シェフ 三ツ星フードトラック始めました

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(原題:Chef)
2014年/アメリカ
上映時間:115分
監督/脚本:ジョン・ファブロー
キャスト:ジョン・ファブロー/ソフィア・ベルガラ/ジョン・レグイザモ/スカーレット・ヨハンソン/オリヴァー・プラット/ボビー/カナベイル/エムジェイ・アンソニー/ダスティン・ホフマン/ロバート・ダウニーJr.

 




 

 

ハリウッド大作「アイアンマン」「アイアンマン2」の監督を務めたジョン・ファブローが監督・脚本・主演を努めたコメディ・ドラマ。

とある料理人の物語ですが、ものづくりにかける人の苦労と情熱、それを受け取る顧客側の構え方などが描かれます。

ジョン・ファブローという映画人の思想が反映されていると言えるでしょう。

 

まるで映画に関わる人間と観客の立ち位置を比喩したようなプロットが興味深く、内容も非常に面白い作品でした。

自分の好きなものを作って、お客さんが喜んで、収入が増えていく。

そしてビジネスとして成り立っていくことは、実に単純でありながらも難しい理想のお話です。

 

仕事をしていれば誰もが思い悩むことでもあり、その悩みをすり合わせて落としどころを探すのが普通なんじゃないかと思います。

また、それ自体がなかなかに難しいことだとも思います。

ゆえに、仕事に集中しすぎて見えなくなってしまうものがあるのが人生でしょう。

 

 

 

さっくりあらすじ

ロスの有名レストランで、腕利きの料理人として有名なカール・キャスパーは根っからの職人肌。

良い素材を探し、美味しい料理を作り、お客さんが喜ぶことが最大の満足として日々仕事に励んでいる。

数年前に離婚しながらも、10歳になる息子パーシーの送り迎えも含め毎日のように親子のコミュニケーションも取れているし、充実した生活を送っている。

一方で、パーシーはシェフ業に励む父を尊敬しながらも、親子関係が希薄になっていくように感じていた。

キッチンのことは一切を任される契約ながらも、口うるさいオーナーの介入により定番でありきたりなものばかりで、カールは自分の好きな料理を作れないでいた。

その上、以前は大絶賛していた料理評論家が、現在のカールの料理をネットで酷評。

憤ったカールは自分のオリジナルメニューで勝負してやると意気込むも、またもオーナーの介入が入り、最終的にクビにされてしまう。

更に、事情を知らず部下が作った料理を、評論家はまたも酷評。

料理人の苦労を馬鹿にされたと受け取ったカールは、とうとうマジギレ。

店に乱入し評論家に怒りをぶつけるが、一部始終を動画に撮られた上ネットにアップされ完全に職を失ってしまう。

意気消沈のカールだったが、元妻イネスの助力により廃車寸前のフードトラックをもらい、キューバサンドイッチの屋台を始めることになるのだが、、、

 

 

 

可愛い息子と元奥さん
幸せ者すぎるだろ。。

 

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主人公カールの作る料理はどれも美味そう
芸術です。

 

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物語の軸になる キューバサンド
超美味そう

 

 

 

 

毒にも薬にもなるSNS

筆者はあまり馴染みの無いフレンチのコース料理ですが、ジョン・ファブロー演じるカールの作る料理がとても美味しそうなんです。

料理もさることながら演出や撮影の仕方も非常に上手く、観てると本当に食べたくなります。

空腹時はご注意ください。

 

ついでにカールが本当に楽しそうに作るんですよね。

料理が好きで好きで仕方が無いって感じで、画面を通して料理愛がビシビシ伝わってくる演出は本当に素晴らしいものです。

 

 

今という時代は情報の時代。

便利ではありますが心無い一言が簡単に世界中に出回り、とても簡単に人を傷つけます。

作中ではカールは自分の完璧なフルコースを提供できず、評論家に辛辣にレビューを書かれてしまいます。

彼の軽率な行動も問題ですが、何万というフォロワーに叩かれ炎上するツイッターにも首を傾げてしまいますね。

 

まぁ炎上ビジネスなんて言葉もあるくらいだから、必ずしも悪いことばかりではないんでしょうがね。

でもね、それはプライドを持たず、金だけにフォーカスしているゲスい人がやること。

プライドと情熱を持って、心からお客様をもてなそうと仕事をしている人間は本当に深く傷つくもんです。

 

 

自分の部下の作った料理を馬鹿にされカールは文字通りブチギレます。

もう殴らんばかりの勢いでめっちゃくちゃ怒ります。

これは同じような仕事をしてる人にはものすごく共感できるんじゃないかと。

何かを提供したりサービスをするような仕事に携わる人間は、ほとんどの場合とても真面目に頑張っているもんなんです。

もちろん生活があるのでお金のためにやっているわけですが、相手に喜んでもらえる楽しさを知っている人間は己の仕事にプライドを持って望んでいます。

 

そして映画もまたしかり。

当たりはずれがあるのは事実ですが、簡単につまらないと言うもんではありません。

 

 

ただ、主人公のカールはめっちゃくちゃ恵まれてますけどね!

スカヨハが彼女(愛人?)っぽいし。

美人で献身的な元奥さんいるし。

漢気溢れる部下に、超絶可愛くて賢い息子に、、お前ホント何なんだよ(怒)

 

特に部下でありながら親友のマーティンは正に

ラテンの陽気なノリで魅せてくれる、優しさと友情にちょびっと泣きそうになりましたよ。

ついでにアイアンマンの時のコネなのか、ロバート・ダウニーJr.との掛け合いもかなり笑えました。

 




 

 

まとめ

キャストはものすごく豪華な脇役がそろっています。

これもジョン・ファブローの人徳なんでしょうか。

「アイアンマン」の7%程度のインディーズ映画のような低予算作品ですが、彼の映画に対するこだわりを存分に味わえる名作です。

 

ハリウッド映画のような予算も宣伝もありませんが、作り手の知恵とアイデアの結晶に目を向けて損はありません。

ほっこりと笑える素晴らしい映画は一見の価値あり。

 

オススメです。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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