(原題:Once Upon a Time in Venice)
2017年/アメリカ
上映時間:94分
監督:マーク・カレン
キャスト:ブルース・ウィリス/ジョン・グッドマン/ジェイソン・モモア/トーマス・ミドルディッチ/ジェシカ・ゴメス/アダム・ゴールドバーグ/他
主演のブルース・ウィリスをはじめ、無駄に豪華なキャスティングが目を引くアクション・コメディ。
低予算風なしょーもない小粒な映画ですが、久しぶりに好みの作品です。
ちなみにブルース・ウィリスの主演は4年ぶりだとか。
かつて「世界一ついていない刑事」だったブルース・ウィリスが、予想以上にコミカルな演技に挑戦。
さらに異彩を放つ名俳優ジョン・グッドマンや、「アクアマン」でスターダムを上昇中のジェイソン・モモアなど、脇役の個性も光ります。
インパクトは弱めながらも、なかなかに痛快なエンターテイメントとなっております。
さっくりあらすじ
カリフォルニア州・ヴェニス。
西海岸有数の観光地であり、その美しい海岸沿いでスティーブは探偵事務所を営んでいた。
ある日、女性絡みのトラブルでギャングに追いかけ回されたスティーブは友人のピザ屋に助けられ、そのお礼として麻薬カルテルの元へ奪われた車を取り返しに行く羽目になる。
ピザ屋を装い屋敷へと潜入し、銃撃に晒されながらも車を取り戻したスティーブ。
しかし組織のボス・スパイダーの恨みを買い、大事にしていた犬のバディを誘拐されてしまうのだが、、、
私立探偵のスティーブ
トラブル体質は相変わらず
かなりコミカル
麻薬組織のボス・スパイダー
割と良い人
違う世界では海底の王子様だったり
捜索願の出ている女性・ノラ
セクシーでキュート
超素敵
一皮むけたジョン・マクレーン
かの名作「ダイハード」をコメディに寄せて、B級感漂う仕上がりになったと思えば大体の方は分かるでしょう。
往年の派手で血生臭いアクションこそありませんが、それを補って余りあるコミカルな演出の数々は非常に素晴らしいものです。
ハードボイルドな魅力で世を席巻し続けたブルース・ウィリスが、その生尻を惜しげもなく披露したり、ドレスとカツラで女装を披露したりと、かつては考えられないような3枚目っぷりがとにかく印象的ですな。
数々のしょぼい事件を解決するために奔走し、寄る年波からか腕っぷしにも陰りが見える探偵・スティーブという新たなキャラクターは本当に愛らしいもの。
大笑いには至らない小粒な笑いが詰まった本作ですが、続編があるのならぜひとも観てみたいと本当に思います。
物語としては些細な嫌がらせから麻薬絡みの事件まで、探偵と助手が解決に当たり、どこかで繋がった事件が最終的に収束していくような流れ。
94分という短めな尺でテンポ良く、明るく楽しい内容は万人受けする作風でしょう。
微妙に下ネタがありますので、嫌いな人はご注意を。
あとエンディングが意味不明に投げっぱなしなので、その辺りもご注意を。
繰り返しになりますが、とにかく探偵・スティーブことブルース・ウィリスの新たな魅力が満載です。
もう冒頭から演出されるブルースのケツ・ケツ・ケツ。
若干しつこいと感じるほどに映像に移される全裸のブルース・ウィリスのケツ、個人的にはこの時点で好きな映画認定できましたが。
頼りになりそうでどこか抜けてる初老の探偵ということで、相変わらず渋みの滲み出てはいるものの、どこかマヌケなキャラクター性が良いですね。
歴代の作品のように無双な強さを誇るでもなく、明晰な頭脳があるでもなく、腹が立っても渋々引かざるを得ないような人間臭さが良い味を出しております。
それに加え、麻薬組織のボス・スパイダーもまた素敵。
不覚にもアクアマンだと気付きませんでしたが、強面ながらも優しい瞳と、微妙に礼儀正しくキッチリ筋を通すナイスガイですな。
とはいえ安っぽい3枚目というわけでもなく、シビアな要求を突きつけるわ躊躇なく撃ち殺すわと、やる時はやる危険な面も魅力的。
さらに、スティーブの親友らしいデイヴの存在にも注目。
前半こそ目立たない脇役という感じですが、スティーヴの手伝いをするようになってからが本領発揮、徐々にその異常性を曝け出します。
演じるジョン・グッドマンの笑ってない目と、ワンピースに出てきそうな独特のフォルムが極めて特徴的。
クセの強い脇役を演じさせたら超一流なグッドマン氏ですが、本作でもその魅力を遺憾なく発揮しております。
あとは惚れっぽくお股の緩めな女性・ノラを演じるジェシカ・ゴメスの魅力が大爆発。
ポルトガルと中国のハーフだそうですが、情熱的でエキゾチックなビジュアルと、豊満なバストが本当に素晴らしいす。
何だかんだで一番印象に残ったのは彼女のヌードシーンかもと思えるくらい(最低)
まとめ
サクッと観れてクスクス笑える良作だと思います。
特に難しい話でもないですし、個性豊かなキャラクター達がワチャワチャやっているのを眺めるだけのポップコーン・ムービーだと言えるでしょう。
ブルース・ウィリスの体当たりな怪演と、それを支えるキャラの立った脇役たちと、久しぶりに楽しい映画でした。
良い意味で安っぽさの残る、バカバカしい映画です。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。