(原題:The Exorcism of Emily Rose)
2005年/アメリカ
上映時間:120分
監督/脚本:スコット・デリクソン
キャスト:ジェニファー・カーペンター/ローラ・リニー/トム・ウィルキンソン/キャンベル・スコット/コルム・フィオール/ジョシュア・クローズ/メアリー・ベス・ハート/ヘンリー・ツェニー/ショーレ・アグダシュルー/他
1976年にドイツで起きた事件を元にした、実話系サスペンス。
突然ですが、霊魂や悪魔、神学、風水、スピリチュアルなものから占いまで、筆者は全く信じません。
スーパー現実主義者なので、心霊的な現象というものが実在するとは微塵も思ってないんです。
実際に飛び出してきたおじいちゃんをバイクで轢きそうになり、自損事故を起こしたこともあります。
しかし、おじいちゃんなんかどこにもいなかった事実もあり、勘違いの一言で片付けました。
我ながら鋼鉄の精神力です。
それ故に信じてみたいと思ったりもするもんで。
世界中の心霊的な言い伝えに興味があるといいますか、エンターテイメントの一種として触れてみたいジャンルではあるのかな。
でもこれは”ノンフィクション”と言われても、あくまで”フィクション”だと思い込んでいるからこそ成り立つものです。
実際に「あたしマジ霊感すごくてー」みたいなこと言われたらドン引きするので、あしからず。
しかし世の中には言葉で説明のできない不可思議で恐ろしいモノもあったりするようです。
さっくりあらすじ
19歳の女子大生エミリー・ローズはある晩、寮で眠っていたところを奇妙な現象に襲われるようになる。
午前3時になると焦げ臭い臭いで目を覚まし、何かに押さえつけられるように苦しみはじめ、ついには幻覚や幻聴に襲われるようになってしまう。
医学的な治療を施すも一向に症状は回復の兆しを見せず、エミリーはこれらが悪魔の仕業だと確信する。
地元の神父を務めるムーア神父に助けを求め、ムーア神父も悪魔祓いによる治療を試みるも結果は失敗し、エミリーは死亡してしまう。
エミリーを死に追いやった疑いで神父は起訴されるも、法を重んじる裁判では悪魔の存在は否定されてしまう。
弁護士のエリンはムーア神父を救うため、真相を追究するのだが、、、
がっつり憑いてます。
悪魔祓いの図
医療的なケアも含むんだとか
エクソシストではないんだよ
繰り返しになりますが、実際にドイツで起きた事件を題材にした映画です。
かなり現実的というかドキュメンタリー風な側面があるので、神父と悪魔の対決を描いたエクソシスト的な派手な要素はありません。
一連の事件の末に亡くなった少女を巡り、悪魔祓いを施した神父の判断や行動がはたして正しかったのかを問う裁判が主軸となっています。
全体的にホラーというよりはサスペンス寄りな印象なので、ホラーなノリで観ようとするとつまらない作品になってしまうでしょう。
モデルとなったアンネリーゼ・ミシェルさんは最初”てんかん”や”精神病”と診断されたそうです。
しかし実際に超常的な力で押さえつけられたり、知らないはずのラテン語を話したり、極度の自傷行為や異常食(クモとかハエとか)まで行うようになってしまったと。
どう見てもヤバイよね。
悪魔の仕業っぽいよね。
まとめ
ミステリー要素を解きほぐしていく展開なので怖い要素はやや少なめ、ホラーパニック系を求める方には物足りない内容かと思います。
悪魔祓いというテーマに反して地味な作品ではありますが、やはり実話というあたりが肝な作品でしょう。
果たして彼女は精神病だったのか。
はたまた悪魔の仕業だったのか。
観る人によって解釈も変わるでしょうし、そもそもこういった事象を信じるのかどうかで面白さも変動していくことでしょう。
まさに謎が謎を呼ぶ、不可思議で興味深い物語ですね。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。