(原題:Evolution)
2001年/アメリカ
上映時間:101分
監督:アイヴァン・ライトマン
キャスト:デイヴィッド・ドゥカブニー/ジュリアン・ムーア/オーランド・ジョーンズ/ショーン・ウィリアム・スコット/テッド・レヴィン/イーサン・サプリー/マイケル・レイ・バウアー/パット・キルベイン/タイ・バーレル/ダン・エイクロイド/他
生物の進化の過程を面白おかしく描いた、SFモンスター・コメディ。
本作を含め、「ゴーストバスターズ」などで非常に有名なアイヴァン・ライトマン監督ですが、「ディスタービア」のようなサスペンスや「キリング・ミー・ソフトリー」のような官能的な映画も作れる万能なお方。
以前触れたと思いますが、数々の賞を受賞した「マイレージ・マイライフ」や、名作「ジュノ」で監督を務めたジェイソン・ライトマンは息子さん。
ちなみに同作ではアイヴァン監督も製作に関わり、親子で作った映画といえるわけです。
さっくりあらすじ
とある日、アリゾナ州の砂漠に隕石が落下する。
現場にほど近い大学の生物学講師を務めるアイラは、同僚で地質学講師のハリーと共に落下地点を訪れ、隕石から溢れ出た液体を採取し分析することにする。
調査の結果、採取した液体は新種の単細胞生物であることが判明、しかも再び分析してみると、すでに多細胞生物へと進化していた。
進化の速度を逆算した結果、約一ヶ月で46億年分の進化が予想される、脅威の生物であることが判明。
アイラのかつての上司であるウッドマン将軍率いる軍隊が落下地点の封鎖をすると、同時にアイラたちの調査結果を全て持ち去ってしまう。
強引な手法に苛立つアイラとハリーだったが、一方で不気味な生物が街に現れたとの情報が飛び交い始める、、、
一見可愛いクリーチャー
全体的にコメディ調、怖くはありません。
お手軽に進化を学ぼう
さて、進化とは何でしょうか?
ご先祖様を辿っていけば、人間は猿だったようですし(正確には違うよ、分かってるよ!)、さらに辿れば魚だったり、虫だったり、葉っぱだったり、、、
とても今の僕らとは似ても似つかない生物だったようですが、バンバン進化して頭が良くなったおかげで生態系の頂点に君臨できているわけですね。
ありがたや。
しかし、もし外来生物(本作の場合は宇宙から)が地球にやってきて、38億年という悠久の時を驚異的なスピードで進化してしまったらどうなるのか?
生態系の頂点が入れ替わる危機に瀕したら、人類はどうなるのか?
本作ではそんなSFチックな疑問をテーマに、仮定的な答えがコミカルに描かれます。
いわゆる超常現象的なテーマを扱う作品で、主演がデイヴィッド・ドゥカブニーなので一見するとX-File風な印象ですが、内容は正統派SFスリラーとは程遠い印象です。
未知なる生物の脅威をきながらも、全体的にシリアスな要素は皆無で、むしろ明るめなテンションに終始する作品だと思います。
さほど怖くもなければ、グロいうようなシーンも少なめなので、お子さんでも安心な仕上がりだと言えるでしょう。
大昔に学校で習ったような、科学や生物の記憶とすり合わせながら観るとなかなか楽しめる映画だと思います。
てか子供が一番楽しめます。
非常にスピーディーでユーモアだらけではありますが、生物の進化の過程を超速で描く演出もなかなかに見ごたえがありますよ。
まとめ
作品自体はあまり有名になり得ませんでしたが、何故かパッケージのロゴマークだけ異常に有名になりましたね。
あとついでに「ゴーストバスターズ」にも出演した、ダン・エイクロイドがチョイ役で出てます。
マニアはニヤリとするファンサービスも忘れません。
筆者は不勉強なので全然分かりませんが、きっと細かく言えば突っ込みどころは満載なんだろうと思われます。
その辺りは敢えて目をつむり、子供目線な気分で観るとけっこう面白いですよ。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。