ダージリン急行

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(原題:The Darjeeling Limited)
2007年/アメリカ
上映時間:91分
監督/脚本:ウェス・アンダーソン
キャスト:オーウェン・ウィルソン/エイドリアン・ブロディ/ジェイソン・シュワルツマン/アンジェリカ・ヒューストン/アマラ・カラン/ワリス・アルワリア/ウォレス・ウォロダースキー/ナタリー・ポートマン/ビル・マーレイ/他

 




 

 

ヒマラヤ山脈の美しい自然に囲まれ、インドの山岳を行きます。
(世界の車○から風に)

父の死をきっかけに、バラバラになった3人兄弟のインドの旅を描くヒューマンドラマ。

ウェス・アンダーソン監督が織り成す魅力的な色彩、独特の間と空気感が特徴的な作品です。

 

映像がオシャレで可愛いとか、インドの景色が美しいとか、映画としての論点が微妙にズレている意見が多いようですが、脚本もけっこう面白いですよ。

ただプロットの繋がりが悪く、玄人向けな印象も否めません。

 

 

 

さっくりあらすじ

父の死をきっかけに、永らく絶交していたホイットマン3兄弟。

長男フランシスはインドの列車旅で兄弟の絆を取り戻そうと弟たちに呼びかけ、インド北西部を走るダージリン急行に乗り合わせる。

旅の道中、失踪した母親がヒマラヤの修道院にいることを知った3人。

会いに行こうとするも列車内で派手に兄弟喧嘩をしたせいで、途中で列車から降ろされてしまう。

内に抱えた不満をぶつけ、衝突を繰り返す兄弟たちだが、、、

 

 

 

 

長男フランシス(右)
次男ピーター(左)
三男ジャック(中央)

 

荷物も心の枷も、投げ捨て列車に飛び乗る
なかなかの名シーン

 

 

 

 

人を受け入れる心の余裕

インドが舞台なのに、何故か出演するのはアメリカ人。

持っているアイテムもどう見てもインド製ではないし、エンディング曲にいたっては”オー・シャンゼリゼ”だし。

意図的にチグハグにしたであろう闇鍋っぷりが心地良いのは、緩やかな時間の流れと景観によりものでしょうか。

 

良く言えばゆったりとも言えますが、個人的には寄り道だらけで非常にテンポの悪い作品かなと思います。

まどろっこしいというか、時間が経つにつれテーマもボヤけ、何の話なんだか分からなくなってくるんですよね。

このスローなテンポこそが、インドらしいと言えなくもないですが。

 

 

物語として描かれるのは、微妙に噛み合わない兄弟が絆を固めると共に、失踪した母親と自分の心を探す旅。

そんなゆるーい旅と、ゆるーいインドの風情に、アンダーソン監督が演出する色彩が相性良く、心地よい空気を生み出します。

センスが良いですな。

でもインドってこんなにキレイな国ではない気がしますけどね。

 

オーウェン・ウィルソンは映画公開前に色々とあったようなのでやんわりと心配していましたが、今現在でも活動を続けているので無事に苦悩を乗り越えたようですね。

あとエイドリアン・ブロディとインドって、、?みたいなイメージを持っていましたが、微妙にがめついクセのある次男を上手く演じております。

本当にこの人何でも演じられるよね、かっこいいなぁ。

 

 

あとは余談ですが、兄弟たちが抱えるヴィトンのスーツケースは特注品だそうで、すんげー可愛いの。

ブランドもんには興味が無いですが、このスーツケースはカッコいいですな。

普通に欲しい。

 

ついでに作品冒頭で、列車に乗り遅れるだけのビル・マーレー。

ものすごく豪華なチョイ役でした。

 

 




 

 

まとめ

ひたすら喧嘩と仲直りを繰り返し、少しずつ近づいて行く家族の心の距離。

兄弟が荷物を投げ捨て、列車に飛び乗るシーンはなかなかの名シーンです。

 

ちなみに監督が掲げたテーマは「家族の再生」

実際に再生したかはだいぶ疑問が残りますが、、

 

歌って踊る既存のインド映画以外で、インドに触れる良い機会かと思います。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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