チャーリーズ・エンジェル(2019)


(原題:Charlie’s Angels)
2019年/アメリカ
上映時間:118分
監督:エリザベス・バンクス
キャスト:クリステン・スチュワート/ナオミ・スコット/エラ・バリンスカ/エリザベス・バンクス/パトリック・スチュワート/他

 




 

3人の美人スパイが悪を討つサスペンス・アクション。

ピッチ・パーフェクト」で女優・監督・プロデューサーとして成功を収めたエリザベス・バンクスが監督を務め、尚且つ重要なキャラクターを演じます。

ちなみに、かつてエンジェルだったドリュー・バリモアが製作総指揮として参加した模様。

 

1976年から放映されたTVシリーズですが、2000年に公開されたキャメロン・ディアス&ドリュー・バリモア&ルーシー・リューの映画版が一般的に認知されているところでしょう。

一応はその続編という位置づけのようですが、観た感じは思い切りリブートという感じ。

微妙に変わった設定や世界観、そして新たなエンジェル達の物語はどういったエンタメを届けてくれるでしょうか。

 

 

 

 

さっくりあらすじ

国際機密企業チャーリー・タウンゼント社のエージェント、通称”チャーリーズ・エンジェル”達は世界各地を拠点に活動している。

巨大テクノロジー企業で働くプログラマーのエレーナは、自身が開発した新たなエネルギー・プロダクト”カリスト”が軍事利用されていることに気付く。

兵器化されることを防ぐため、エレーナはエンジェルに調査を依頼するのだが、、、

 

 

 

 

エンジェル達のまとめ役・ボスレー
決して最強のテレパシトではない

 

彼の後任として付いた新たなボスレー
この人が監督を務めます

 

そして新たなエンジェルズ
3人とも超美しす

 

 

 

 

 

ザ・フェミニズム

個人的には女性の、女性監督による、女性客のためのアクション映画という感じ。

作り手からキャストからマーケット相手まで、かなりの純度で女性向けな作品なんじゃないかなと。

 

歴代の作品では妖艶さで男を惑わし、力強いアクションで敵を倒し、キャッキャとはしゃぐ姿が印象的なシリーズですが、本作で感じるのはとにかく”女性目線”だということ。

エンジェルズを演じるクリステン・スチュワート、ナオミ・スコット、エラ・バリンスカの3人からして、クール・ビューティー的な恰好良さに重きを置いたキャスティングですしね。

ニコニコ可愛らしい女性ではなく、スタイリッシュに敵をなぎ倒す姿に、過去と現在の女性像の変化が感じ取れますな。

特にオープニングのアクションにて、金と地位で女性を食い物にしようとするメンズをボコボコにするシーンなんかは結構なメッセージ性が感じ取れますし、抑圧された女性の心の声を代弁するような演出が印象的です。

 

 

物語としては、事件を通して女性エンジニアが凄腕エージェントであるエンジェル達と出会い、最終的に仲間になっていくような流れ。

過去に出演したキャストが極一部だけ登場するなど、多少のファンサービスはあるものの、コレを続編と呼ぶにはやはり違和感が残ります。

ボスレーが名前ではなく役職になっていたり、世界中に結構な数のエンジェル達が存在していたり、急に組織化したような世界観は過去作のファンからすれば少々面食らうような印象ですな。

そんな強引な後付け設定の上に描かれる脚本なだけに、色々と無理があるというか、コレじゃない感が満載です。

 

新たに抜擢された人のエンジェルはどれも個性的で可愛らしく、とても素敵。

恐らくは中心人物となるクリステン・スチュワートはとにかくイケメン、マジでその辺の男性よりよっぽどイケメンですわ。

整った顔立ちにピクシーカットが映え、これは女性の心を掴んで離さないであろうことが容易に想像できます。

 

「アラジン」でジャスミンを演じたナオミ・スコットはコメディ担当。

どこか頼りなさげで愛嬌があり、必殺のクラヴマガで戦うシーンは唯一本気で笑えましたよ。

 

エラ・バリンスカはアクション担当。

異常なほどに完成されたスタイルの良さ、脚の長さはそれだけで絵になりますし、本格派とまでは言いませんがそれなりのアクションを披露してくれます。

惜しむらくは、彼女の努力を活かすアクション演出が皆無なこと。

カット割りが細かすぎますし、最後の戦いで敵の動きを見切ったはずなのに映像的にそんな感じは全くしないし、せっかくの面白いアイデアが活きてないんですな。

まぁ、そのアクション自体も特筆すべきことはありませんが。

 

あとは編集が悪いのか、退屈な女子トークが長くテンポが悪いです。

内容が濃い作品とは言えないだけにタイトな尺を求めたいところなんですが、無駄なシーンが多く、単純に長く感じます。

 

 




 

まとめ

映画産業をはじめ、まだまだ男性が中心である社会において、内容はどうあれこういった映画は大事なものです。

ただ「下に見られる女性が男性にやり返す」から面白いんであって「女性が都合よく男性をボコボコにする」のは正直つまらなかったです。

女性が差別されない時代を意識すると言えば聞こえは良いですが、こうじゃない気がするなぁと。

続編ありきで作られたようですが、興行成績は全く振るわず大コケしたようですし、恐らくは打ち切りになるのでしょう。

 

理由はどうあれコケるにはコケるなりの原因がありますし、それは観れば分かります。

良ければ一度ご鑑賞くださいませ。



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