遠距離恋愛 彼女の決断

Going the Distance Poster
(原題:Going the Distance)
2010年/アメリカ
上映時間:103分
監督:ナネット・バーンスタイン
キャスト:ドリュー・バリモア/ジャスティン・ロング/チャーリー・デイ/ジェイソン・サダイキス/クリスティーナ・アップルゲイト/ジム・ガフィガン/ロン・リヴィングストン/他

 




 

毎度お馴染み、月曜深夜2:00から放映される「映画天国」で観た作品。

映画が終わるのが4時過ぎなんでさすがに躊躇しましたが、ドリュー・バリモアとジャスティン・ロングという好きな俳優2人が主演だったので、気合を入れて夜更かししました。

まぁ、次の日は死んでましたがね。。

 

主にドキュメンタリー作品を中心に活動しているナネット・バーンスタイン監督が送る強烈なラブコメディ。

最近特によく見かける、下ネタ満載の恋愛描写は下品ですが笑えます。

度を越えたせいかR15指定を食らったようですが(笑)

日本では小さな劇場やミニシネマのみの上映だったようで、知名度は正直低いと思いますが面白かったですよ。

 

 

 

さっくりあらすじ

レコード会社勤務のギャレットは彼女の「プレゼントはいらない」の言葉を鵜呑みにし、誕生日にプレゼントを用意しなかったせいでフラれてしまう。

サンフランシスコ在住、大学院でジャーナリズムを専攻していたエリンは記者を目指し、インターンとしてニューヨークの新聞社にやって来た。

ある晩、バーのPCゲームに熱中している際に傷心中のギャレットと出会い意気投合、そのまま一晩を共に過ごす。

親密な関係になり互いに愛情を育む二人、しかし6週間後にはエリンはニューヨークを離れることになるのだが、、、

 

 

 

 

GTD-10153r
(L-r) JUSTIN LONG as Garrett and DREW BARRYMORE as Erin in New Line Cinema’s romantic comedy “GOING THE DISTANCE,” a Warner Bros. Pictures release.バーで出会った二人

 

going-the-distance5-21-10愛情は燃え上がり、友人は空気になっていく

 

going-the-distance-dvd-2しかし”距離”が二人を悩ませる

 

 

 

 

遠距離恋愛と大人の事情

もともとドリュー・バリモアとジャスティン・ロングが、実際にカップルだったそうで。

社会のしがらみに疲れた大人二人が、恋に溺れていく姿はリアルというか生々しいというか。

 

ドリュー・バリモアが演じる記者の卵エリンは30代。

明るく快活で仕事にも積極的に参加しようとするも、なかなか努力が実を結ばず職を得ることができません。

結婚を前提に交際していた彼氏と別れた過去を持つ彼女は、男性に依存したせいで自身の人生設計が狂ってしまったことに後悔しています。

 

人より遅れた社会経験を取り戻そうと、必死になる女性として描かれる彼女の姿に共感を覚える人女性も多いのではないでしょうか。

でも歳に関係なく勉強し、職を目指して努力することはとても素晴らしいことだと思います。

 

 

対してジャスティン・ロング演じるギャレットは個性的な友人に囲まれ、楽しく日々を過ごす毎日のせいか、恋愛に対して本気の熱を感じないような男性。

音楽業界にいるものの、自身が本当にやりたかった仕事を得ているわけでもなく、宙ぶらりんな情熱のままに日々の生活を送っています。

 

仕事が中途半端だと私生活も中途半端になるもんです、その逆もまた然り。

心の底で渦巻く夢や希望に目を伏せて、待ってくれない社会生活に飲み込まれてしまった彼の存在に共感を覚える男性も多いのではないでしょうか。

 

 

こういった具合で人物設計と社会背景の組み立てと演出のバランスが秀逸で、映画を観ているのに知人の彼氏/彼女の話を聞かされているような、それほどに現実的でリアルな脚本となっています。

それだけだと非常に地味ですが、そんな男女の話を彩るハンパじゃない下ネタの数々が物語を彩ります。

15禁になるだけあってそれなりにディープというか、けっこうエグいレベルの下ネタなので、人によっては嫌悪感を抱くかもしれないのだけは注意しておきます。

 

 

ギャレットの友人を演じるチャーリー・デイとジェイソン・サダイキスの二人は「モンスター上司」でも似たような役回りを演じていましたね。

デリカシーが無く、下半身でモノを考えるボンクラですが友達想い、でもこの二人は他の演技はできんのか?

面白いからいいですけど。

 

余談ですが副題の「彼女の決断」は気に入らないなぁ。。

「彼女」も「彼」も決断してるし、犠牲を払う可能性があるのは女性だけではないでしょ。

 

さらに言えば世の中は男に人生を左右されるような女性ばかりではないでしょうに、女性を擁護しているようで馬鹿にしているようなニュアンスも感じます。

女性視点だけで描いた映画なわけでもなく、露骨に女性客を狙ったようなセンスの欠片も無いマーケティングは反省してほしいところです。

 

 




 

まとめ

遠距離恋愛、実際にそういった付き合い方をする人も少なくないでしょう。

30代という、何かと人生について考えることが増える大人が抱く恋愛のこと。

社会生活と恋愛の両立の難しさ、男女間の格差の問題、必死に生きようとするからこそ生まれる軋轢。

映画を通してのメッセージの受け取り方は人それぞれですが、個人的には良い終わり方だったかな、と。

 

男性も女性も、想う人のために、一緒にいたい自分の気持ちのために、何を譲って何を犠牲にするのか。

一つの答えがここにあります。

 

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 

 



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