(原題:300)
2007年/アメリカ
上映時間:117分
監督/脚本:ザック・スナイダー
原作:フランク・ミラー
キャスト:ジェラルド・バトラー/レナ・へディ/ドミニク・ウェスト/デヴィッド・ウェナム/ヴィンセント・リーガン/
マイケル・ファスベンダー/トム・ウィズダム/アンドリュー・プレヴィン/アンドリュー・ティアナン/ロドリゴ・サントロ/他
紀元前480年、ギリシャ・ペルシア戦争「テルモピュライの戦い」を描いた作品。
「シン・シティ」のフランク・ミラー原作だけあって、かなりアクの強い歴史エンターテイメント映画です。
強固な盾、鋭利な槍、そして鍛え抜かれた肉体が魅せる壮大なスペクタクル。
かなり史実からかけ離れているらしいですが、2500年近く昔のお話ですよ。
正確な時代考証は学者さんにお任せして、無粋なことは言わずに純粋にエンターテイメントを楽しみましょう。
さっくりあらすじ
スパルタ王・レオニダスの元に、ペルシア帝国からの使者が訪れる。
使者はスパルタに対し、ペルシア帝国への服従を要求するが、レオニダスはこれを拒否し使者を殺害した。
やがて攻めて来るであろうペルシア軍に対し、全軍での迎撃を計画するレオニダス。
しかし評議員に加え、デルポイの神託も戦争を支持せず、軍を動かせないレオニダスは親衛隊300名を率いて「散歩」に出かけた。
地の利を生かし、狭い街道に布陣するスパルタ軍。
それを踏み潰すかのように、100万のペルシア軍が迫ってくるのだが、、、
スパルタ軍
強固な盾によるファランクス
スパルタ王とペルシア王
彫刻のような肉体美
とにかく筋骨隆々な戦士達、それを彩る映像が美しい。
写実派の油絵のような美しくも屈強な戦士達、その鍛え抜かれた肉体には思わず溜息がもれそうです。。ふぅ。
彼らが強大な敵を相手に暴れ回る姿は、陰影の濃いエフェクトも相まって芸術の域に達しています。
古代の戦争がテーマなので血飛沫がバンバン飛び散りますが、アッシュがかった映像にはあまりグロさを感じません。
たったの300人で大軍と戦うわけですが、とにかく目立つ、圧倒的で一騎当千な”個の力”。
腕力・胆力・技術・錬度・士気・どれをとっても最強です。
王や隊長の号令に呼応して素早く陣形を作り、背を見せることなく、真正面から敵を蹴散らす姿は男なら憧れないとダメです。
これを観てドン引きするようなメンズは、とりあえず腕立てでもしときなさい。
また集団戦の中で個人の動きをフォーカスし、スローモーションを交えたアクションシーンも秀逸。
スパルタ戦士一人ひとりが、どれだけ雄高く、どれだけ強いのかを上手く表現しています。
余談ですが、この時代のファランクスはがっつり鎧を着込んだ重装備だったようです。
明らかにバルクアップした肉体の誇示を目的とした美術センスは賛否ありそうですが、個人的にはアリですな。
というか、歴史的背景が違うとか、戦術がおかしいとか、そんなもん見せてるんじゃねぇ!
こまけぇこたぁいいんだよ!!
まとめ
男、というかオスとしての魅力が胸焼けするほど詰まった作品です。
観終わった後にとりあえずゴールドジムに行きたくなる本作、全てのメンズとマッチョ好きな女性はオススメです。
ぶつかり合う筋肉、飛び散る汗と血飛沫、むせ返るほどの男臭を堪能しましょう。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。
おまけ
長槍と大楯を携えた重装歩兵が密集し、行進する戦法「ファランクス(ファランギタイ)」ですが、圧力をかけ敵を後退させ、側面を騎馬隊で叩くのがセオリーなんだそうな。
しかし、攻撃力が前面に偏るため側面からの攻撃には弱く、また機動力も極めて低くなりがちなんだそうです。
模擬的な感じで、一度実践してみたいよね。