(原題:Another 48 hrs.)
1990年/アメリカ
上映時間:95分
監督:ウォルター・ヒル
キャスト:エディ・マーフィ/ニック・ノルティ/ブライオン・ジェームズ/ケヴィン・タイ/エド・オロス/デヴィッド・アンソニー・マーシャル/アンドリュー・ディボフ/バーニー・ケイシー/他
前作から8年、「ビバリーヒルズ・コップ」「星の王子 ニューヨークへ行く」などでスターダムを駆け上がり、ドル箱スターとなったエディ・マーフィが自身のプロダクション会社を設立して製作された続編。
エディ・マーフィ主演の映画として、本作を含め6年連続で全米No.1を記録するなど、当時彼がどれほどの人気を誇っていたのかが垣間見えます。
続編なので当たり前ですが、前作との対比を生かすような演出が多く、感覚的には2つで一本の映画と捉えた方が正しいかもしれません。
前作で散りばめた小ネタを上手いこと活用し、初の続編映画を手掛けたウォルター・ヒル監督のセンスが光ります。
さっくりあらすじ
ジャックとレジーのコンビが事件を解決してから7年、ジャックは正体不明の麻薬組織のボス”アイスマン”の行方を追っていた。
レース場で取引をする2人組の身柄を拘束しようとするも失敗、現場に残された唯一の手掛かりとなる写真から、再びレジーに協力を要請することに。
しかし服役中のレジーを訪ねるも、レジーは7年前に預けた金を返せの一点張りで協力は得られない。
ようやく迎えたレジーの出所日、バスに乗り込みご機嫌で音楽を聴くレジーを謎のバイカー集団が襲う。
一方で、度重なる強引な捜査が問題となり、ジャックは謹慎処分を受けてしまうのだが、、、
バスが17回転したらしい
そんなこんなで、めっちゃキレるレジー
麻薬王アイスマンの行方を追うが、、
相変わらずの凸凹コンビ
脱獄犯を追う前作のような単純なクライムアクションとは異なり、社会の影にはびこる麻薬組織や警察の汚職問題など、より深く、より複雑なサスペンス要素が強めな印象。
とはいえ、相変わらずのハードボイルドな刑事とお調子者な元受刑者の凸凹コンビは健在です。
前作から8年が経過し、着実に俳優としての演技を磨いたニック・ノルティ、そして一躍スーパースターになったエディ・マーフィ。
どこか初々しさが残っていた8年前とは違い、円熟期を迎える俳優と脚光を浴びるスターによる共演は貫禄も十分に、前は感じなかった安定感があります。
歳の差と身分を越え、妙な友情を築いた2人の嫌味ったらしいやり取りは笑えるし、2人並んで銃を構えるシーンなんかは”仲間”と間接的に認め合ったような熱さを感じますね。
しかし残念なことに、全体的な評価として前作と比べると勢いが足りず、また魅力に欠けるという意見が大半のようです。
基本的には後付けの設定もありますし、前回と違ってエディ・マーフィ主体の作品になっているので、多少の違和感を感じるのも理解できます。
が、冒頭で述べたように、2つで一つの作品だと思えれば相応に楽しめるのは間違いありません。
まとめ
個人的には前作も本作も非常に面白いと思うし、2つ続けて観ればより楽しめるとも思います。
その気になれば3作目以降も考えられたであろう、このシリーズ。
もう少し観ていたい2人のやり取りをキッパリと完結させた点も評価したいところです。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。