筆者だけか?)

数は少ないもののクリーチャーのデザインも良くできています。

 




 

 

まとめ

原作の象徴となる三角頭も健在で原作とは若干印象が異なるものの、不条理で理不尽な暴力の権化として圧倒的な存在感を示しています。

この「サイレントヒル」という原作ゲームの性質上、ハッピーエンドにはなりませんが完成度の非常に高い良作だと思います。

数あるホラーと比べても何の遜色もありません。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

おまけ

サイレントヒルシリーズで使われる楽曲は国内外問わずに非常に高い評価を受けています。
本作での製作総指揮を努めたのはシリーズの楽曲を担当した山岡晃氏、最近は海外のゲーム業界に押され気味な日本のゲーム業界事情ですが、まだまだ日本のクリエイターも捨てたもんじゃないですね。
いちゲーマーとして、今後のご活躍に期待します。

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