カウボーイビバップ 天国の扉
2001年/日本
上映時間:120分
監督:渡辺信一郎
原作:矢立肇
キャスト:山寺宏一/石塚運昇/林原めぐみ/多田葵/屋良有作/井上和彦/小杉十郎太/有本欽隆/柴田秀勝/上田祐司/他
1998年から放送されていた、SFアニメの劇場版長編アニメーション。
もとのアニメシリーズは宇宙に進出した未来の人類を中心に、アクション・サスペンス・ロボット・コメディ・サイバーパンクをハードボイルドに仕上げた作品です。
(意味分からんね)
BGMにジャズやブルースを使用し、独特な世界観をさらに独特に感じさせる演出は一見の価値ありですよ。
筆者は劇場版から入りましたが、できればTVシリーズで予習してからの方が楽しめると思います。
さっくりあらすじ
2071年、ハロウィンムードに染まる火星の都市で、タンクローリーの爆発事故が発生する。
事故現場周辺に居合わせた人々は皆、同様に原因不明の症状を訴え倒れ、最終的に400人以上の死傷者を出す惨事になってしまう。
生物兵器を用いたテロの可能性を見出した火星政府は、犯人に対して3億ウーロンの懸賞金を出すと発表。
ビバップの乗組員たちは賞金を得るため、各々動き出すのだが、、、
賞金稼ぎのスパイク・スピーゲル
ジークンドーの達人
元軍人のヴィンセント
超人的な戦闘力を誇る
「劇場版」を意識しちゃった。。
先述した通り、筆者は劇場版→TVシリーズと逆流して観てしまったわけですが、結論から言うとTVシリーズのが面白いです。
まぁ、この手の話にはよくあることですが(深夜からゴールデンに引っ越したらつまんなくなったみたいな)映画として観るならばクセもなく、ストーリーも大体良くまとまっていると思います。
が、この”クセ”が良いところなんですよね。
良くまとまって万人受けになってしまった反面、TVシリーズからのファンには物足りない内容になってしまったかもしれません。
主人公格のビバップ乗組員はもちろん、本作に限っては中心人物である敵・ヴィンセントのキャラクター性が光るだけにもったいないなぁと。
狂気と深い闇が同居するような、それでいて超人的な戦闘能力を誇り、狂信的に自身の目的を成就させようとする姿は十分に魅力的です。
それが劇場版ゆえに、ちょいと力が入りすぎてしまったような印象で、キャラクターの魅力を活かせないあたりにしこりが残りますね。
ただでさえ色んな要素を詰め込んだアニメなのに、さらに哲学チックな要素を足したからでしょう。
狙いは分かりますが、ちょっと難しかったかな。
余談ですが、TVシリーズから一貫して主人公格のスパイクを演じる山寺宏一さんの超絶シブいヴォイスにシビれます。
この人マジですごいよね。
まとめ
多少の不満はあれど、安定のカンフーアクション、ガンアクション、戦闘機でのドッグファイト、そして代名詞とも言えるハードボイルド。
いつものカウボーイは完備してありますので、映画としての括りではなく、TVシリーズから劇場版までを一連の流れで観てもらえればと思います。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。