(原題:Legally Blonde)
2001年/アメリカ
上映時間:96分
監督:ロバート・ルケティック
キャスト:リース・ウィザースプーン/ルーク・ウィルソン/ホランド・テイラー/セルマ・ブレア/マシュー・デイビス/ヴィクター・ガーバー/アリ・ラーター/他
明るい人には魅力があります。
見た目も中身も、ポジティブで楽天的な人は周りの人も明るくしてくれる魅力があるものです。
根暗で出不精で、人付き合いが苦手な筆者と正反対の人間はいつだって人気者ですな(怨)
低予算映画ながら全米初登場1位を記録、その後もスマッシュヒットとなった痛快サクセスストーリーです。
主演は美人だけどしゃくれ顔が特徴のリース・ウィザースプーン。
非常に稚拙でリアリティの無い作品ですが、彼女が演じる明るさ、ポジティブさは人々に元気を与え大ヒットとなりました。
見た目からしておバカそうなピンクのワンピースに身を包み、失笑ものの世間知らずなブロンド娘が諦めることなく前向きに、彼女なりに「すごく頑張ってる」姿は愛嬌たっぷり。
ご都合主義が全開で、言ってしまえばコメディ映画ですが、彼女が振りまくポジティブシンキングは一見の価値があるかもしれません。
さっくりあらすじ
ブランドファッションに身を固め、社交クラブの会長も務めるブロンド娘のエル。
大学卒業を目前に控えたある日、政治家を目指す彼氏のワーナーに「ブロンド娘は政治家の妻にふさわしくない」と言われフラれてしまう。
大好きな彼にフラれ傷つくエルだったが、持ち前のポジティブさを発揮しワーナーにふさわしい女性になるため、難関を突破し名門ハーバード大学のロースクールへと通うことに。
愛犬ブルーザーと共に学生寮に入ったエルだったが、派手なファッションと言動から学生の中で浮いてしまっていた。
そんな中、ワーナーと再会したエルだったが、彼にヴィヴィアンという婚約者を紹介され途方に暮れる。
ヴィヴィアンの嫌がらせを受け、ワーナーには馬鹿にされ、深く落ち込むエル。
彼らを見返すために、本気で弁護士を目指すのだが、、、
まぁ、、バカそうだよね。。
まぁ、、バカそry
でも応援したくなる不思議な魅力
女性だけでなく、男性も
「恋した女性、仕事を頑張っている女性に!」みたいなオススメ文句が多いですが、個人的にはむしろ男性にも観てほしい。
周りの助けにも恵まれ、ウザいほど明るく前向きな彼女の姿、それは必ず女性の胸を打つとは到底思えないからですね。
金持ちで美人でチャンスに恵まれ、能力もあり努力もできる。
おバカな雰囲気に飲まれがちですが、実際のエルは超高スペック才女ですよ。
その上明るくていいヤツだったらもう、彼女がそばにいるだけで意味もなく自己嫌悪に陥るのが普通ってものでしょう。
でもポジティブで粘り強く、優しいエルは見た目はともかく内面は非常に魅力的な女性。
最近は女性に興味を持たない草食系男子が増えていると聞きますが、もし選べる立場になれるのであれば、こんな女性を選びなさい。
で、映画の内容ですが、女性目線なユーモアが随所に散りばめられており、これがなかなか面白い。
泣き倒してメイクがグシャグシャになった姿とか、落ち込んでネイルサロンに駆け込む姿とか、思わずメンズが苦笑いしてしまうようなコミカルな演出は素直に笑えます。
この辺の心理描写が女性の共感を呼ぶのでしょう、きっと。
映画としてはあまりにも都合の良すぎる展開ではありますが、それを許せてしまうリース・ウィザースプーンの魅力が素敵。
余談ですが彼女の出身校は名門スタンフォード、リアルに才女です。
ついでにアメリカ独立宣言に署名した著名な教育者ジョン・ウィザースプーンの子孫ということで、血統的にも文句無しでエリートです。
まぁ、、、逮捕歴あるけどね。。
愛嬌たっぷりの笑顔はとにかく可愛らしく、クールな美人よりもキュートな美人の方が愛される典型的な例だと思います。
先が読めまくりの”いかにも”な展開に”いかにも”な登場人物たち、ここまでくると逆に清々しさすら感じますね。
周りを固める脇役たちも、それぞれキャラが立っていて素晴らしい。
特にホランド・テイラーが演じる、厳しいけど優しい女性教授は美しく、カッコいいんですよね。
エルとは対照的ですが、知性と品を感じさせる女性はいくつになっても魅力的なものです。
こんな歳の取り方をしたいものですな。
まとめ
非常にテンポの良い作品で、痛快爽快、あっという間に観終わってしまう濃さがあります。
サクセスストーリーとはいえタメになるものは無い作品ですが、下手な自己啓発本なんかよりもよほど元気は出ることでしょう。
転んでもただでは起き上がらないエルの強さと根性には見習うべきものもあります。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。