2008年/日本
上映時間:110分
監督:塚本連平
キャスト:市原隼人/佐々木蔵之介/竹中直人/麻生久美子/石田卓也/倉科カナ/加治将樹/賀来賢人/冨浦智嗣/他
世間はハロウィンムードですな。
ここ2~3年で急速に広まった感がありますが、引きこもり属性な筆者には疎ましいイベント以外の何物でもありません。
今年はどうせハーレイ・クインあたりが増えるんだろうなぁ、、、
完成度の低い連中が我が物顔で歩き回るんだろうなぁ、、、、
ネガキャンはここまで、ハロウィンとは全く関係無い話に移ります。
インターネット上で始まった、心暖まる青春コメディ小説の映画化。
公開当時はアメリカ在住だったせいもあって全然知らなかったんですが、かなり有名で人気のあった小説ブログだそうですね。
映画化に当たり大幅なキャラ変があったそうなので、元々の読者からの評価は芳しくないようです。
まぁ全然知らんかったんで、割と面白く観れましたけどね。
さっくりあらすじ
悪戯小僧としてちょっとした有名人であるママチャリは今日も仲間たちと悪戯に明け暮れている。
悪戯自体はどれも他愛のない、下らないものばかりではある。
しかしある日、悪戯仲間の西条が原付の運転中にスピード違反で停学となってしまう。
スピードの出やすい下り坂で待ち構えていた駐在に納得いかず、ママチャリと西条、そして仲間たちは駐在への復讐を決意するのだが、、、
生粋の悪戯小僧”ママチャリ”
反抗的な西条の態度が駐在の怒りを買う
そして始まる700日戦争
夏も青春も暑い!熱い!
舞台が1970年代ということもあって、筆者が生まれる前の時代なので詳しい事は正直よく分かりません。
しかし何というか、、牧歌的ですな。
ちょいと調べてみるとアメリカン・クラッカーが流行ったり、超能力ブームが到来したり、口裂け女が現れたり、、現代人としては何とも微笑ましい時代に感じます。
まぁ僕らも老人になる頃にはポケモンGOとか、PPAPとか、未来の若者からすれば「こいつら何やってんの?」みたいに思うことでしょう。
田舎でヤンチャしながら楽しく過ごす少年達と、そこに赴任してきた駐在さんの諍いをひたすらに描いた物語。
最終的にはやや強引に、青春感動ドラマに持っていった印象です。
ママチャリたちの悪戯は実際のところ器物破損や傷害、公務執行妨害に相当するものなので、これが面白いジョークと捉えられるかどうかはなかなか微妙なところ。
あくまで「コミカルな悪戯で笑える」と見るか、「こんなん真似されたら困るわぁ」と見るかで、映画の面白さもかなり変わると思われます。
登場人物はどれも個性的で面白く、何より元気いっぱい。
最近はあまり見かけなくなりましたが、暑苦しい演技を持ち味とした市原隼人はなかなかハマり役ですね。
バカで無鉄砲で、楽しいことのためなら手段を選ばない、そんなハイテンションなママチャリを上手く演じています。
対して駐在さんこと佐々木蔵之介はやはり安定の演技力。
正義感が強く小さな犯罪も見逃さない、一見するとややお堅い印象の駐在さんです。
しかし怒りと共に、少年達と同じ土俵で仕返しに励む姿はユーモアに溢れ、真面目そうな顔立ちとのギャップもまた素敵です。
序盤の西条くんとのにらみ合いは思わず笑ってしまいました。
でも本作で、一番おいしい役はその西条くん。
スケベで喧嘩っぱやい見たまんまのヤンキーですが、実は心優しく好青年。
ベタベタな設定ではありますが心暖まるシーンが多く、一番印象深いキャラクターと言っても良いでしょう。
まとめ
良くも悪くも分かりやすい単純なストーリーであり、どちらかと言えば劇中にある小さな出来事にコツコツ笑うような作品です。
元気の出る映画と言うか、ここまで大袈裟でなくとも、嘗ての自分の青春に重ね合わせる人も少なくないでしょう。
ザ・青春映画です。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。