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(原題:Skyscraper)
2018年/アメリカ
上映時間:102分
監督:ローソン・マーシャル・サーバー
キャスト:ドウェイン・ジョンソン/ネーヴ・キャンベル/チン・ハン/ローランド・ムーラー/ノア・テイラー/バイロン・マン/他
高さ1000メートルの高層ビルを舞台に、義足の元FBIエージェントが活躍するサスペンス・アクション。
我らがドウェイン・ジョンソンが主演のエンターテイメントですな。
ちなみに監督のローソン・マーシャル・サーバーとドウェイン・ジョンソンは「セントラル・インテリジェンス」でもタッグを組んでおります。
今回は義足の設定もあり、ドウェイン兄貴の無双っぷりはかなり控え目。
それ故に兄貴の純粋な演技力がフォーカスされる珍しい作品でもあります。
さっくりあらすじ
元妻と息子を人質に取った男の事件でウィル・ソーヤーが率いるFBI制圧部隊が突入するも、説得も空しく犯人は自爆し、ソーヤーは左足を失ってしまう。
10年後、FBIを退職したソーヤーは香港にそびえ立つ超高層ビル”パール”の電子セキュリティを担当し、ビルの98回にある住居に住むことになる。
パールのオーナー・ジャオがオフィスを構える最上階・220階へと入ると、そこでセキュリティ・システムを管理するタブレットを渡された。
ソーヤーの顔認証を登録したことにより、いかなる場所でもソーヤーのみがセキュリティ・コントロールを実行できるようになったのだが、、、
片足を失い、FBIを退職したウィル
ビルのセキュリティを担当する
地上220階の超高層ビル”パール”
ビルのセキュリティはタブレットで管理
しかしテロリストが侵入し
パールのコントロール権も奪われる
どっかで観たことある
最高のセキュリティを誇る高層ビルがテロリストに乗っ取られ、主人公の孤独な戦いが始まると、もうまんま「ダイハード」ですな。
制作側も当然そこは分かっているでしょうし、筋骨隆々ながらも電子セキュリティを担当する主人公という独自の路線に変更してあります。
ついでに過去の事件で足を失ったというハンデまでついていますが、正直コレは必要だったかどうかは判断しかねます。
足が無いことによるハンデキャップよりも、ドウェイン兄貴の超人的なアクションの方が上回っちゃってるんですよね。
まだトラウマを抱えてるとか、著しく視力が低いとかの方が納得できるかな。
ローソン監督は元々はコメディ畑出身の監督さんだそうで「セントラル・インテリジェンス」にはその特性が活きていたように思いますが、本作に限ってはちょっとスベり気味な印象。
何と言うか、ギャグで笑わそうとしているのか、大真面目にやった結果のシュールな笑いなのか、判断ができない部分が少なからずあり、作品としてのスタンスが微妙につかめないんですよね。
全てのセキュリティが詰まっているのがタブレットとか。
やたら機能性に優れたガムテープとか。
テロリストかと思いきや実行犯はマフィアとか。
ギャグとして演出しているのならつまらないし、本気で演出してるならアホだなと。
これだけ最新の映像技術を駆使したからには相当な予算をつぎ込んだんでしょうし、それにしてはイマイチ監督の”本気度”が見えないわけで。
だからと言って退屈な映画ではないんだけれど、何とも言えないしこりが残るのもまた事実。
まぁ、たたのツッコミどころだとスルーすれば良いだけの話ではありますが。
印象に残る点としてはドウェイン・ジョンソンはいつものドウェイン兄貴として、予想通りの大活躍。
今回は戦闘力に抜きんでた存在としてではなく、体を張って家族を助けるパパさんとして、それなりの存在感を発揮しております。
ただね、腕力が強すぎて足が無いハンデは特別感じられなかったけどね。
まとめ
それなりに面白い映画ではあるけれど、既視感もあるせいか物足りなさも否めません。
映画としての完成度はそれなりだとは思いますが、家族を人質に取られてパパが奮闘する映画は数多くあるものですし、その中でも特別光っているということはないでしょう。
というか、個人的には最新のセキュリティをテロリストが散らかすよりも、火事という制限時間の中で単純にセキュリティの暴走を食い止めるとかの方が面白いと思います。
ただそうなるとドウェイン兄貴を起用する意味も無くなってくるわけで、アチラを立てればコチラが立たず、映画は難しいですなぁ。
何だか色々と惜しい作品ではありますし、予想を超えるような魅力は無くとも、予想通りの安定感はあります。
良ければ一度ご鑑賞くださいませ。