(原題:Meet the Parents)
2000年/アメリカ
上映時間:103分
監督:ジェイ・ローチ
キャスト:ロバート・デ・ニーロ/ベン・スティラー/テリー・ポロ/ブライス・ダナー/ニコル・デハッフ/ジョン・エイブラムス/オーウェン・ウィルソン/他
お馴染みベン・スティラーと、大物俳優ロバート・デ・ニーロが贈るドタバタ系コメディ。
恋人、もしくは婚約者の親御さんに会う恐怖や緊張というのは、万人に共通する課題と言えるでしょう。
「彼氏(彼女)の親だし仲良くしなきゃ、、」
「息子(娘)の恋人だし仲良くしなきゃ、、」
そんな思惑とは裏腹に、どことなく流れる気まずい空気。
何故か噛み合わないお互いの会話、間を繋ぐように開かれる昔のアルバム、そして出てくるおもてなし料理の数々。。。
恐らくは大半の方が経験するであろうある種の試練ではありますが、無事通過し分かり合えれば、素敵な家族が増える微笑ましいものでもありますよね。
さっくりあらすじ
シカゴの病院で看護師として働くグレッグは恋人のパムにプロポーズをし、承諾を得る。
結婚の許しを得るために、ロングアイランドに住むパムの両親の元へと向かう2人。
何とか両親に取り入ろうと試みるグレッグだが、母・ディナには気に入られるも、些細なことが積み重なり父・ジャックに嫌われてしまう。
園芸家を自称するも、実際は元CIA所属の心理分析官であるジャックはグレッグに何かを感じ取り、嘘発見器にかけたり、荷物をチェックし始めるのだが、、、
看護師のグレッグ
恋人の父・ジャックと出会うが、、
オーウェン・ウィルソンも出てるよ!
嘘みたいな本当みたいなコメディ
ベン・スティラー演じるグレッグは真面目で誠実、看護師としても優秀で誇り高い素敵な男性だと思います。
が、とにかくツイてない、お約束的なノリではありますがメチャクチャ不運な男でもあります。
冒頭からトラブルの連続で、やること為すこと全てが裏目に出てしまう。
まぁそこが笑えるところなんですが、実際に知人の両親ご挨拶のネタを聞いているようで、心地良いというか、距離感の近いユーモアが本作最大の魅力でしょう。
父・ジャックを演じるロバート・デ・ニーロは言わずもがな、名作「ゴッドファーザー」をはじめ数々の映画に出演している大物俳優です。
どちらかと言えば渋みが前面に出るような、影のあるキャラクターを演じることが多いように思います。
しかし通常のイメージとは打って変わり、本作では頑固でやや意地悪いオヤジを上手いこと演じています。
元CIAということで自身が持つ技術を駆使し、まるで容疑者の如くグレッグを調べ上げる姿は頑固を通り越した危ないおじさんにも見えますが、ロバート氏の演技力も相まってゆるーく笑えるあたりはさすがですね。
対してグレッグは何とかジャックに気に入ってもらおうと奮闘するも、ことごとく空回り。
生真面目だから故に姑息な手段に出てしまうあたりも頷けるというか、メンズなら理解できるシュールな笑いに溢れています。
この2人を中心に物語は進んでいきますが、演技の質を追求するロバート・デ・ニーロと、笑いの質を追求するベン・スティラーの掛け合いが上手いこと噛み合っている印象。
大袈裟な演出や表現が無くとも、本格派の演技により見応えのあるコメディに仕上がっています。
ちなみに恋人・パムを演じるテリー・ポロも、母・ディナを演じるブライス・ダナーもどちらも素敵です。
愛する父の奇行に飽きれながらも誠実にグレッグを愛するパム。
家族としてグレッグを迎えてあげようとする優しさに溢れるディナ。
2人とも品があって素晴らしい女性ですな。
あと個人的に好きなオーウェン・ウィルソンも面白いっす。
まとめ
”彼女の父親”というのは西も東も大きな壁となり得るのは共通するものなんでしょう。
他人事だから笑える、面白い、でも自分が当事者だったらたまらない、そんなシュールな映画です。
既に結婚された方、これから結婚を考えている方、どちらも笑える内容だと思います。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。