(原題:The Hangover Part2)
2011年/アメリカ
上映時間:102分
監督:トッド・フィリップス
キャスト:ブラッドリー・クーパー/エド・ヘルムズ/ザック・ガリフィアナキス/ジャスティン・バーサ/ケン・チョン/ジェフリー・タンバー/ジェイミー・チャン/他
前作はコチラ。
こんなに汚く、くだらない作品なのにも関わらず前作を上回ったんだそうな。
世界で6億ドルに迫る興行収入を得て大成功した、本当にしょーもないコメディ作品です。
「酒が及ぼす悪影響」という至って単純なテーマではあるものの、よく練られた脚本や、心地良さを感じるようなミスリードの数々。
そして紐解かれていく不可解な謎など、演出の妙を感じざるを得ないところがまた苦笑いのタネとなるわけですな。
そもそもコメディというものはお国柄が反映されやすく、海外ではウケても日本では微妙になりやすいものですし、その逆もまた然り。
しかしそういった杞憂を吹き飛ばす圧倒的に下劣で下品なギャグの数々の威力はハンパじゃなく、まさに強烈なパワーで観客をねじ伏せたといっても過言では無いでしょう。
実際に前作はゴールデン・グローブ賞まで獲得してるわけだし。
さっくりあらすじ
ラスベガスでの騒動から2年。
フィル、アラン、ダグの3人はスチュとローレンの結婚式のため、タイのリゾート地を訪れていた。
ラスベガスでのひどい経験を踏まえ、結婚式前の集まりでは控えめなブランチをすることに。
新婦ローレンの弟・テディも加わり、ホテルのビーチで一杯だけと、酒を交わす4人だったが、、、
アランを嫌うスチュ
式には呼べとなだめるフィル
控えめなパーティーだったはず
しかし目を覚ますと、、、
舞台はアジアの混沌・タイ
より下品に、より下劣に
「まぁ前作よりもひどいんだろうなぁ」くらいに思っていると、予想以上のパワーアップに面食らいます。
ちょっとやそっとじゃありません、こりゃひどい、マジで。
相変わらずの動物虐待・チ○コ・ニューハーフ・そしてチン○などなど。
これだけ矢継ぎ早にクソくだらないものを見せられると愉快か不快か、二者択一ですな。
というか、あまりにもくだらなさ過ぎて笑うしかないんですよね。
不快な表現や演出も多いので気を悪くするのも分からんでもないですが、それは作品が悪いんではなくて、この映画に手を出した人が悪いんです。
2作目ということで国境も越え舞台はタイに、でもやってることは変わりません。
既視感は強くノリは同じなので、1作目でお腹いっぱいの方にはつまらなく感じるかもしれません。
妙に強いサスペンス性も、2度目となると話の筋書きは分かっているわけで、それを感じさせないようにと悪ノリ演出を強くした印象で、物語の新鮮さを期待していると消化不良気味かな。
むしろマンネリなプロットをギャングのボス・チャウや精神的にイカれてるアランといったキャラクター性で補っているあたりは逆にすごいなと感じます。
特に本作から中心人物に仲間入りしたチャウを演じるケン・チョンは色々と体を張っていて面白く、軽くぶっ飛んだ感性が強烈なインパクトを残します。
ちなみにケン・チョウ氏は韓国系アメリカ人。
コメディアンであり俳優であり、過去に医師として働いていた異色の経歴の持ち主です。
そんな秀才が何でこうなったし、、
まとめ
「くだらなくて下品な映画の続編です」
これ以外の紹介分が浮かばないほどに、そのまんまな映画です。
圧倒的なパフォーマンス&演出は笑いと不快感を同時に感じさせ、好きな人は好き、嫌いな人はとことん嫌いになる作品で、好みは分かれるところですが面白い映画だとは思います。
とてもオススメするような映画ではありませんが、喰わず嫌いするには少々もったいないかなと。
ぜひ一度ご鑑賞くださいませ。