(原題:The Mask)
1994年/アメリカ
上映時間:101分
監督:チャールズ・ラッセル
キャスト:ジム・キャリー/キャメロン・ディアス/リチャード・ジェニ/エイミー・ヤスベック/ナンシー・フィッシュ/ピーター・グリーン/他
ジム・キャリー主演のSFコメディであり、彼が飛躍を遂げるきっかけにもなった作品でもあります。
コメディ俳優ながらも味のある演技が評価され、近年ではドラマ作品などでも独特の存在感を発揮しているジム・キャリーですが当時は喜劇俳優という言葉がピッタリなコメディアンでした。
また当時は無名で演技経験もほとんど無かったキャメロン・ディアスのデビュー作でもあり、そのずば抜けた魅力から彼女も本作をきっかけに一躍スターダムの階段を上っていくことになります。
いかにも漫画的なリアクションの数々にしつこい程のハイテンションと、人を選ぶ映画ではありますが個人的には結構好きな作品です。
さっくりあらすじ
優しい心を持ちながらも気弱な銀行員・スタンリーは愛犬・マイロと子供向けなアニメを鑑賞するのが楽しみという地味で冴えない生活を送っている。
ある日、職場にナイトクラブの歌姫・ティナが訪れスタンリーは一目で恋に落ちるが、ティナは恋人のマフィア・ドリアンに無理強いされ銀行強盗の下見に来ていただけだった。
その帰り際、スタンリーは河川敷で古い仮面を拾い、家に帰って何気なく仮面をはめてみるのだが、、、
平凡な青年・スタンリー
ジム・キャリー若いなぁ。。
歌姫・ティナ
んもぅキャメロン・ディアスが超可愛い!
SFXを駆使した映像はとてもユニーク
大人も子供も楽しめる喜劇
ちょっと新喜劇に近いような、いちいち大袈裟でハイテンションな作風は人を選ぶでしょうね。
しかしコッテコテのお笑いとして見れば、最近はこの手の作品も少ないことですし価値はあるのかなとも思います。
割とベタな脚本ではありますが、それをアニメ調というか、アメリカ風カートゥーンなノリで彩ったコメディとしてそれなりな見応えはありますよ。
さて、本作は90年代半ばの作品として公開されましたが、かなりふんだんにSFXが使われております。
最近の技術ではVFXの方が圧倒的に主流ではありますが、その基礎的な技術を用いた作品としても観てみる価値はあるのかなと。
ちなみにSFX(スペシャル・エフェクツ)とは撮影した映像にCGで特殊効果を足していく技術を指し、VFX(ヴィジュアル・エフェクツ)とは編集作業で特殊効果を作っていく技術を指します。
ざっくり言えば映像に何かを付け加えるのがSFXで、作った空間や背景の中で役者に演技をさせるのがVFXということになるのかな(厳密にはちょっと違います)
元々の原作はコミックなんだそうで、その”コミック風”を精密に映像で再現しようとした心意気が映画を通してバンバン伝わってきますよね。
で、そんな映像技術を駆使した上で、物語を盛り上げるのが主演のジム・キャリー。
ハリウッド顔芸役者の第一人者として名高い彼ですが、本作に於いてのSFXとも相性バッチリで笑わせてくれます。
漫画やアニメからそのまま飛び出してきたようなキャラクター性、本来の内気な青年とマスク着用時のハイテンションの二面性、正に彼にしか出来なかったであろう圧巻の演技は一見の価値ありです。
オーバーアクションな演技は常に賛否をもたらし、彼の演技を嫌う製作陣も少なくないそうですが、コメディアンとしてはともかく俳優としては一級品だと思っています。
「エターナル・サンシャイン」や「マン・オン・ザ・ムーン」や「トルゥーマン・ショー」などなど、評価されながらもヒット作にはあまり恵まれず、またアカデミー賞にも全く縁が無いあたりが不遇な気もしますね。
そんなジム・キャリーの独壇場に現れた新星キャメロン・ディアスもまた素敵。
当時21歳で彼女にとってもデビュー作であり、無名の新人女優としては圧倒的な存在感を放っています。
存在感というよりは彼女の魅力が際立っており、ぶっちゃけ信じられないほどにキュートでセクシー、もうめっちゃくちゃ可愛いっす。
今現在のキャメロン・ディアスも個人的には全然好きですが、この頃は最強だよね。
マジ天使、いや、このフレッシュな妖艶さ堕天使か。
まとめ
何度観ても笑える作品だとは言えませんが、一度は観て損のないコメディかなと思います。
良くも悪くも表面的な笑いであり、深みを感じさせるようなものではありませんが、そのベタなユーモアの数々に全力投球するジム・キャリーのコミカルさは十二分に楽しめるでしょう。
また先述したようにキャメロン・ディアスの魅力を堪能するのも良いでしょう。
ブロンドの女性ってほんと魅力的よねぇ。。ふぅ。
特筆すべきものがあるとは思いませんが、やたら印象に残る作品です。
良ければ一度ご鑑賞くださいませ。