レディ・プレイヤー1

(原題:Ready Player One)
2018年/アメリカ
上映時間:140分
監督:スティーヴン・スピルバーグ
キャスト:タイ・シェリダン/オリヴィア・クック/ベン・メンデルソーン/リナ・ウェイス/T・J・ミラー/森崎ウィン/他

 




 

仮想現実の世界で一攫千金を狙う少年たちの姿を描いたSF・アクション。

アメリカの小説家アーネスト・クラインの小説が原作になっているそうで、映画化に際しての脚色もクライン氏が手掛けたそうな。

 

「ジュラシックパーク」に「キングコング」、「バットマン」に「スーパーマン」、果ては「AKIRA」や「ゴジラ」や「ガンダム」まで。

あらゆる映画の象徴となるキャラクターが所狭しと登場し、日本でも公開前から随分と話題になっていたように思います。

闇鍋系の最高峰として、なかなかに面白い作品だと思います。

 

 

 

さっくりあらすじ

2045年、環境汚染や気候変動により世界は荒廃し、人類の多くは仮想現実世界「オアシス」に安らぎを求めるようになる。

オアシスの創始者ジェームズ・ハリデーの遺言により「アノラック・ゲーム」というイベントが開催され、勝者には5000憶ドルもの賞金が授与されることになっていた。

しかしハリデーがオアシス内に隠した3つのカギは、5年経っても誰も手に入れることができずにいる。

世界的企業の社長・ノーランが特別チームを組んでオアシスに送り込む中、スラム街に住むウェイドもまた日々ゲームに挑戦しているのだが、、、

 

 

 

 

 

主人公・ウェイド
VRゲーム”オアシス”プレイ中

 

中に入るとこんな感じ

 

創始者・ハリデー
彼のカギを得れば賞金ゲット

 

 

 

 

超闇鍋

ザ・SFエンターテイメントという感じで、これが面白いんですよ。

物語の都合上としてツッコミどころは多岐に渡りますが、それを補って余りあるエンタメ性はさすがの一言です。

 

特に80年代あたりからの映画ファンには堪らないファンサービスが多く、好きな人にはニヤリが止まらない魅力に溢れています。

むしろ元ネタが多すぎて、一度の鑑賞で全てのエッセンスに気付くのは無理だと思います。

まさにおもちゃ箱をひっくり返すが如く、二度三度と繰り返すことで味わい深くなるスルメ要素もあるのかなと。

 

 

物語としては青春真っただ中な青年が、仲間と力を合わせて賞金ゲットを狙うという流れ。

熱い友情や絆、ちょっとした恋愛要素、憎らしく強大な敵と、テンプレの様なスタンダードな作りですな。

140分という長めな尺でありながらも、数々のオマージュや迫力溢れる映像美など、全く飽きさせない展開にはスピルバーグ監督の手腕が光ります。

 

古めかしいキャラクターの数々に、懐かしさを覚える楽曲にと、未来の物語でありながらもどこか懐かしさを感じさせる不思議な印象が残ります。

「きっと、こーゆーのがやりたかったんだな」と苦笑いできるくらいに、スピルバーグ節と厨二病が混在した稀有な作品でしょう。

 

 

マイナス点としては、さすがにご都合主義が過ぎること。

あまりにも主人公サイドの補正が過剰なことと、悪者サイドがあまりにもマヌケなことと、映像の迫力を除けばハラハラすることは少なめです。

ただし、そもそもストーリーを楽しむ作品でもないですが。

 

芋っぽいオタク主人公が厨二病全開なヴィジュアルでゲームに臨んだり。

あっさりとヒロインと良い感じになり、身内が死んだそばからイチャついたり。

メモ一枚であっさりとハッキングされたり。

最終的に富も名声も女も手にした主人公が「リアルこそが大事」と言い始めたり。

 

とまぁ、言い出したらキリがないくらいに挙げられると思います。

ぶっちゃけて言えば物語性なんてオマケなんでしょうね。

結論ありきで物語を組み立て、その合間に肉付けしたような作品なんで、マジでドラマ性なんぞ皆無です。

 

それでも面白いと思わせるほどの圧倒的な映像のボリュームと、誰でも何かしらは感じ取れるであろうオマージュの数々と。

よく言えばサービス精神満点のエンタメですし、悪く言えば子供騙しでスカスカな映画とも言えますし。

個人的には7:3くらいで楽しめる人が多いと思いますが、嫌う人の言い分も良く分かります。

ある意味でスピルバーグ監督の集大成と言っても良いでしょうし、映画を楽しむ感覚を久しぶりに思い出したような気がします。

 

 

あとは蛇足ですが、やっぱりガンダムはカッコいいよね。

「俺はガンダムで行く!!」って言いたいわぁ。

できればRX-78ガンダムじゃなくて、RX-93ニューガンダムが良いです。

ファンネルとか使ってみたいよね。

 




 

 

まとめ

良くも悪くも壮大なエンターテイメント、それ以上でも以下でもありません。

ここまでエンタメ性が突き抜けた映画も久しぶりですし、色々と新鮮に感じました。

個人的には、映画の基本はあくまで娯楽性だと思ってますし、そういう意味ではど真ん中な作品だと言えます。

 

何も考えず、素直に楽しむのが良いですよ。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



ブログランキング参加してみました。
良ければポチっと押しちゃってください。