1988年/日本
上映時間:94分
監督:菅原比呂志
キャスト:宮沢りえ/菊池健一郎/工藤正貴/大地康雄/賀来千賀子/佐野史郎/他
幼い頃に夢中になったジュブナイル映画、ちなみに宮沢りえの初主演作品だそうです。
原作は1985年に出版された同名小説で、思春期にありがちな大人に対する不満を描いた作品です。
クラスメイト達が集まり、管理された生活に反抗するという、よく考えれば色々と問題のありそうな本作。
バリケードや罠を駆使し、国家権力と闘う姿はコミカルでありながらも、どこか学生運動を思わせるような深さがあります。
明らかな子供目線で描かれており、原作者が思う大人や保護者に対する不信感が強めに表現されています。
よって、見方によっては「大人と社会と現実をなめんな」と思ってしまいそうな作品ですが、あくまで娯楽映画ですからね。
気楽に楽しむのが正しい姿勢だと思います。
さっくりあらすじ
登校時間を過ぎ、閉まる寸前の校門にすべりこむ中学生・中山ひとみ。
彼女が通う学校は非常に厳しく、全校集会では長くつまらない校長の話に頭髪検査や持ち物検査、さらに体罰紛いの生徒指導など、細かく管理される生活に生徒たちは皆ウンザリしていた。
そんなある日、クラスの男子8名が疾走する事件が発生、彼らは皆の心配をよそに郊外にある廃工場に通い、自由を満喫していた。
男子生徒たちを心配し、ひとみを含む女子生徒3名が廃工場を訪ねるも、次第に感化され女子も彼らの仲間になることに。
しかし近所の住民の通報から廃工場の存在が学校側にバレてしまい、教師たちは母親たちも連れ、彼らを学校に戻そうとするのだが、、、
宮沢りえマジ美少女
同級生にいたら惚れるな
今やお目にかかれないブルマ
犯行を続ける生徒達
ついには機動隊が投入される
荒唐無稽
としか言いようが無い内容ではあります。
筆者は公開当時で5歳、TVで観たので当時は恐らく7~8歳の頃だったと思いますが、まぁ記憶があやふやです。
が、大人に対する不満や不信感、それを源に反抗するというテーマは反抗期真っ只中の少年の心に強く響いたのは確かです。
「子供たちのため」という大義名分を振りかざすくせに、都合良いように嘘と方便を使いこなす大人たち。
実際に大人になってみると耳が痛い人も多いのではないでしょうか?
尺が短いので個人が抱える鬱憤が見えないところや、大人たちがあまりにも呆気なく負けてしまうところに不満は感じますが、そこにツッコミを入れるのは無粋というものでしょう。
ルールと暴力で押さえつける大人たちに反抗し、子供たちが力を合わせて闘う姿は、複雑な気持ちながらも応援したくなるはずです。
多感な中学生という時期を背景に、反抗的に背伸びをして、カッコつけようとする姿は誰にでも経験があるでしょう。
時代が変われど、そんな苦笑いしてしまいそうな思い出、忘れていたような思い出が蘇るかもしれません。
大人に反抗する物語なので、先述したように子供の目線で描かれた物語です。
自由を得るための秘密基地の中で、子供だけのコミュニティの中で、誰がリーダーとなり役割を決めていくのか?
またリーダーになるには何が必要なのかといった描写もあり、「知恵」「腕っぷし」「人望」と、少年・少女からすれば多少考えさせられる部分も見受けられる気がします。
筆者が子供の頃に何かを感じたように、きっと今の子供たちにも何かしら響くものはあると思います。
当然こんなムチャクチャやらかしてタダで済むわけがないですが、子供のケツは親が拭く、そんな親子の信頼関係を考えても良いかもしれません。
帰る場所があり、守ってくれる人がいるのが子供ですからね。
あと完全に余談ですが、宮沢りえが本当に可愛いです。
今でも十分に魅力的な女性ですが、当時の彼女は本当に素敵ですな。
ロリコン趣味は全く無いですが、あんなに可愛い少女ならば、、、ゲフ!ゲフン!
まとめ
現在はリアルに大人(というか教師)に反抗する生徒が多いと、学級崩壊が本当に起きていると耳にする機会が多いように感じます。
まぁ理由は色々と複雑なんでしょうが、「先生」という存在が怖くなくなっているのは間違いないですよね。
ジャージを着て竹刀を持つ先生が正しいとは思いませんが、自身に子供がいればそういった先生がいる学校に行ってほしいとも思います。。
つい大人目線な本音が出てしまいましたが、とにかく爽快な青春映画です。
TM NETWORKが手掛けたキャッチーな主題歌に合わせて、自分の青春時代を思い出してみましょう。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。