天使のくれた時間


(原題:The Family Man)
2000年/アメリカ
上映時間:125分
監督:ブレット・ラトナー
キャスト:ニコラス・ケイジ/ティア・レオーニ/ドン・チードル/ジェレミー・ピヴェン/マッケンジー・ヴェガ/ソウル・ルビネック/他

 




 

ニコラス・ケイジつながりの映画でふと思い出したのでご紹介。

ジャッキー・チェンとクリス・タッカーがタッグを組んだアクション・コメディ「ラッシュアワー」でメガホンを取ったブレット・ラトナー監督作品。

過去に於いての「もし、あの時、、」をテーマに描いた作品であり、選択の連続である人生をやり直すことができるならといった物語です。

失った時間の意味と、本当の幸せの価値観を感じる作品として、非常に胸に残る良い映画だと思います。

あ、あと珍しく邦題(The Family Man→天使のくれた時間)が素晴らしい作品なのも触れておきます。

 

 

 

さっくりあらすじ

13年前、ジャックはロンドン行きを止めようとする恋人・ケイトを振り切って将来のため、ロンドン研修へと旅立って行き、二人は別れることになった。

現在、ジャックはニューヨークで成功を収め、大手金融会社の社長として高層マンションの最上階で優雅な独身生活を満喫している。

クリスマス・イヴの会議が終わると、秘書にケイトから連絡があったことを告げられるが、ジャックは折り返すことなく帰路についた。

途中立ち寄ったスーパーで強盗まがいの事をする黒人青年に出くわし、咄嗟の機転でジャックがその場を収め、外に出て黒人青年を諭し始める。

黒人青年に「人生で必要なものは?」と問われ、「全て持っている」とジャックが答えると、去り際に「面白いことが起きる」と告げられるのだが、、、

 

 

 

 

黒人青年と出会と、、

 

翌朝を迎え生活が一変している物語

 

このシーンがいいんだ、ホント

 

 

 

 

 

人生の分岐点

彼氏/彼女にフラれたり、ギャンブルで負けてしまったり、何だったら悩んだ挙句のB定食が微妙だったりと、些細なことからガチなものまで後悔が残る人生の選択。

結局はどちらを選んでも良い面と悪い面があるもので、どっちを選べば幸せだったかという点では判断ができないのが現実というもので。

そういった人生における選択をテーマに、本作で描かれるのは「金か、家族か」に焦点を当てた物語。

 

「隣の芝生は青く見える」とは良く言ったもんですが、天使がくれた時間とは「愛する妻と家族の暖かさ」というもの。

仕事で大成功を収め、何一つ不自由のない生活に満足していたはずのジャックは「別の人生」として家族に触れたことにより、自分にとって大事なはずだったケイトと向き合うことになります。

 

「人生は金じゃないよ」と大人は言うものですが、実際問題お金が有り余っている人って超羨ましいっすよね。

逆に言えば、どんな立場にいる人でも多少の不平不満はあるものだとも言えるのでしょうが。

巡り巡って幸せと不幸せを噛みしめるのが人生の醍醐味だと思っていますが、金持ちの独身貴族と、質素でも素敵な家族に恵まれた人と、どちらがより良い人生と言えるのかというメッセージは少し考えさせられるものがあります。

 

ここで大事なのは仕事やお金や人間関係や、人生を彩る様々な要素に対してどれだけ真摯に向き合えているかということ。

大切なものの価値なんてものは人それぞれではありますが、自分の仕事、妻、子供に対して自分がどれだけきちんと向き合えているかを自問する良い機会になると思いますよ。

 

とはいえ所詮は映画なんでね、絵に描いたような独身貴族と理想的な仲良し家族という2つの観点も世の中にたくさん転がっているわけではないですよね。

金持ちは言わずもがな、あんなに魅力的な嫁さんと可愛い子供がいたらそりゃ文句無しで幸せでしょうよ。

住宅ローンも学資ローンも、月2万円の小遣いも苦じゃないですよ、ありゃ。

 




 

まとめ

「お金」と「愛情」という、できれば両方ゲットしたくとも、なかなかに手に入らない2つのエッセンス。

そういう両極端な面を通して自分の人生や、また自分にとっての幸せを見つめ直す機会がある作品です。

 

繰り返し見たくなる良作だと思います。

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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