(原題:Mission:Impossible-Fallout)
2018年/アメリカ
上映時間:147分
監督:クリストファー・マッカリー
キャスト:トム・クルーズ/ヘンリー・カヴィル/ヴィング・レイムス/サイモン・ペッグ/レベッカ・ファーガソン/ショーン・ハリス/他
トム・クルーズの自殺願望を叶えてあげるシリーズの6作目。
過去作でも16トンの水に飲みこまれたり、爆風に吹き飛ばされたり、高層ビルを登ったり、飛行機にしがみついたりしていたトム先生ですが、本作でも迫力あるスタントは健在です。
今回は自らライセンスをゲットし、ヘリコプターでのアクロバットに挑戦。
もはや苦笑いしかできない、トム先生の伝統芸能を心行くまで堪能できます。
御年56歳を迎えるトム・クルーズですが、未だに自らの肉体を駆使し、新しいスタントに挑戦する姿勢には頭が下がる思いですな。
できるだけ長く、これからも楽しませてほしいものです。
さっくりあらすじ
IMFエージェントのイーサン・ハントは、盗まれた3つのプルトニウムの回収ミッションを受け、チームを集めて取引現場へと向かう。
しかし何者かの襲撃を受け任務は失敗、新たにプルトニウムの奪還と、複数の都市を標的とした核攻撃テロを防ぐミッションに就くことになった。
そしてイーサンの行動には不可解な点があると主張するCIAにより、新たなミッションに際してCIAエージェントのオーガスト・ウォーカーを同行させることになる。
プルトニウムへの手がかりとして、2人は”ホワイト・ウィドウ”と呼ばれる女性と接触するため、潜入を開始するのだが、、、
トム様の伝統芸能
マジでイカれてる
今回のラスボス
違う世界では最強の男だったり
前作に続いてレベッカ・ファーガソン
美しす
安定のイーサン・ハント
ちなみにですが、監督を務めたのは「ユージュアル・サスペクツ」で手掛けた脚本で数々の賞を受賞し、脚光を浴びたクリストファー・マッカリー。
近年では前作「ローグ・ネイション」や「オール・ユー・ニード・イズ・キル」や「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」などなど、トム・クルーズの相棒ばりに映画を量産しております。
物語としては前作から引き継いだ要素が多めであり、初見の方&久しぶりの方には少々ハードルが高めな印象。
筆者も復習をサボったため、うろ覚えな部分が多かったせいか、イマイチのめり込めなかったような気がします。
いや、映画自体は面白いんだけどね。
本作ではプルトニウムを盗んだ悪者を追いかけ、核によるテロを防ぐためにイーサン・ハントが奔走するという物語。
前作から引き継いだ登場人物も含め、そこそこ多彩なキャラが登場するため、個人的にはキャラ相関図の容量がギリギリいっぱいといった印象。
さらに各々の思惑が交錯し、脚本的に複雑というかゴチャゴチャしているというか、、
物語が二転三転どころか、五転くらいは余裕でいくので、展開についていくだけで精一杯って感じですな。
”裏切者”候補が多すぎる上に、みんなして思わせぶりな態度が多いので、サスペンスフルというよりかはモヤモヤする感覚の方が長かったように思います。
それぞれの立場があるので全面的な協力が難しい、と言えば聞こえは良いですが「絶対にもっと簡単に解決できたでしょ?」とツッコまずにはいられない微妙な内容だったかも。
ただし、それを補って余りある大迫力なスタントは健在でしたし、かなりアクションに寄せたスパイ映画だと思えば十分に良作だとも思います。
何度も繰り返しているように、アクション・スタントは本当に素晴らしいもの。
さすがにビジュアル的な老いを隠せなくなってきたトム・クルーズですが、実際に映画を観ても信じられないくらいの危険なスタントの数々は、これだけでも十分に観るに値します。
演出的にはバイクチェイスやヘリコプターのシーン、あとは実際に骨折したビルを飛び移るシーンなんかが目玉になるのでしょう。
しかし個人的には序盤のトイレでのアクションが秀逸。
イーサン&ウォーカーvsアジア系男性という構図ですが、アクションの組み立て・速さ・派手さと、どれを取っても本当にカッコイイっす。
ちなみに演じているのは中国系スタントマンのリャン・ヤン。
動きのキレといい、身のこなしといい、これは一級品のアクションですよ。
新「スター・ウォーズ」シリーズでも敵役を演じているそうで、これからの活躍が楽しみですな。
まとめ
終わってみれば、良い意味で「いつものミッション・インポッシブル」ですね、抜群の安定感です。
初期の個人で奮闘する物語から、近年は仲間と奮闘する物語へとシフトしておりますが、どっちも面白いよね、実際。
先ほど述べた通り、クセのある登場人物が多めでストーリー展開がゴチャついてる気がしないでもないですが、やはり迫力溢れるスタントは魅力的ですし、素直に良作だと思います。
何だかんだでマンネリしたアクションを続けない努力と発想には脱帽ですしね。
あと、危険極まりないトム・クルーズのスタントもさることながら、一緒にHALO降下したり、ヘリに乗ったであろうカメラマンにも尊敬の意を示したいと思います。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。