ホット・ショット


(原題:Hot Shots!)
1991年/アメリカ
上映時間:85分
監督:ジム・エイブラハムズ
キャスト:チャーリー・シーン/ケイリー・エルウィス/ヴァレリア・ゴリノ/ロイド・ブリッジス/ケヴィン・ダン/他

 




 

 

航空アクション映画の名作「トップガン」を中心に、数々の著名な映画のパロディを組み合わせたくだらないコメディ映画。

筆者が観たのは10歳頃だった気がしておりますが、それはもう文字通り笑い死ぬくらいに笑ったような記憶があります。

”笑い無し!”と言わんばかりの真面目な演技を貫くチャーリー・シーンと、それを覆すような怒涛のギャグが持ち味となるメチャクチャな作品でもあります。

 

古き良きコミカルな演出はなかなかに味わい深く、85分という短時間にふんだんに盛り込んだ笑いの完成度は目を見張るものがあります。

コメディ映画なんてものは最も好みが分かれやすいジャンルであり、くだらなさは確実に人を選ぶものではありますが、ハマる人にはとことんハマる面白い映画です。

 

 

 

さっくりあらすじ

20年前、パイロットだったバズとメイルマンの乗る戦闘機はバズの無謀な操縦により故障し、脱出を試みるもメイルマンの脱出装置は作動せず、バズ一人だけで脱出してしまう。

現代、バズの息子であるショーン・ハーレーは優秀なパイロットに成長したが、度重なる軍規違反により除隊処分となり、ネイティブアメリカンの集落で静かに暮らしていた。

そんなある日、ハーレーの元に海軍が現れ、ある重要な作戦のために召集されるのだが、、、

 

 

 

ショーン・”トッパー”・ハーレー

 

こんな感じのくだらない映画です

 

数々の映画のパロディが見どころ

 

 

 

古典的バカ映画

かつての人気番組「ダウンタウンのごっつえぇ感じ」とかが好きだった方でしたら、かなりの高確率で好きな作品かと思います。

”映画”という枠に入っちゃった”コント”とも言える内容であり、一から十までユーモアの塊なので、良くも悪くもしょーもない演出の連続です。

 

主演のチャーリー・シーンはとにかく大真面目でありシリアスな空気を作りますが、それ故に止まらない下ネタ、ブラックジョーク、ゆるいギャグとの対比が際立ち、終始漂うシュールな笑い。

いかにも「笑うところですよ!」みたいなノリではなく、あくまでさりげなく、それでいて極めて細かくちりばめられたギャグの数々。

この”空気感”がとにかく面白く、序盤から怒涛のギャグの流れに辟易としながらも、気づけば次の笑いを待つ姿勢になってしまうことでしょう。

一貫して真面目な姿勢を崩さないチャーリー・シーンと、一貫してギャグを止めない構成と、さりげないシーンまで抜かりなく笑いを用意している演出と、この徹底したつくりは本当に素晴らしいものです。

 

ついでに”静”の笑いを提供するチャーリー・シーンに対して、提督を演じるロイド・ブリッジスの”動”の笑いも見逃せません。

小ネタの塊のような存在であり、彼の笑いもツボに入ると止まりませんよ。

 

ただね、パロディ映画の宿命か、どう見ても面白いのは一回目だけです。

ネタ割れしてしまうと急激にくだらない映画になってしまうので、その”一回”を楽しんで欲しいなと。

 




 

 

まとめ

時代の流れか、最近はくだらないパロディ映画を見かけることは少なくなりましたが、そういった意味では貴重な作品だとも言えます。

ただ、この手の映画はどうしても賞味期限がありまして、果たして今の若い世代、パロディ元を知らない世代が観ても面白いかと問われると正直何とも言えません。

このくだらなさと演出はどちらかと言えば玄人向けのものであり、理解しないと面白さが半減してしまうのも残念なところか。

 

とはいえ現在でもきっと笑える人は笑えるでしょうし、決して観て損は無い作品ではあります。

期待しないでダラダラ観てたら予想以上に笑えた、そんなところでしょうか。

 

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。



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