(原題:Kick-Ass2)
2013年/アメリカ/イギリス
上映時間:103分
監督:ジェフ・ワドロウ
キャスト:アーロン・ジョンソン/クロエ・グレース・モレッツ/クリストファー・ミンツ/ジム・キャリー/ドナルド・フェイソン/リンディ・ブース/他
前作はコチラ。
色々と問題がありながらも超傑作だった前作、その後日譚となるお話です。
父を亡くし、”普通”の生活に縛り付けられたミンディ(ヒット・ガール)
ミンディに弟子入りして本格的にヒーローになろうとするデイヴ。
そしてキック・アスへの復讐心に燃えるクリス。
三者三様の物語として、それぞれの成長譚が描かれ、また交錯します。
しかし、やはり続編の法則には逆らえないのか。
前作に比べると色々と見劣りする感が否めないところですが、良いか悪いかは別にしてその分クロエ・モレッツの魅力が輝きを増しています。
さっくりあらすじ
ビッグ・ダディの死から3年。
ミンディは亡き父の親友・マーカスに引き取られ、一切のヒーロー活動を禁止され、”普通の少女”として生活するように約束させられていた。
一方でデイヴは再びヒーロー活動を始めるためミンディに弟子入りしてトレーニングを積むも、実戦訓練で殺されかけたせいでミンディと仲違いしてしまう。
一人での活動に限界を感じていたデイヴはSNSを通じて知り合ったヒーロー仲間の紹介を受け、ストライプス大佐率いる自警団「ジャスティス・フォーエバー」に加わり、売春組織を壊滅させた。
その頃、キック・アスに父親を殺され、復讐心に燃えていたクリスは自身が招いた事故で母親を死なせてしまう。
それをきっかけにレッド・ミストの名を捨て、新たに”マザー・ファッカー”として悪の組織を作ろうとするのだが、、、
ミンディとのトレーニングに励むデイヴ
痛そうだけど羨ましい、、
自警団を率いるストライプ大佐
ジム・キャリーだと気付かなかった
大事な人を次々と亡くし、悪に目覚めたクリス
行くとこまで行っちゃった感じ
それでも十分に傑作
色々と不満や物足りなさが無いわけではないですが、それも超傑作だった前作と比較してのお話なので、これはこれで十分に面白い作品です。
しつこいですが、とりあえずクロエたんの魅力から。
ヒット・ガールことミンディを演じるクロエ・モレッツですが、当たり前ですが前作から成長し、可愛い幼女から美少女へと成長。
美しい顔立ちに、時おり見せる大人っぽい表情に、おじさん憤死します(キモい)
アイドルグループのMVを見てキュンキュンしたり、嫌な女にイジワルされて落ち込んだり、心のどこかにある想いを乗せてキスしたり、、前作では見えなかったヒット・ガールの内面が描かれているのは嬉しいところ。
車の上での戦闘では「Game’s on!cock sucker!(意味はお察しください)」の雄叫びと共に喜々として銃をぶっ放す姿は可愛いやら狂ってるやら、、
ついでにオープニングでビッグ・ダディのようにデイヴを拳銃で撃つシーンのいたずら顔と、最後のキスシーンでのはにかんだ顔はもう、、おじさんキュン死します。
前作では何だかんだでヘタレだったキック・アスが鍛えられ、徐々に強さを手に入れるところも面白おかしく描いてあります。
演じるアーロン・ジョンソンが普通にイケメンになっているところ、最終的にどえらい肉体になっているところは賛否が別れそうですが、、現在はアクション俳優寄りの活動が多く、「個性が無くなった」との厳しい意見も少なくありません。
そしてクロエたんに次いで存在感を発揮するのがマザー・ファッカーことクリス・ダミーコ。
父を殺され、母を亡くし、自暴自棄になって悪人を目指す彼ですが、心の支えとなっていたハビエルが殺されたことでとうとう一線を越えてしまいます。
このハビエルがいなくなるシーンは本当に悲しくて、、こんな映画(褒め言葉)なのにも関わらず若干の涙腺崩壊ポイントでもあります。
そこからの彼は間抜けながらも恐ろしく、歪ながらも”悪”としての急成長を見せます。
そんな彼に従うヴィラン達はちょっともったいなかったかなぁ、せっかく名前をもらってもよく分からん内に死んでたりするし。
唯一マザー・ロシアだけが異次元の活躍を見せてくれるし盛り上がるんだけど、何だか構成の悪さも目立った気がしますね。
新キャラのストライプ大佐も印象的で、明らかに危ないおじさんではありますが、誰もがおぼろげに思う”正義”の体現者でもあります。
観てる時は全然気づかなかったけど演じるジム・キャリーの個性も相まってなかなか魅力的なキャラクターではあります。
欲を言えばもう少し見たかった気もしますが、これは仕方ないかな。
まとめ
続編として観ればなかなか面白く、単体で観てもそれなりに面白い。
やはり続編だけに前作ほどの印象はありませんが、これはこれで傑作と言えるでしょう。
更なる続編の噂もあったようですが、今のところは無さそうですね。
観たいような、そっとしといてほしいような、何とも複雑な気持ちにはなりますが、製作側の流れにまかせましょう。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。