デモリションマン

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(原題:Demolition Man)
1993年/アメリカ
上映時間:115分
監督:マルコ・ブランビラ
キャスト:シルヴェスター・スタローン/ウェズリー・スナイプス/サンドラ・ブロック/ナイジェル・ホーソーン/デニス・リアリー/ベンジャミン・ブラット/ビル・コッブス/他

 




 

もう20年以上になりますか、、、(遠い目)

 

いまやおじいちゃんアクション業界の大御所として君臨するスタローン氏による、昔ならではの勧善懲悪なアクションを楽しむ映画です。

敵役にブレイク前のウェズリー・スナイプス、ヒロインに同じくブレイク前のサンドラ・ブロックと、今でも活躍する俳優が若々しく熱演します。

 

2032年という、1993年当時からすると想像すらできないほど遠い未来は可能性に溢れ、コミカルに描かれる未来の姿はなかなか興味深いもの。

大人(というかオッサン)となった現在では「なかなか面白いアイデアだね」で終わる話ですが、当時10歳の無垢な少年は目をギラギラさせて観ていたものです。

 

古き良き大味なアクションは、良くも悪くも現在では生まれにくい希少なものにも感じます。

 

 

 

さっくりあらすじ

1996年、ロス市警のスパルタンは人質を取った凶悪犯フェニックスを逮捕するも、ビルの爆発により30名もの犠牲者を出してしまう。

業務上過失致死の責任を問われたスパルタンは、フェニックスと同じく70年の冷凍刑に処せられた。

36年が過ぎ2032年。

コンピューターに管理され、犯罪や暴力が存在しない無菌社会都市「サン・アンゼルス」にて、仮釈放審査のため解凍されたフェニックスが脱獄してしまう。

「凶悪犯罪」に対処する術を持たない警官たちでは歯が立たず、対応策としてスパルタンを解凍、フェニックスの逮捕を要請するのだが、、、

 

 

 

 

demolition-man-originalデモリションマン(壊し屋)ことスパルタン
スタローンが若い

 

demolition-man凶悪犯サイモン・フェニックス
いい味出してます

 

demolition-manサン・アンゼルス市警のハックスリー
彼女とのベッドシーンは笑える

 

 

 

 

「風刺」に溢れる未来

近未来が舞台でスタローンが警官なので、「ジャッジドレッド」と被ってる気がしないでもないですが、個人的にはこっちの方が好み。

 

冷凍睡眠とか人格矯正装置とか、SFをダイレクトに感じさせるギミックはもちろんですが、、

  • バイオマイクロチップを埋め込むおかげでマイナンバーと電子マネーがいつでも使えます。
  • 汚い言葉を使うと軽犯罪で罰金、悪口は「この原始人!」のように例えで使う。
  • 互いの体が触れると違法、キスや性行為なんてもってのほかです!セックスはバーチャルで楽しみましょう。
  • 高コレステロール、塩分、カフェイン、アルコール、タバコは禁止されています。
  • 飲食店は基本的に「タコベル」しかありません。

などなど、、ある意味で先見の明も感じるような未来都市の姿が非常に興味深く、アイデアとユーモアのセンスを感じますね。

 

ちなみに警官が逮捕術の訓練をしないのでお巡りさんが異常に弱いという欠点があります。

あ、あと大統領はシュワちゃんです(笑)

 

 

そんな平和的で、ひ弱くなってしまった新人類の中で、暴れまわる旧人類2人。

スタローンもウェズリー・スナイプスも、生粋の肉体派アクションスターだけあって迫力溢れるファイトは見応えがあります。

ただ全体的にエンターテイメント寄りなので、ガチなアクションを求める人には物足りないかもしれません。

 

所々に小ネタを挟み、コミカルな未来の描写と迫力あるアクションの対比、バランスは優れています。

特にサンドラ・ブロック演じる、バックスリーのズレた過去(1996年)の知識や、良い雰囲気となったあとの未来のベッドシーンなど、、シュールで面白いアイデアの笑いが現在の価値観では斬新に感じます。

 

一方で、世界中でタバコが値上がりしたり、マックが衰退してタコベル(20年ぶりに日本復活)が勢力を広げたり、ヘッドホン(最近VRって販売してるよね?)でエッチなことしたり。

全く同じではないにしろ、ニアミスで表現される未来の姿は予言のようで複雑な気持ちにもなりますが、、、

 




 

まとめ

作品全体のテンポも良いため、サクサク観れる良質なエンターテイメント作品です。

目を輝かせていたあの頃とは違い「こんな未来は嫌だなぁ、、」というつまらん感想を持ってしまう筆者ですが、古い映画にしては見せ所やユーモアも多く、退屈はしないのではと思います。

 

アイデアと挑戦に溢れ、色々な未来を想像できた90年代。

そんな懐かしさと共に観てほしい映画です。

 

ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。

 

 

 



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