3人のゴースト
(原題:Scrooged!)
1988年/アメリカ
上映時間:101分
監督:リチャード・ドナー
キャスト:ビル・マーレイ/カレン・アレン/ジョン・フォーサイス/ロバート・ミッチャム/アルフレ・ウッダート/ジョン・グローヴァー/ボブキャット・ゴールドスウェイト/他
クリスマス・イブにちなんで、それっぽい映画のご紹介。
有名な小説「クリスマスキャロル」を当時のニューヨークに舞台を移し、ユーモラスにアレンジしたファンタジー・ドラマです。
監督を務めたリチャード・ドナーは
「オーメン(ホラー)」
「スーパーマン(SF)」
「リーサルウェポン(アクション)」
「グーニーズ(アドベンチャー)」
など、あらゆるジャンルを面白く演出する、マルチな才能を発揮する職人系監督。
英国人のチャールズ・ディケンズによる「A Christmas Carol」が出版されたのが1843年。
一世紀以上に渡り作品は愛され世界中で出版され、時代と共に少しずつ形を変えては映画化され、色褪せることのない不朽の名作でもあります。
さっくりあらすじ
視聴率を上げる手腕を評価され,世界最大のTV局社長に就任したフランク。
一方で、プライベートでは弟のクリスマスパーティーの呼びかけを無視し、病気の子供がいる秘書に休暇を与えることもない。
自分に意見したスタッフにクビを言い渡し、授与された賞のトロフィーを捨てたりと傲慢で思いやりが微塵もない冷血な人間だった。
クリスマスの前夜、フランクのように傲慢で嫌われていた前社長ルーの亡霊が現れる。
ルーは度を越えたエゴイストであるフランクが、このままではいかに悲惨な運命を迎えるかを語り始める。
悲惨な結末を回避し新しい人生へと生き方を変えるため、これから3人のゴーストが訪れると告げるのだが、、、
皆様に愛を込めて
メリークリスマス
古典文学が教えてくれること
序盤~中盤をコミカルに笑わせ、終盤で感動を呼び込みという王道中の王道を行くコメディドラマです。
筆者の俳優七武海に入るビル・マーレイが良い仕事してます、ホント。
全体的に古めかしいコメディタッチですが、現代とは異なるベタベタな演出も妙な安心感を醸し出しています。
最近はすっかりおじいちゃんになりましたが、当時から優れた演技力を発揮してますね。
己の才能を過信しているイヤな奴が改心し、馴れないながらも良い奴になっていく様を上手に演じています。
余談ですが、アメリカではクリスマスは家族で過ごすことが多いです。
親戚や、場合によっては近隣の方を集めてホームパーティーもするし、本物のモミの木を買って立派なクリスマスツリーを飾ったりもします。
お店もお休みすることが多いですし、どちらかというと正月に近いですよね。
ちなみに本場はクリスマスプレゼントは複数個あげることが多く、2~3個が相場だと昔のお向かいさんが言ってました。
飾ったツリーの下に山盛りにプレゼントを置いて、クリスマスの朝に家族全員で豪快に開けるのが慣習なようです。
綺麗な包装なんかは全く気にせず、ビリビリ破くんだそうで。
豪快に開けるのが「プレゼントが嬉しい」という表現になるんだそうで、ある種のマナーかもしれませんね。
日本ではカップルがイチャつく日としてほぼ認定されている日ですが、たまには家族と過ごす暖かみに溢れ、神様に感謝する一日になっても良いのではないでしょうか。
一応キリスト教の祭日だし。。
まとめ
世の中の半分は優しさで、できています。
いや実際は違うんだけど、そうあってほしいとは思っています。
過去の失敗や罪を反省し、現在を生き、そして将来死ぬ時に誰が寄り添ってくれるのか?
また寄り添ってくれる人のために何ができるのか?
極端な話ではあるものの、人に優しく接する意味を教えてくれる良い映画です。
古い作品ですが、全体的にコメディ調な作品で子供でも楽しめると思います。
聖なる夜に家族全員で集まって、観てほしいかなと。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。