
(原題:Desperado)
1995年/アメリカ
上映時間:106分
監督・ロバート・ロドリゲス
キャスト:アントニオ・バンデラス/サルマ・ハエック/ジョアキム・デ・アルメイダ/チーチ・マリン/スティーヴ・ブシェミ/クエンティン・タランティーノ/他
ガンアクションやバイオレンス映画の”職人”ロバート・ロドリゲス監督による、メキシカン・バイオレンス映画。
元々はロドリゲス監督が初期に低予算で作った「エル・マリアッチ」という、3部作映画の2作目という立ち位置(ちなみに3作目はレジェンド・オブ・メキシコ)です。
しかし、こちらの方が圧倒的な知名度があるでしょう。
つまりは一応の続編というスタンスになりますが、シリーズの予習をしなくとも十分に楽しめると思います。
スペイン出身の俳優アントニオ・バンデラスは本作をきっかけに一躍スターの仲間入りを果たします。
ラテンが香るセクシーな俳優として貴重な存在でもあり、ミュージカルでも活躍しているマルチなお方です。
さっくりあらすじ
ギャングに恋人を殺され、自身も手を撃たれ演奏家としての未来を奪われた男エル・マリアッチはギターケースに武器を詰め込み、復讐しようとしていた。
友人の力を借り、ギャングのボスが経営するバーに向かうも正体がバレてしまい、激しい銃撃戦になってしまう。
ギャング達を皆殺しにしたが、通りすがった女性・カロリーナをかばい負傷してしまうのだが、、、
アントニオ・バンデラス
油っこいけどカッコいいんだよなぁ。。
サルマ・ハエック
エキゾチックな魅力が素敵
唐突に現れるナイフ投げのおじさん
ダニー・トレホ兄貴が素敵です
ちなみにガチな元犯罪者
独特の”劇”
西部劇や時代劇のような風合いを醸し出しながらも、そのいずれにも当てはまらない独特のクセが見所となります。
冒頭シーンでのバンザイからの2丁拳銃は最高にクールでスタイリッシュ、当時は憧れて真似した人も多いのではないでしょうか。
物語としての意味は分かるような分からないような。
説明不足なので細部までを理解するには難解ですが「あぁ、とりあえず復讐しようとしてんだな」ということだけはハッキリ分かります。
また、それだけ理解していれば十分だとも言えるでしょう。
つまりは銃撃戦の派手さや演出を楽しむための作品だとも言えますし、そういう意味では古典的ポップコーン・ムービーと言えるのかもしれません。
もっと端的に言えば西部劇風の威厳漂う雰囲気の中で、大真面目に演出されたおバカ映画とも言えてしまいますがね。。
特筆すべきは主役から端役まで、一様に演出される”濃さ”です。
主演のアントニオ・バンデラスからしてもう濃ゆいですからね、周りがもっと濃ゆい連中ばかりなので目立ちませんが。
端正な顔立ちに汗ばんだ演出、濃い口ながらもスッキリとした後味を残す色香がたまりませんなぁ、、ふぅ。
またヒロインとなるサルマ・ハエックもくびれのある豊満なボディにハッキリとした顔立ちと、好みの差はあるでしょうが美しくも妖艶な”濃さ”がたまりません。
なかなかヒット作には恵まれませんが、独特の雰囲気を持つ個性的な女優だと思います。
そして何よりも本作を観る上で欠かせないのが派手な銃撃戦を支えるギターケース、もうコレに尽きます。
ケースの二重底から現れる物騒な銃器の数々。
マシンガンが内蔵されたギターケース。
さらにはロケットランチャーが内蔵されたギターケースと。
最早ギャグの域に達しそうなガジェットがまたユニークでカッコいいんですな。
「どこが?」とか冷静に突っ込まれると困っちゃうんですが、彼らのギターケースには武器と男のロマンが詰まっております。
「こんな武器あるか!?」とか「こんな撃ち方で当たるのか!?」とか、細かい疑問を持ち始めるとキリが無いので、ただただ殺伐としたアクションを目に焼き付けましょう。
まとめ
「面白いのか?」と聞かれると「微妙」だと答えてしまいそうですが、観る価値はある作品だと思います。
特筆すべきような物語性は無く、どんでん返しを期待するような伏線も無く、言わば空っぽな作品だからこそ光る演出の数々なのかもしれません。
軽い気持ちで観ればそこそこに楽しいですし、難しい視点で捉えようとすればするほどに意味不明な存在感に頭を悩ますことでしょう。
アクション映画とは何ぞや?という哲学が垣間見える奇作です。
良ければ一度ご鑑賞くださいませ。